11月26日、盛岡の老舗のそば屋「東家」大手先店で催された「柳家さん喬独演会」に行ってきました。
以下はワタクシの拙い感想を・・・。
それとおことわり。
ワタクシ、噺の間はメモを取らないため、以下に書き記したものはワタクシの記憶をたどって書かれております。
なので、ここに記したものは一字一句正確なものではなく「まあ、こんなニュアンスのことを話したのだな」と思っていただければ、と思います。
ご当地・盛岡では、例年7月、12月の2回行われる、この「柳家さん喬独演会」、
今冬は、少し早まり、11月末の開催となりました。
恒例の会とあって、熱心なお客様で、100人程度のキャパの会場は満席、
この会の後、19時より東京・恵比寿での仕事があるということで、いつもより早めの開演(12:30)です。
テープによる「鞍馬獅子」の出囃子が流れ、いつも通り、ややうつむき加減で師匠が高座に上がります。
「このそば屋寄席は、永六輔さんが呼びかけ、盛岡のそば屋さんが賛同し、もう46回目となるそうで・・・、
以前は盛岡のお蕎麦屋さんが持ち回りで開いていたのですが、他のお蕎麦屋さんが手をひかれたということで(笑)、
今では東家さんだけで催すことになりました。
いつまでやるんでしょうかね。まあ50回というのがいい区切りじゃないかと思いますが・・・
(ということは、さん喬師匠、あまり続けるおつもりはないということでしょうか?)」
なにやら地方のファンとしては心配になることも話しながら、高座を下りずに2席を演じます。
①湯屋番
②笠碁
マクラでは、師匠の先代・柳家小さんが剣道の八段の資格を取ろうとする話を・・・。
「師匠の小さんが八段の試験を受けようと京都まで行ったのですが、
『師匠、八段は受けられませんよ』と言われたそうです。
『なんでだい?俺は七段だよ。受けられるよ』
と言うと、
『師匠は七段範士の資格をお持ちです。範士ということは、八段より上なんですよ』
以前、剣道に貢献したということで、『範士』の資格をもらったんですね。
意地汚いもんですから、もらえるものはもらっとこうというので(笑)受けちゃったんですね」
ある時、小さんと剣道の出げいこに行ったことがあるんですが、だいぶ高齢の方がいらっしゃいまして、
小さんがその人を指して、『あのじいさんな、あれで初段だ。あれでいいんだ』と言うんです。
その方を馬鹿にして言ったのかと思ったら違うんですね。
つまり、好きなことをするのだから、段位や勝ち負けにこだわるのではないのだということでした。
そんなマクラから「笠碁」でした。
(うろ覚えですみません。こんなことを話しておりました)
「笠碁」のサゲは、笠の滴が碁盤に落ちる、という箇所ではなく、
滴に気がつきながらも、碁を打ち続け、
「これ、一手待っちゃあくれないかねえ?」
「いつまでも待ちましょう」
という、碁仇二人の仲の良さが一層伝わってくるサゲとなりました。
(続きます)
以下はワタクシの拙い感想を・・・。
それとおことわり。
ワタクシ、噺の間はメモを取らないため、以下に書き記したものはワタクシの記憶をたどって書かれております。
なので、ここに記したものは一字一句正確なものではなく「まあ、こんなニュアンスのことを話したのだな」と思っていただければ、と思います。
ご当地・盛岡では、例年7月、12月の2回行われる、この「柳家さん喬独演会」、
今冬は、少し早まり、11月末の開催となりました。
恒例の会とあって、熱心なお客様で、100人程度のキャパの会場は満席、
この会の後、19時より東京・恵比寿での仕事があるということで、いつもより早めの開演(12:30)です。
テープによる「鞍馬獅子」の出囃子が流れ、いつも通り、ややうつむき加減で師匠が高座に上がります。
「このそば屋寄席は、永六輔さんが呼びかけ、盛岡のそば屋さんが賛同し、もう46回目となるそうで・・・、
以前は盛岡のお蕎麦屋さんが持ち回りで開いていたのですが、他のお蕎麦屋さんが手をひかれたということで(笑)、
今では東家さんだけで催すことになりました。
いつまでやるんでしょうかね。まあ50回というのがいい区切りじゃないかと思いますが・・・
(ということは、さん喬師匠、あまり続けるおつもりはないということでしょうか?)」
なにやら地方のファンとしては心配になることも話しながら、高座を下りずに2席を演じます。
①湯屋番
②笠碁
マクラでは、師匠の先代・柳家小さんが剣道の八段の資格を取ろうとする話を・・・。
「師匠の小さんが八段の試験を受けようと京都まで行ったのですが、
『師匠、八段は受けられませんよ』と言われたそうです。
『なんでだい?俺は七段だよ。受けられるよ』
と言うと、
『師匠は七段範士の資格をお持ちです。範士ということは、八段より上なんですよ』
以前、剣道に貢献したということで、『範士』の資格をもらったんですね。
意地汚いもんですから、もらえるものはもらっとこうというので(笑)受けちゃったんですね」
ある時、小さんと剣道の出げいこに行ったことがあるんですが、だいぶ高齢の方がいらっしゃいまして、
小さんがその人を指して、『あのじいさんな、あれで初段だ。あれでいいんだ』と言うんです。
その方を馬鹿にして言ったのかと思ったら違うんですね。
つまり、好きなことをするのだから、段位や勝ち負けにこだわるのではないのだということでした。
そんなマクラから「笠碁」でした。
(うろ覚えですみません。こんなことを話しておりました)
「笠碁」のサゲは、笠の滴が碁盤に落ちる、という箇所ではなく、
滴に気がつきながらも、碁を打ち続け、
「これ、一手待っちゃあくれないかねえ?」
「いつまでも待ちましょう」
という、碁仇二人の仲の良さが一層伝わってくるサゲとなりました。
(続きます)