遠い地平線から
響いてくる予感の声に
耳を傾けるように
偽りの塔が
かすかにかしぐ
夜を支配していた
矛盾の音楽の
永遠に繰り返す
悲しみのテーマが
かすかに変調する
空が
ゆっくりと回り
新しい太陽の
その光が
空のふちを濡らしている
ああ
もう終わるのか
苦しいことばかりの
こんな世界は
愚か者が
蚤のように小さな
言い訳の石を積んで
建てた偽りの塔が
ゆっくりと倒れてゆく
あるいは
傾いたまま凍り付き
永遠の馬鹿のしるしとして
世界のふちに立ち尽くす
もういいだろう
見つくした灰色の夢が
すべてむなしかったことは
わかった
太陽がやってくる
新しい
愛の小鳥の歌を連れて
この世にやってくる
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