Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

優香さんの、『おやじのせなか』から感じたこと

2008-01-20 08:46:46 | 雑感
毎週日曜日の、朝日新聞の教育面のコラムである、『おやじのせなか』。

昨年12月30日は、優香さんが登場されていました。

小生も4歳の娘の父親ですが、優香さんご自身が語ったご尊父様のエピソードを拝読して、ちょっと考えさせられました。

その内容を、まず紹介しましょう。

*************************************

 少林寺拳法で鍛えた体は、59歳になってもがっしりしています。そんな父に一度だけけられたことがあります。
 高校1年の春、夜の10時ごろでした。帰宅してドアを開けると、両手を腰にあてた父が仁王立ちしていました。
 そのころの門限は7時。でも、学校から帰るのに電車で1時間かかるし、友達とおしゃべりしたい盛りだし。1週間ほど破り続けたんです。兄と姉と10歳ほど年が離れた末っ子で、甘えがあったのかもしれません。
 「何時だと思っているんだ」。怒鳴る父を無視して2階の自室に上がろうとしたら、胸元にドンッ。隣の和室まで飛ばされちゃいました。反発して、数日間、口をききませんでした。
 都内で家電設備工事の会社を経営しています。昔からケンカが強くて有名だった、と母が言っていました。目が大きいから、にらまれると怖いでしょうね。「くつ下は嫌いだ」と言って、冬でもゲタ履き。カランコロンって玄関先で音がすると、「あっ、帰ってきた」って、存在感がある。
 人を包み込むような魅力もあるのかな。小中学生のころです。家族で近所の料理屋に行くと、いつも、隣の席の見知らぬ若い男の人に「こっちに来ない?」と声をかけて、お酒をおごってました。すっごく恥ずかしくて嫌だったけど、いま思うと父らしいな。
 ニュースと旅番組しか見ないんです。中学のころ、お笑い番組を見ていたら「くだらないもの見るな」としかられました。
 だから、スカウトされたことを伝えるのはドキドキでした。近所の外食店に誘ったけど、なかなか言えずにいたら、母が切り出してくれた。父は「いいんじゃない。しっかりな」と、あっさりうなずいてくれました。
 デビュー後の父の変身ぶりには驚きました。家の6畳間の壁じゅうに、私のポスターを張ったり、雑誌のグラビアの切り抜きを額に入れて飾ったり。
 離れて暮らすようになってからは、よく携帯メールをくれます。「この間の青い衣装、よく似合っていたね」とか。
 最近、けられた時のことをよく思い出すんです。年ごろの末娘のことが、すごく心配だったんでしょうね。私も成長したのか、厳しい以外の父の一面を感じられるようになりました。いつか、ちゃんと謝らなくちゃと思っています。

*************************************

ところで小生自身、2人兄弟で妹がいます(既に嫁いで、3人の男の子の母親になっていますが)。

小生の父は、小生には厳格でしたが、妹には特に説教などすることもなく、かといって厳しくもなく、そうかと思えば放任というわけでもなく…父の妹に対する教育方針が、小生には皆目理解できないで、ここまで来ています。
その件に関して、父と議論したこともなく、逆に議論を仕掛けようとすると、父が面倒くさがりますので、避けています。

小生本人は、そこに「不公平感」をすごく感じて、ここまで成長してしまいました。

父は、根っからの「仕事人間」で、小生に厳格だった以外は、子供のしつけや教育は、母に任せていました。
母は母で、あまり冒険的ではなかったですから、おそらく小生を知る皆さんが、小生が「真面目」と映るのは、そういう背景が反映されているからではないかと、勝手に推測しています。

そんな環境で育った小生…実際に家族を持って、第一子を授かり、希望通りではありましたが、女児でした。11月に4歳になったばかりです。

内面的な点で小生に似なかったのが良かったのか、結構ひょうきんで、通っている幼稚園での出来事を、聞きもしないのによく話して聞かせてくれます。
そんな成長を続ける様子は、実に微笑ましいし、実際、見ていて楽しいです。

ところが…です。

当の小生は、授かった子が女児であるがゆえに、戸惑いの部分の方が多く、教育の面で「加減」がいまだにつかめず、現在でも家内にその点を咎められたりしています。

別に、父の責任にしているわけではないのですが、父の妹に対する接し方を、小生自身が娘に対してもしているような気が、最近しています。

第一子が男児であれば、同性ですから、どこまで叱って、どこまで我慢して…とか、叱り方にしても、ある程度厳しくもできるし…というのが、感覚的にわかるのですが、女児ですから、叱り方にしても「加減を超えるんじゃないか…」とか、「この場面では、こういう躾の方法で良いのだろうか…」という葛藤がいつも作用しています。

これではいけない…と思いながらも、戸惑いと葛藤はいまだに隠せないでいます。

ですが、優香さんのご尊父様の様子を拝読して、参考になる面がありました。

それは、「娘の教育」というテーマに対して、「ここだけは譲れない」という軸がしっかりある点です。

門限を破った優香さんに対し、あえて「愛の鞭」というべき鉄拳制裁に打って出た点などは、その典型ではないかと勝手に思っています。

小生が葛藤しているのは、その軸がないか、あっても揺らいでいることを、この記事からはっきりと思い知らされた気がします。

優香さんのご尊父様のように、「譲れない、ぶれない軸」から外れていなければ、徹底的にご自身のヒューマニズムをさらけ出してみせるし、我が子も徹底的に愛する…。
6畳間に娘のグラビア写真を飾りまくっている、優香さんにとっては「変身」に見える、ご尊父様の「人となり」に、それが表れているように思います。

小生は、この記事から、優香さんのご尊父様は…

「自分にも、自分の娘に対する愛情に対しても、正直に生きている」

と映りますね。

むしろ、こうでないといけないと、考えさせられました。

だからこそ、優香さんも…

「私も成長したのか、厳しい以外の父の一面を感じられるようになりました。いつか、ちゃんと謝らなくちゃと思っています。」

と、結んでいらしゃるのではないか…と思いますね。


確かに…

「子供は、親の背中を見て育つ」

と言います。それは真でしょう。

だからこそ、娘に対しても、背中から何かを感じてもらえるような父でありたい…と、この記事を拝読して感じました。

娘があこがれる背中を見せられるように、なお一層「自分探し」と「自分磨き」に精を出さないと…と、この記事と出会って思った次第です。

実は、良いお手本を示していらっしゃる方が、小生にはすぐ「そば」にいらっしゃいますし…。ねっ…風屋さん

Comments (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 意外に画期的な疾病治療法 | TOP | 『対岸の火事』とはとても思... »
最新の画像もっと見る

6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
子どもも人格を持つ他人 (風屋)
2008-01-20 18:08:05
今、センター試験を終えた次男を

迎えに来ているところです。



子どもだからと

殊更構える必要はないと思うし、

親としての体面を考えなくてもいいと思います。

基本的に子どもといえども他人。

成長すれば自分で道を切り開くわけですから。

ただ、どうすれば彼(彼女)のためになるかを考え

彼(彼女)の人格を認めること。

そして何と言っても信頼することでしょう。

親友や恋人と接するのと一緒ですよね。



なーんて偉そうなことを書いてますが、

うちの子達は地域の方々や

仲間達に育ててもらい、

私は彼らから学ぶことばかりなのです。
返信する
勉強になりました。 (カミュ)
2008-01-20 18:35:27
独身男のカミュには勉強になりました。父親・・・。
なんだまだ自信ないです。うぅぅぅ。
返信する
Unknown (わら)
2008-01-20 20:00:00
こんばんは
子供に対して・・・・。自分を振り返れば、「何を子供に伝えたのだろう」という思いであり、「これだけは譲れない」という確固としたものも無かったし。そうこうしているうちに、上の娘は成人式を迎えてしまいました。
 つくづく思うのは、子供は決して「親の物ではない。子供も一人の独立した人格のある人間なのだ」ということです。どうも私はその辺が分かっていなくて、結果子離れができていないことを、子供が大きくなればなるほど感じております。
 今は、娘さんが「私はお父さん、お母さんに愛されているんだ」と思えるように接してあげるのが一番だと思います。抱きしめてあげてください。
返信する
コメント、ありがとうございます。 (Dancho)
2008-01-22 21:55:40
★風屋さんへ。

家内に咎められたり、自分の行動を省みて、真面目に考えすぎですかね?

風屋さんのおっしゃる通りで、娘も一人の人間ですから、人格を尊重する…これは念頭に置いているつもりなのですが、「ちゃんとできているか、お前!」なんて自問自答すると…結構自信がなかったり…なんて考えたものですから、この記事には堪えました。

小生が子供のころも、どこかのおじちゃんやおばちゃんが、危なそうなことをしていたり、筋の通らぬことをしていたら、叱ってくれる土壌がありましたが、現在は皆無といって良いほどないですね。世知辛くなりました。

変に構えることなく、親業…頑張ります。
ですけど、親になるって、自分も成長できるんですね…。
そう考えると尊い存在ですね…我が子というのは。


★カミュさんへ。

なんだか子供が子供を育てているんじゃないか…とか、風屋さんのコメントやそのレスにもあるようなことを思ったり考えたりすると…こうなります。

本当に勉強になるし、成長の糧になります。

カミュさんも、そう遠くない将来に家族をもたれたら、カミュさんなりに考えることはあるとは思いますが…。

小生も、家族を持つことに自信ができたから結婚した…といった具合に哲学的には考えなかったですから、大丈夫大丈夫(笑)。


★わらさんへ。

やはり子育てのベテランのお二方の御言葉には、重みがありますね。

こういう場面でも、「光陰矢のごとし」という言葉がよくできていることを痛感します。

つい先日、幼稚園に元気よく入園していった娘は、幼稚園での生活を楽しみながら間もなく1年で、もう年中組ですからね。

時間が許す限り、遊んであげようと思っています。


先ずは、コメントを頂戴したお三方へ、心よりお礼まで。
返信する
おやじのせなか (にがうり太郎)
2008-01-24 02:59:40
こんばんは
ボクん家も朝日新聞デス。
「おやじのせなか」
結構勉強になりますよネ。どんな父親であるべきか、なーんてネ。
ボクは親父によく投げられたり、寒い夜に外にだされたりしました。
外で泣いていると、近所のおばさんが中に入れてくれました。
すると、そのおばさんの家まで乗り込んできて
「うちの教育方針なんだからほっといてくれ」
とボクは連れ戻されたりしてました。
そんな親父だったからか、ボクは息子に手をあげたり怒鳴ったりしたことがない。
でも最近になって少し甘やかして育てたかななんて思ったりしてます。
とても長いコメントになってしまいました。
ところで、同じ朝日新聞でなぎら健壱さんの『酒(しゅ)に交われば』ってコラム知ってますか?
あれって笑えますよね。(笑)


返信する
にがうり太郎さんへ (Dancho)
2008-01-24 23:15:41
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。

親業は、難しいですよね。
正解がないわけですし、子供も立派に人格を持っているわけですから、尊重しないといけませんし…。

自分がされたことを我が子にはさせまいという気持ちが作用するのもある意味真でしょう。

ですが、我が子の行動からハッとしたりさせられたり…その一つ一つが学びと思って、やっていくしかありません。
その結果として、「良い背中」を我が子に見せられたら…と小生は思いながら日々を送っています。

なぎら健壱さんのコラムも、時々拝読します。
確か、水曜日でしたか…。
確かに、微笑ましいですよね。

コメントは、5,000字までOKですので、長文でも問題ありません。
それが、読者-管理人あるいは読者同士のコミュニケーションにつながるものでしたら、ウェルカムです。

今後とも、宜しくお願い申し上げます。

先ずは、コメントに対し、心よりお礼まで。
返信する

Recent Entries | 雑感