上立者達がその気になれば、Fですら、簡単に始末できるだろう。
そうなれば、クアンスティータの誕生が無くなるかも知れない。
だが、それでも確かめなくてはならなかった。
彼の敵は神や悪魔にとどまるのか、それともそれ以上の存在にまで及ぶのか。
それが知りたかったのだ。
上立者の一名が、
『悩みがあるようだな……自分の行動に自信が持てない。それで迷い、他の存在を巻き込んでいる。何をすべきか、どういう結果を迎えるべきか、それが自分では見えていない……』
と言った。
Fの心の中をのぞき込んだのだ。
「ふっ、あんた達に隠し事をしても意味がねぇのは解っている。あぁ、そうだ、確かに俺は迷っている。どれが正解なのか、わからねぇ。このまま、あんた達に殺される結果となってもそれはそれでありだと思っている」
『娘への愛がお前を迷わせているようだな。ならば、一つだけ言おう、お前が娘を思うように、娘もまたお前を思っている。それは確かなことだ』
「そうかい、そいつは、良いこと聞いた。娘にどやされるかも知れねぇかと思ってもいたんだ。レインミリーも俺を見ていてくれているって事か」
『あまり、あの娘(キャリア)を苛めるな。お前の悩みはその娘ではなく、お前の後世が晴らしてくれる』
「芦柄 吟侍(あしがら ぎんじ)か?」
『解っているのなら、立ち去るが良い。ここはお前のような者が来る所ではない』
「そうさせてもらう。あんたと話していると足がガクガクするんでな」
それだけの会話を済ませた後、Fはその聖域を離れた。
何故、上立者に会いにいったのか?
それは、キャリアにとってのFがFにとっての上立者に値するからだった。
どう逆立ちしても逆らえない存在。
常に、その存在に怯え、戦いを強要されて来たキャリアの気持ちを少し理解してみようと思ったからだった。
そうなれば、クアンスティータの誕生が無くなるかも知れない。
だが、それでも確かめなくてはならなかった。
彼の敵は神や悪魔にとどまるのか、それともそれ以上の存在にまで及ぶのか。
それが知りたかったのだ。
上立者の一名が、
『悩みがあるようだな……自分の行動に自信が持てない。それで迷い、他の存在を巻き込んでいる。何をすべきか、どういう結果を迎えるべきか、それが自分では見えていない……』
と言った。
Fの心の中をのぞき込んだのだ。
「ふっ、あんた達に隠し事をしても意味がねぇのは解っている。あぁ、そうだ、確かに俺は迷っている。どれが正解なのか、わからねぇ。このまま、あんた達に殺される結果となってもそれはそれでありだと思っている」
『娘への愛がお前を迷わせているようだな。ならば、一つだけ言おう、お前が娘を思うように、娘もまたお前を思っている。それは確かなことだ』
「そうかい、そいつは、良いこと聞いた。娘にどやされるかも知れねぇかと思ってもいたんだ。レインミリーも俺を見ていてくれているって事か」
『あまり、あの娘(キャリア)を苛めるな。お前の悩みはその娘ではなく、お前の後世が晴らしてくれる』
「芦柄 吟侍(あしがら ぎんじ)か?」
『解っているのなら、立ち去るが良い。ここはお前のような者が来る所ではない』
「そうさせてもらう。あんたと話していると足がガクガクするんでな」
それだけの会話を済ませた後、Fはその聖域を離れた。
何故、上立者に会いにいったのか?
それは、キャリアにとってのFがFにとっての上立者に値するからだった。
どう逆立ちしても逆らえない存在。
常に、その存在に怯え、戦いを強要されて来たキャリアの気持ちを少し理解してみようと思ったからだった。
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