こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

仲間が教えてくれたことは自分の在り様

2012-05-19 17:45:44 | 日記
昨夜お世話になりましたお店の中に飾ってあった提灯のビール会社のキャッチコピーが素敵!! と感じまして、撮影しました。

お店は宇部新川駅近くのおでん酒場 和(KAZU)さんです。


多くの仲間が集まると、一対一とは違う関係性が浮かびます。


人間関係の距離感は、ライフスタイルの変容で様変わりしつつあります。

携帯電話、メール、SNS...このように便利なツールも変容の一役を担っているでしょう。


それでも、日本独自の文化的な交流も無くなってはおりません。

回覧板などは外国の方からすると、不思議なツールでしょうね。


直接お会いして会話すれば、ダイレクトに伝えられることも、ツールを使うことで伝わり方が変わることもあります。


私の行っているカウンセリングは、お会いして対面でお話する面談が主体です。

メールやお手紙だと、

悲しい、辛い、腹が立つ・・・

様々な感情表現も、その臨場感を共感することがなかなか難しいです。

(もちろん、補助的にはメールもお手紙も使っております。)


メールやお手紙ではたくさんの言葉を駆使して表現される人もおられれば、短い言葉、一つの形容詞に集約される人もおられます。


では、実際に会って言葉を交わすとわかりあえるのか?

やはり、共感です。共感のツボが異なっても共に感じているだけ。

感情は自分の内面にあるものです。


例えば、同じ音楽を聴いても、同じ香りを嗅いでも、同じ食べ物を食べても、感覚はみな違います。


会食では久し振りに会う仲間、あるいは初めて会う人・・・

懸命に皆、限られた時間の中で相手の話を聞いて、自分も話すことによって理解し合おうとします。

あるいは、一人で持ち時間をいただいてお話する機会をいただく時は、伝えたいことを如何に表現するかを

真剣に考えます。


土鍋でグツグツ煮えたおでんを囲むとき、一つの鍋大勢でつつきながら、感じ方は異なるけれど今の一瞬の

喜びをシェアし合えます。


みんな違うけれど、わかり合おうとすること、それがコミュニケーションかもしれません。


私をわかって・・・

認めて・・・


それは、根底にある人の意識です。


そして、精神的な面でも発達するとともに、自分を認めてもらうには、相手を認めないといけないと学びます。

自分とは異なる考えを持つ人の存在も認めていくことで、コミュニティーの中での生き方を学びます。


考えを持つ人の存在を認めることは、考えそのものに同意することとは別次元です。


時に、人が傷つく時、愛する人、信じている人の考えを認められないと思う時。

または、そうした相手から認められないと感じる時。


「 お前だけはわかってくれると思っていた。」

「 私だけがあなたの理解者よ。」



こうした気持ちの裏側にはどんな意識が存在しているのでしょうか?

コミュニケーションが上手くいっている時と、こじれてしまう時との違いはどこにあるのでしょうか?


本当に紙一重です。

“ 私のどんなところも愛してくれるわよね。”

“ 誰がお前を見放そうとも、俺だけは絶対に見放さないさ。”



上手くいっている時とは、相手の個性を認めて尊重できる時。軌道が重なり合って融合している時なのかもしれません。


しかし、現実には誰も、同じ時、同じ場所、同じ感情に留まることは不可能です。


理想は、軌道が重なり合っていない時も、不安に思わず自分なりに生きられて、

時や場所を共有できる時=軌道が重なる時は、その時を存分に楽しめる関係性であることだと思います。


上手くいかなくなっている時は、重なり合えない時を不安に過し、疑心暗鬼になり、重なる時は不安をぶつけ合う関係性に

なっている時です。

嫌だ、理解できない、信じられない、許せない・・・

それが、身近な人への感情であればあるほど相手の行動や感情をコントロールしようとする、もしくは出来ない時は

自分の感情をコントロールしようとします。


それが、良いか悪いかをお伝えしたいのではありません。


自分の心を縛っていることに気付いて、自由になっていただきたい・・・

それだけです。


いつもの生活の中では気付けなくなっている色々なことを、親しすぎる関係性の中にドップリ浸かっていると見えない

様々なことを、大勢の仲間とのコミュニケーションを通じて解放するヒントを得るのかもしれません。


人と関わることが苦手。

傷つきやすい。

傷つけやすい。



足を一歩前に出して、その足に重心を移して、次の一歩に繋がります。

やってみないと対処方法も身に付きません。

処世術も実践で試してはじめて身に付きます。


一つの鍋を囲むこと。

地球という惑星にいる住人同士です。たぶん、大局でみれば、一つの問題についてみんなで解決しているのかもしれません。

そして、個人の中にも宇宙が存在して問題を解決しようと懸命に自分の人生を生き続けます。


自分の立ち位置は、他者との関係性の中で解ること。

大丈夫。誰もあなたに侵入できないですし、一人で産まれてきて一人で逝くのです。

本質的には誰もあなたを傷つけられません。

癒す力は自分に在ります。あなたが本当に自分の傷を癒やそうとするとき、助ける力は研ぎ澄ませれば見えてきます。


今夜は家族で静かな夜を過ごします。


山口県山口市宮野の心療カウンセリングルーム

かきかわ統合医療相談室

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