エルダー・ジャンギロフ(Eldar Djangirov)の新譜『 Daily Living 』が発売されました。今回は2005年10月のBlue Noteでのライブ盤です。これ,正直なところ,僕には辛いジャズです。兎に角,うるさい。音の詰め込みすぎ。大人になったエルダーを期待していたけど,やはりまだ若い。有り余るパワーで全開で弾きまくりです。こんな煩いジャズは体調がすぐれない時には聴けたもんじゃありません。演奏はもちろん巧いんですよ。というより巧過ぎ。目にも留まらぬ速さで鍵盤を縦横無尽に叩きまくり,超絶技巧の数々を披露してくれます。でも歌がない。スイングするわけでもない。兎に角,多量のコード音を乱射,拡散させ聴き手を圧倒するんです。その後にはなにも残らない。<技術>と<感動>の間が,これ程までに乖離しているミュージシャンも少ないのではないでしょうか。巧ければ感動させられるわけではないということを,この人は非常に分かりやすく説明しているかのようです。
ライナー・ノーツ(だれが書いたか不明)で「だがその根底には,あくまで表現を支えるための技巧なのだということの理解が確固として存在しており,饒舌さが上品に響く。」とありますが,僕には「技術を見せびらかすための技術」であり,どう贔屓目に見ても上品とは思えない感性であります。ディスクのキャプションには参加ミュージシャンとして,クリス・ボッティとロイ・ハーグローヴの名前も載っていますが,彼らが参加しているのは1曲づつのみ。しかもクリス・ボッティは<You Don’t Know What Love Is>だし,ロイ・ハーグローヴは<Straight No Chaser>ですよ。軽音楽部の練習曲じゃないんだから,もうちょっとまじめに選曲してくださいね。前作『Eldar 』でもマイケル・ブレッカーが1曲参加してましたが,あれはちゃんとオリジナルの難しそうな楽曲をブレッカーが吹いていて,ちゃんとリハーサルしたんだろういことが想像できるので許せますけどね(あの曲は良かった)。ということで,前作には程遠い出来の悪さでがっくり。しかも録音も今ひとつで,★2つかな。
前作『Eldar 』については,当ブログのこちらで取り上げてますので,よろしければどうぞ。
ライナー・ノーツ(だれが書いたか不明)で「だがその根底には,あくまで表現を支えるための技巧なのだということの理解が確固として存在しており,饒舌さが上品に響く。」とありますが,僕には「技術を見せびらかすための技術」であり,どう贔屓目に見ても上品とは思えない感性であります。ディスクのキャプションには参加ミュージシャンとして,クリス・ボッティとロイ・ハーグローヴの名前も載っていますが,彼らが参加しているのは1曲づつのみ。しかもクリス・ボッティは<You Don’t Know What Love Is>だし,ロイ・ハーグローヴは<Straight No Chaser>ですよ。軽音楽部の練習曲じゃないんだから,もうちょっとまじめに選曲してくださいね。前作『Eldar 』でもマイケル・ブレッカーが1曲参加してましたが,あれはちゃんとオリジナルの難しそうな楽曲をブレッカーが吹いていて,ちゃんとリハーサルしたんだろういことが想像できるので許せますけどね(あの曲は良かった)。ということで,前作には程遠い出来の悪さでがっくり。しかも録音も今ひとつで,★2つかな。
前作『Eldar 』については,当ブログのこちらで取り上げてますので,よろしければどうぞ。