所得倍増計画の根っこには、
資本家の分配意志。
労働者の勤労意志。
政府が掲げる重点産業の育成意志の三つがなければならない。
これらの意志が不統一だったら、経済的分裂状態になる。
政府が重点生産目標を掲示して、法律や補助金、そして租税優遇などで育成する産業を示し、そしてそれに資本家が応じて商品を生産し、労働者は勤勉に生産活動をせねばならない。
これについて、政府や国会議員が、どのような政策を提示するか、見物である。
さらに新しい資本主義とは、どんな資本主義なのだろう?
マルクス流の利潤の追求なのか?
ウェーバー流の目的合理性に裏付けられた、私企業官僚システムなのか?
それとも原点回帰で、カルヴァン流の隣人愛の実践なのか?
まあ、小泉改革以降の企業活動をみるに、カルヴァン流の隣人愛の実践という魂が死んだ、単なる金儲けゾンビたちの営みになってしまったではないか!
従って、岸田総理の提唱する「新しい資本主義」とやらは、そんな金儲けゾンビを一掃し、彼らに新たな命を吹き込む、起死回生の経済イデオロギーでなければならない。
ばらまき施策で、労働者まで金儲けゾンビなってしまったら、この国は経済的に破滅してしまう!
さて、確かに西成はきれいになった。
だが実相は、単にバラックや西成のおじさんたちが、目の前から姿を消しただけなのだ。
西成のおじさんたちはどこに行ってしまったのか?
今年はラニーニャ現象で寒くなるという。
私たちの目の前から姿を消した西成のおじさんたちが、暖かいところで三度のご飯を食べていればいいが。
さて、オリンピックパラリンピックの頃、大阪を襲った新型コロナ。
あれだって、橋下氏が保健所や公設医療機関を温存していればあそこまでひどくはならなかった。
松井氏や吉村氏の手柄自慢はただの自画自賛である。
単に橋下氏の施策の尻拭いを、身内でしただけではないか!
さらにその財源だって、総務省が大阪府や大阪市の地方債の起債を許可したからできたことであり、起債を許可しなかったら、美濃部改革のように頓挫する代物である。
まあ、彼らの大先輩である、横山ノック氏のような首長に成り下がらないことを祈る。
そんなわけである。
以上、いけもと。