Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2010年9月4日(土)大峰・七曜岳と、無双洞の内部探検

2010年09月07日 | 山登りの記録
夏休みの立山新湯以来、探検色の濃い山行が続く。
今日は、久しぶり(5月の白子谷以来)の大峰への山行だ。

悪路の水太林道に、デリカD5を乗り入れる。
かなり標高を上げ、橋のたもとの路肩に駐車。
既に単独の先客が支度をしていた。

こちらは6名のパーティ。ちょうど動きやすい規模である。
登山地図には載っていないが、きちんとしたトレースがついている。
水太谷を20分も上がれば、水簾ノ滝に着く。
垂直に立っているわけではないが、落下距離が長いので迫力がある。
滝の上部で、左右の沢が合流する珍しい地形であるが、
そのうち左の流れは、すぐ上の洞窟、無双洞から流れ出しているので、
さらに珍しいといえよう。



水太谷ルートは2度目。無双洞自体は、うーん、今まで何回通りかかったかなぁ。
じつは今日は、初めて、無双洞の奥に潜り込んでみようという危険な探検が
メインの目的なのだ。



しかし、お楽しみは後から。
まずは手近なピークを踏もうということで、無双洞の上部を巻くように支尾根を目指す。
かつては、しばらく水太谷に沿うように直上し、一気に尾根に突き上げていたが、
いつしか山抜けして、今のルートに変わっている。
小普賢岳、日本岳方面の、ステゴザウルスの背中のような稜線が見えた。



登山道のハッキリしない粘土質の坂をダラダラ登る。
赤い樹皮のヒメシャラがぽつぽつ目立つようになってくる。
やがて二重山稜になる。中央に湿地がある。
ここはガスったときに下りのトレースが見つけにくくなるところで、
以前、かなり苦戦した経験がある。
テープも左右かなり適当につけられており、それが却って道迷いを招くのだ。

大峰の達人・K島さんあたりと一緒に行くと、「あのテープは外せ!」などと
指示が飛ぶに違いない。かつて某所で無用なテープを片っ端から外さされものだ。

2つの大岩の間を通り抜ける。あー、ここは記憶に残っているぞ。
このあたりから、傾斜を強め、次の大岩あたりからは苔むした、
古きよき大峰のたたずまい。



F越クンがどうも遅れ気味になる。今日のメンバーで一番若いのに。
ウエイトオーバーだよ、そろそろ、ちょっと身体を絞りなさい(笑)。
こちらは彼にあわせ、脈拍が増えるわけでもなく平地同然で登る。



木製階段を3回登り、急なヤセ尾根を木の根を頼りに登っていくと、
奥駈道に飛び出す。右に5分で、七曜岳のピークである。
大台ケ原、大普賢岳、稲村ヶ岳、バリゴヤの頭、鉄山、弥山、八経ヶ岳と、
見事な眺めが得られる。



ここで昼食。ともちゃんは、コンビニで買った冷やしうどんを美味そうに食べている。
凍らせたペットボトルを入れた保冷バッグに、このうどんを入れてきたので冷え冷えだ。



山頂を辞し、往路を戻る。無双洞に着く。
Mr.Dash、F山さん、きっしーの3人が、洞内に挑む。
ともちゃん、O田とん、F越クンは外で休憩。
ともちゃんが缶ビールを洞窟から流れ出る水に浸けて冷やし始めた。

洞窟探検班は、わざわざ担いできたヘルメット、ハーネス、沢靴、ヘッ電を装備し、
長い紐を片手に、ザイルを肩に巻き、いざ出陣である。
しばらく目ぼしい雨も降っていないし、洞内で鉄砲水が出る惧れも少ないだろう。

以前、少し洞内に入ってみたことがあるが、途中で水がたまっていて、
どう見ても腰まで浸かりそうだったので断念していたのだ。



身をかがめて10mほど進むと、縄梯子がついていた。身長の高さほど
クライムダウンする。ハシゴがずれて却って危ない。
そこからは頭を打たないところもある。

30m程度か、いよいよ水が出てくるが、前回見たときより、明らかに
水量が少ない。うまく水面を出ていた岩角を頼りに、沢靴を濡らすことなく
前進できた。その先も、幸運にも水はない。



やがて、しだいに這いつくばるような高さになる。
ガンガンとヘルメットを天井に打ちつけてしまう。
こんなトコで鉄砲水でも来たらお陀仏だ。
これを読んでも軽々しく潜らないこと。責任とらないよー。

先行者の細紐がずっと先まで延びている。引っ張ってもぴーんと張るだけ。
まずは右へ右へとたどる。ずいぶん入ったところで、紐がぐるぐる巻きになって
尽きていた。先はまだ続いているようだが、人間が入れる隙間ではない。
ここで断念。

少し戻り、分岐を確認。左の穴にも紐は続いていたが、濡れた細かい砂粒の中を、
ほふく前進でやっと進める高さだ。
その先は、やっと身体が入るくらいの泥の斜面となっており、
さすがに、ここでもう断念した。

出口に戻る途中、紐のない横穴を一つと、辛うじて肩幅が通れる程度の竪穴を
一つ確認したが、手持ちの紐も尽きていたので、これを確認することも断念。

それでもスッカリ探検心は満足したし、思いっきり涼んだので、
ウキウキした気分で外に出た。ムッとする熱気に一瞬たじろぐ。

下山。クルマまであと5分というトコロで、大粒の雨が降り始めた。
クルマに転がり込むが、あと少し遅かったらずぶ濡れだった。

左足の違和感は、完全になくなったわけではないが、
この険路を、スリップ、転倒もなく往復できたのは収穫だった。

帰りは入之波(しおのは)温泉・山鳩の湯に寄る。
赤い湯に浸かりながら、ほーっと一息つく。今日もいい一日だった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 我が家の庭の、初めてのイチヂク | トップ | 「教科書になかった登山術」(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

山登りの記録」カテゴリの最新記事