Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2007年10月6日(土)~7日(日)、癒しの沢・沢上谷に今年も参上!

2007年10月10日 | 沢登りの記録
メイン写真は、蓑谷大滝。ここ3年で一番の水量だった。

今年もやってきました、秋の沢上谷(そうれたに)。乗鞍山系の高原川の支流
である。県道89号線から長倉の橋を渡り、間もなく入渓点である。

今回の参加者は、Mr.Dash、ともちゃんのほか、リピーターのカメラマン
Y井氏、元気者ふみちゃん、そして初めてこの沢に来る宇宙人I村氏である。

東海北陸道に乗って高山へ向かったら、いつの間にか美並までの一部が複線化
していて、高山市街の北側まで自動車専用道が延長されていた。
さらにアクセスが便利になり、もう上高地を含めて、この界隈に松本経由で
来ることはないだろう。

高山市内で買出しし、沢上谷入渓点に車を置く。
焚き火を囲みつつ宴会。シュワシュワと泡が出る日本酒に舌鼓。
焚き火であるが、拾った薪がどれも湿っていて、なかなか
火が安定しない。ずっと息を吹き込んだり、紙皿で扇ぎ続け、疲れた。
それでも、火があると心がなごみ、身体も暖かなのはなんでやろ。

星は素晴らしく美しく、元気者ふみちゃんは幸運にも流れ星を目撃した。。

気持ちよく酔い過ぎたMr.Dash、宴の終盤に食器一式を川の水で
洗おうとして、大コッフェルのフタを流してしまった。
しまったと思っても後の祭り。景色はグルグル回っている。諦めざるを得ない。
そのまま、Mr.Dashとともちゃんは車で就寝。あとの3名は隣に幕営した。

翌朝6:00起床。いや、よく寝た。ウイークデーの睡眠不足を山で取り返す。
身支度を整え、念のため、昨日流したフタを探す。下流を少しサーチしたが、
影も形もない。そこへともちゃんが歓声。なんと、落としたすぐのところに、
引っかかっていたのである。すっかり流れてしまったと思い込んでいたが、
ラッキーラッキー。

入渓。さすがに水が冷たい。3年目で一番水量が多そうだ。しばらく足慣らし。

すぐに左に10m程度の滝が現れる。

昨年はパスしたが、今年は、この枝沢にも寄り道しよう。
左を巻けるのだが、まずMr.Dashが滝をフリークライム。
水が冷たくて、指が凍えるが、それが緊張感を高めてくれる。
とにかく西横川の悪夢を気分的に振り払うための荒療治。自ら、フリーで
恐怖心を振り払おう。ただ、かなり用心はした。

ザイルを下ろして、他のメンバーはプルージックで上がってくる。
そこからは一枚岩のナメ、ナメ、ナメ。


たどり着いた五郎七郎滝は向こうの林道から見たら、まるで舗装道のように
見えるのだ。流れがセンターラインと、ガードレールに見えてしまう。
しばし、迫力の珍しいナメ滝の前で嘆息。いや、本当に珍しい。

元の沢に戻る途中、ともちゃんが乗った岩が剥がれ、1m転落。
右半身から地面に直撃。震度6.5。また事故かと、ヒヤッとする。
撥ねたのか、打ったのか、少し捻ったか、右手の中指を痛めてしまった。
本当に沢は怖い。なんとか、遡行断念には及ばなかったが。

沢上谷本流に戻る。赤い岩のナメに有頂天。左岸の崩壊地を過ぎると
2段のバランスのいいナメ。なんという美しさだろう。


そこから10分足らずで、二股。明らかに小さな流れの左の小沢をとる。
二度目の寄り道だ、最初のナメはまるで舗装道路に大雨が降った時のようだ。
今度は15分ほどで、岩洞滝に着く。


この滝は岩がハングしていて、右のガレを登れば流芯の裏側に回れる。
これまた珍しく、素晴らしい奇景は、何度来ても飽きない。

ただ風が冷たく吹きつけて寒いので、長居できないのが玉に瑕。

もとの沢に戻る。ふたたび本流遡行だ。
2箇所ほど、左の一枚岩の傾斜が急な、トラバースの難所がある。
S字の急な流れに足をとられ、Mr.Dashがスリップ。予感があったので、
まるでホームベースにスライディングするように着地。セーフ。

この上部では、皆、思い思いに、安定する姿勢をとり難所をしのいだ。

小滝の向こうに、突然、蓑谷大滝が立ちはだかる。一枚岩の巨大な滝だ。
水量が、やっぱり多い。ド迫力だ。


ここは左岸を大きく巻くしかない。急登だが、しんどいというほどではない。

岩のつい立てのようなトラバース道に出て、右に転じたすぐのところを
ムリヤリの急下降となる。


宇宙人I村氏が尻をついて足を滑らせながら下りようとしている。
これでは落石の危険はもちろん、本人の滑落、それからせっかくついている
足場を崩してしまうので、後続の安全にも差し障る。

注意したが、明らかな実力不足でニッチもサッチもいかない。Mr.Dashが
アンザイレンして下ろす。山では自分の安全を自分の努力で担保できないと
いつか、エライことになる。そろそろ本気で基本から鍛えなおしてくれないと、
事故を起こすか、もう連れて行けなくなるよ。がんばってね。

ともかく再び流れに下りる。ちょうど、蓑谷大滝の落ち口である。

今年は水が多いので、少し上部でビレイしてから落ち口のギリギリまで
寄って撮影を試みた。いやはや、スリル満点。ものすごい高度感だ。
他のメンバーも呼んだが、丁重に断られてしまった。

ここからのナメは、それこそ舗装道のよう。


すぐに、風光明媚な二股の滝だ。

左からの滝は、夏場なら滑り台遊びにちょうどいい。
右の本流の滝は、左岸にフィックスロープがかかっている。

その助けを借りて登る。ここはフィックスがなければ、結構苦労するだろう。

ここからは最後の長いナメ。楽しくて仕方ない。「デート沢」といわれるのも
納得する。なんでもないところだっが、林道出合に着くのが早すぎると思うほど。
一同、ほんわかして陸に上がる。

自動車道をたどり、入渓点へ戻る途中、秋の味覚・アケビを見つけた。

宇宙人I村氏がアケビを知らず、初めて食べるというのが少々意外。
よく熟していて、甘かった。ヤマボウシやグミもあった。

林道から、さっきの3つの滝が見える。蓑谷大滝がひときわ白い布状の
軌跡を描いている。結構、下のほうに見えるのが意外だ。
あれから、そんなに登ったという自覚がないからだ。


車を回収し、着替えを済ませ、荒城温泉恵比須之湯へ。入之波(しおのは)温泉
山鳩の湯のような赤い湯でぬくもる。小さな温泉だが、泉質がよい。
もっとも、海抜以下から汲み上げている26度の加温温泉だ。とはいえ源泉
かけ流し。貴重である。

あとは奈良まで帰るのみ。眠気との勝負。皆を家まで送って、自宅に着いたのは
なんとか日付が変わる寸前だった。
ともちゃんの右手中指には、湿布が巻かれて痛々しい。
不幸中の幸い、骨折はしていないようだ。

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