よったろーのせーさく日記3

よったろーのせーさく日記からの引き継ぎです。
ちょちょいのよったろーと申します。
改めましてよろしくお願いします。

シークレットステージ 第B001話 グラン・ベルト編27

2016-02-29 15:51:05 | 日記
 しかも、恐らくは三名ともアームベルト保持者。
 単純に考えてもまともにぶつかればちょっとまずい事になる。
 個別に撃破していくのが良いだろうとカミーロは判断したが、どうやら、この時代は太陽の光がほとんど届かなかった闇の時代のようだ。
 敵は闇夜に目が慣れているが、カミーロは慣れていない。
 また、光の力を使うカミーロであれば、自身から発光することも可能だが、それだとかっこうの的になってしまう。
 何とか相手に蛍光物質を塗って、それで見極めようとカミーロは考えた。
 再び合掌のポーズをとり、手のひらに蛍光物質を作り出す。
 これだと、合掌の隙間からあふれ出る光で敵が寄って来てしまうが、攻撃の寸前で交わし、相手に蛍光塗料を塗りたくれれば勝機はある。
 カミーロは意識を集中させる。
 完全な闇という訳ではない。
 近づけば何とか見えるくらいには明るさがある。
 だが、ものすごいスピードでこられたら、確認する前に攻撃を受けてしまう。
 ならばと、目を閉じ、気配探知に意識を集中させる。
 辺りはシーンと静まり返っている。
 気配は今のところ感じられない。
 敵も警戒し、息をひそめているのがわかる。
 カミーロは空気の流れを読む事に集中した。
 いかに敵の気配が消えようとそこに微妙な空気の流れは存在する。
 静止している物に当たる空気と動くものに当たる空気ではほとんどわからないほどだが、微妙に違う。
 敵も攻撃するためには間合いを詰めなくてはならないのだ。
 かならず、敵は動く。
 その時がカミーロにとってのチャンス。
 心眼を研ぎ澄ませる。
 どのくらい時が経っただろうか。
 一瞬ともまる一日とも思える時間がカミーロには感じ取れるようになっている。
 今は仲間が居ない。
 誰も助けてくれない。
 頼れるのは自分だけ。
 自分の力だけが全て。
 ならば、自分の全てをかけて戦おう。
 カミーロは三つの気配の内の一つの動きを察知した。
 気づかれたと判断した気配はまっすぐカミーロの方に突っ込んで来る。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿