ヴィンデミアトリックス・５８

偽りの美貌で
おのれを隠す女は
すべて落ちる

女というものは
本来神の依り代だ
神の心を生き
神をこの世に表し
すべてを美しく整えていく
まことによきものなのだ

その女の本義を虚仮にし
自分の欲のために
神の美を利用するものは
女ではない
それは妖怪である

浅はかな虚栄のために
神の美を盗んで
神のごとき顔をかぶり
すべての男をだまして
悪を行えとささやく
それはあまりにも重大な
神への裏切りなのだ

軽々しく美貌を盗み
美人の顔で
醜い本性を隠す女は
すべて落ちる

女の道を外れた
女ではないものとして
追放の門から出てゆき
いつまでも
醜い自分から逃げているがよい