☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
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福井晴敏『川の深さは』

2008-08-17 | ■は・ま・や行の作家
ハラハラ、ときめき、涙、ずばばばばっば?

福井晴敏『川の深さは』
<ぐうたら警備員桃山。
ある日警備する建物に飛び込んできた、謎の少年と少女。
ひどい怪我を負い、凶器を向ける少年は、いったい何者なのか?
理由のわからぬまま、桃山は少年と少女をかくまう。
世間を騒がせるニュースと彼らの関係。
しだいに巻き込まれていく中で、桃山と少年は共に失っていたものを見つけ出す。>


福井さんは初めてでした。
某方のブログでの紹介と五條作品好きの人におススメ!ということで、読んでみました。2年くらい積んでた、けど・・
対外とかそういうのに関して言うと、五條さんは抜きでてるんじゃないかな、と思いました。つか私が五條すきーだからですな!すみませんすみません・・意味不明なのもすみませ

かつての雇用者たちから「敵」と認識されるようになった。人間になってしまったという、ただそれだけの罪で……(【】内本書P222L9~L11より引用)



説明はできないような・・確かに五條好きーならというのは納得。
だけど、さほど興味がない人には、国家のもろもろの話が入って、読みにくい。
でも保や葵、桃山たちの、親子の愛とか守る!とか師弟愛とか、登場人物それぞれの関係に引き込まれたなら、あとは一直線!です。たくさんの愛の形を感じた一作。その愛を貫く方向性の違いゆえに起こる衝突とかそんな話。あっずばばばっと銃撃戦とか空飛んだりとかします。



もう即行でネタバレ反転ごー



葵は乗ってなかったって・・・・・・
金谷と一緒に~ってあたりがずっとひっかかっていたけど、まさかそんな展開。
いや・・姿を存在を消すためっていって、結局消せてない上にじゃあそこまでして保が死んでまでする必要はあったの・・・・・・・・・・
一応抑えておきたいところですが、保はもういないのですよね・・


多少最後のほう展開に無理があるのでは・・という感じはしました。
軍事面というか?本でありお話であっても、これだけ現実的な名前をだしてる以上、シンクロさせて読みましたので、ちょっとやれないことが・・拳銃くらいなら、まだわかったのですが!ちょっと、ね!


保と葵と桃山が一緒にいた数日間がとても好きでした。
あと保と桃山の会話。
五條作品でもそうだけど、私は大人と子どもの男の信頼・・?とかが好きだ!
大人の男同士の友情・・?師弟愛・・?みたいのも好きなので、金谷と桃山の再開したあたりから、その関係(桃山が警察やめたのは~逃がしてやって~みたいなやつ)も、ものすごい好きです。この二人の話ももっと読みたいなあ。

あと、保と葵とその父の生活の話。ある日変わった命令、父の覚悟とか、人間になって葵を守り抜く保とか・・おおおお・・・

涼子と桃山は、正直あれだけの接点の中で最後までそこまで必要として求めるのが、いまいちわからなかったけど、最後の民宿に誘ったりするところとか!桃さん!キャラかわってますぜ!って感じで面白かったです。必死!桃さん必死ですよ!保がみてたら絶対爆笑・・!




初めて読む方の本としては、これは選択成功!でした。
今度は『亡国のイージス』かなあ。ローレライは映画を見てしまったので、先入観なしでみれなさそう・


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2 コメント

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Unknown (higeru)
2008-09-07 22:07:21
>五條作品好きの人におススメ
 なるほど、私は以前から福井晴敏のファンですが、だからこそ五條作品に惚れたのかも。

 『亡国のイージス』は超オススメですが、順番でいくと『Twelve Y.O.』ですね。『川の深さ』は乱歩賞を取れなかったものの選考委員の大沢在昌が絶賛したとのことですが、

これを受けて福井が「大沢さん狙いで続編を書いた」というのが『Twelve Y.O.』で、狙い通りに翌年乱歩賞を射止めました(ただし池井戸さんと二人受賞で、賞金が半分の500万円だったことがかなり悔しかったらしい (^^;)。

 登場人物(主役)は異なるし、私は出版順に読んだ(当時はまだ『川の深さ』が出てなかった)こともあって、あまり続編という感じはしませんでしたが。

 それから『(終戦の)ローレライ』は読物の方が断然面白いです。もともと映画化を意識して書かれた作品ということですが、あの長さを2時間半にまとめるのは、やはり苦しいかと。

 すみません、福井晴敏に反応して長々と書いてしまいました。(^^;
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Unknown (ことは)
2008-09-11 19:30:13
higeruさん
「五條瑛好きな人にお勧めなのは、福井晴敏と高村薫」っていうのをよく見かけたので、読んでみたら、確かに!という感じでした。面白かったです。

映画はテレビでやっていたのを去年みたのですが、結構わからないところや消化不良なところがあって・・;でも映画でもだいぶ面白かったので、やはり本で読んでみようと思います。
そしてお勧めありがとうございます!!次の福井本何を読んだらいいかさっぱりだったので、助かります。何しろ亡国もローレライも長いし、どっちを読んだらいいのか、『Twelve Y.O.』やら『6ステイン』がいいのやら・・
でも『川の深さは』がかなり当たり!で好きなので、『Twelve Y.O.』読んでみます!
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