nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

Evgeny Mravinsky

2007-05-11 | Classical♪
20世紀を代表する指揮者の中で旧ソ連に長く君臨し、絶大なる影響力とカリスマ性を備えた
指揮者にエフゲニー・ムラヴィンスキー(ロシア 1903-1988)がいました。

今まで名前は知っていてもムラヴィンスキーが指揮する演奏(CD)を私は一度も聴いたこと
がありませんでした。それは録音された音源が生前あまり出回らず彼の死後、日の目をみた
音源が多いせいかもしれません。
そしてようやく聴きました...
チャイコフスキー後期三大交響曲(第4,5,6番)1960年の録音です。

この演奏は言わずと知れた名盤で当時この演奏(録音)を聴いたクラシック音楽関係者や
ファンはこれだけの演奏をする楽団がソ連に存在することに震撼したとあります。
それはムラヴィンスキーの名が世界に轟いた瞬間でもありました。



私が今まで愛聴してきたチャイコフスキーと言えばカラヤン&ベルリン・フィルです。
しかし、ムラヴィンスキー指揮のチャイコフスキーは”お家芸”だけあり、見事としか言いよ
うがありません。まだスタジオ録音盤しか聴いていませんが、これが実演(ライヴ盤)と
なると、どのような演奏になるのかと想像するととても楽しみです。

ムラヴィンスキーは1938年よりレニングラード・フィルハーモニー交響楽団の常任指揮者に
就任した後、50年間に渡ってその地位に留まりました。
ひとつの楽団に長く留まる過程はカラヤン&ベルリン・フィルとの関係にも似ていますが、
カラヤンはウィーン・フィルとも多数共演しました。
それに比べムラヴィンスキーは生涯レニングラード・フィル一本でした。

とにかく頑なまでな厳格さ、そしてそこから生まれる緊迫感と緊張感はドイツの大指揮者
フルトヴェングラーを彷彿とさせます。