月の岩戸

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ソル・10

2013-10-08 04:18:08 | 詩集・瑠璃の籠

悲しみを 血に預け
ほほ笑みを 風に描き
すべてを 耐えてゆこう

ああ 光が遠のいてゆく
懐かしい愛が 退いてゆく
あたたかな家が
湯に溶ける砂糖菓子のように
くずれてゆく

なにもかもは
幻だったからだ
あなたがたの
持っていたもの すべては
苦しいほど むごい
嘘だったのだ

失わざるを得ないものには
すがりついてはいけない
ただ一枚の 古い衣を着て
ただ一足の 粗末なサンダルを履き
さあ ともに行こう
あそこは
花さえも 咲くのを嫌がる
はてしない闇の荒野だ

だが ゆこう
すべては 愛だから

失ったものを
ふり返ってはいけない
ともにゆこう
わたしはいつも
あなたのそばにいる

あなたを
愛している



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1 コメント

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絵の解説 (てんこ)
2013-10-08 04:20:32
イワン・クラムスコイ、「荒野のキリスト」、19世紀ロシア、写実主義。
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