<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

まだまだ向上しない中国国際航空のサービス

2011-05-17 | 日記
昨日、一時帰国するため、中国国際航空(CA)を利用した。
震災の影響もあるのか、チェックインカウンター前の待合室も人がまばらな状態。
「今日は乗客が少ないな」と思いつつ、自分の搭乗券を見ると、
んっ・・・・・・・
座席番号が36Aって・・・、たしか一番後ろのような・・・。

そして、搭乗案内を受けて機内に乗り込むと、やはり一番後ろの席。
でも、乗客はまばら。。。

と、そのとき前方を見て気が付いた!
そう、エコノミーの前方寄りの座席と後方寄りの座席とに乗客が集中的に座っており、中間部分の座席には乗客が座っていないではないか!

理由は明白。乗務員がサービスを行う上で、非常に効率がいいからなんですね。。。

通常、機内食を提供する際に、前方と後方の二手に分かれてサービスを開始する。
このように2か所に集中させておけば、2回のサイクルで「はいっ、仕事が終わり!」って感じ。
まぁ、頭がいいと言えばそれまでだが、それなりのお金を払ってるんだから、そこまで露骨にやる必要もないんじゃないかなぁ。。。
日本だったら間違いなくクレームの対象でしょうね。
フツーの人が考えても、「お金を頂いているお客様に出来るだけリラックスできるように」と配慮するものだが・・・。
やっぱりフツーじゃないんですね、まだまだ。
こういったところにも、豊かになったはずの中国社会に相変わらず欠けているものが浮き彫りになってくる。

中国国際航空は、かつての日本におけるJALと同じく、中国のナショナルフラッグシップ。
「お国を代表する翼」なんですね。
それだけに、とかくサービスが悪いとの評判も受けがちだ。

現在、中国の航空業界は「ビッグ3+その他」の構図が出来上がっている。
ビッグ3とは、上記のCA、南方航空(CZ)、東方航空(MU)の3社のことで、その他とは三十数社の中小航空会社のこと。
日本の航空会社数と比べれば、その産業の大きさが分かるというもの。

ビッグ3は総じてサービス水準が低いと言われている。
全社とも国有企業という面が影響しているのだろう。
対照的に、海南航空や吉祥航空などの新興勢力はサービス面での評価が高い。
今後さらに差別化が進めば、各社ともサービス水準を向上させてくる可能性もないとは言えない。

折しも7月には「上海-北京」間の新幹線が開業する予定だ。
中国も本格的に高速鉄道と飛行機が競い合う時代に突入しつつある。

「競争がサービスを向上させる」という当たり前の理屈に今更ながら注目していきたい。