Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

千の風になった、宮本警部

2008-03-07 07:46:14 | 雑感
タイムリー性には欠けるのですが、2月15日に業務を終えて帰宅した後、夕食を摂りながら、何気なく新聞のテレビ欄を眺めていたら、フジテレビ系列のドラマ「千の風になってスペシャル『死ぬんじゃない!』」が妙に気になって、思わず食い入るように見ました。

これまで、小生なりに「命の尊さ」について考えて綴った記事がいくつかあります。

例えば、昨年5月にZARDの坂井 泉水 さんが入院先の病院でお亡くなりになったタイミングで、『『生きる』ということ』と題してエントリーしましたし、その続編として、こちらこちらから読むことができる記事もエントリーしています。

ですが、この実録ドラマを視聴して、改めて「打ちのめされた」感じがしています。

ドラマの主人公である、宮本 邦彦 巡査部長(生前当時)は、東武鉄道東上線常盤台駅近くの踏切に侵入してしまった女性の尊い命を守るために、自らの命を犠牲になさって、電車にはねられて逝ってしまいました…。
その執念が実って、踏切に侵入した女性の命が助かったことは、言うまでもありません。
その功績が称えられて、殉職後警部に昇進なさいましたが、宮本警部が生前残した言葉には、存命でないがゆえに力があります。

例えば、事件が起こってしまった11日前、ご子息に向かって…

「正義感も大事だけど、命はもっと大事だぞ」

と語っています。

「警察官は、困っている人を助けるのが仕事なんです。住民の命を守る…それが仕事ですから」

という、宮本警部ご自身の信念を愚直なまでに貫き通したからこそ、説得力がものすごくある様に思います。

そんな宮本警部のドラマの中の台詞…いや、語録と言っても過言ではありませんが、紹介したいと思います。

*************************************

(踏切通過時の一時停止を無視した、定食屋で昼食を取っている自家用車の運転者に対して…)「一時停止を守ってください。守らなければ、あなたが死ぬか、誰かが死ぬかのどちらかなのです。そうなって一番困るのは、自分なんですよ。」

「仕事を家に持ち込まない。家族に話してそれが漏れて大騒ぎにでもなったらいけないからね…」

「できるだけ多くの子供達と知り合うこと。子供のうちから知り合っていると、どんな不良(の子供)でも、(成長してからでも)言う事を聞くからね。」

「街の人たちの声を聞いてどう解決するかを考える…それが好きなんだよね。」

(自転車に補助輪なしで乗れないご子息が、補助輪なしの自転車の運転の練習中に…)「伏しても止まん…倒れても、何があってもあきらめないということだ!」

「どんな命も、かけがえのないものだ!」

(服役を終えて刑務所を出所して路頭に迷う人に…)「どうなっても良い人間なんていませんから、諦めないでください…二度と同じ過ちを繰り返さないように頑張ってください」

*************************************

ちなみに宮本警部は、警察官としては運動神経がすこぶる鈍く、例えば、剣道の『メン』の素振りも練習を共にする他の警察官と比べてワンタイミングずれ、ご子息には「伏して止まん」と語っていますが、ご自身も実は自転車に満足に乗れなかったそうです。
また、ご子息の幼稚園の運動会での親子競技では、いつでも「ビリ」だった程の「極め付け」だったそうです。
微笑ましいと言ってしまうと、宮本警部やそのご遺族の皆さんには大変失礼ですが、小生も、運動神経は鈍い方なので、ちょっと救われた気がします

ところが、警察官としてのこうした力強い信念と、正義感の塊から生み出された言葉に、宮本警部が勤務なさっていた交番近くに住む住民の皆さんはもちろん、宮本警部を知る人達は、どんどん感化され、その存在は、『笛のおまわりさん』としてとても大きくなっていきます。
電車にはねられた翌日から、宮本警部が勤務なさっていた交番には、無数の献花や千羽鶴が届けられ、記帳台には行列ができたほどです。

でも、宮本警部の存在がここまで大きくなったのは、必然でしょうね。

天に召されるその一瞬まで、全ての面で『有言実行』だったわけですから…。


事件が起こったのは、昨年の2月6日。

既に1年以上が経過していますが、まさに「千の風」になって、宮本警部と触れ合った方々の心の中では、いつまでも生き続けることでしょう。

いや、このドラマを視聴なさった皆さんなら、宮本警部が残した語録から学ぶべきことはたくさんある様に思います。小生も例外ではなく、見習いたいと思いますね…。

享年53歳…心より宮本警部のご冥福をお祈りします。合掌。

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2 Comments

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番組は見てないですが。 (nanapon)
2008-03-09 13:44:52
Danchoさん、こんにちは。
TB、ありがとうございました。

宮本警部、すごい人、というよりも、愛すべき人ですね。

TBしていただいた僕の記事は、ブログ始めて間もない頃の記事なので、久々に読み返してみました。
http://blog.goo.ne.jp/nanapon_001/e/8c933c56d2075c89fdf1e1ba225ce363

生きてるだけで丸儲け。
日々感謝ですね。
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愚直の一念 (Dancho)
2008-03-16 10:48:21
nanaponさん、こんにちは。

タイトルにあるのは、小生の座右の銘です。

宮本警部は、この言葉に対し実直だったように感じます。だからこそ、気になってみていたら、いつの間にか引き込まれていたのかな…と。

存命でないからこそ、宮本警部の遺された言葉にはより輝きを持っているのだと感じずにはいられないですね。

宮本警部は、生前当時は当然ながらご自身では至極当然のこととして行動されていたと思いますが、取り巻く環境が「愛すべき人」に突き上げたのでしょう。

そんな方が早世してしまうのが、残念でなりませんね。
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