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核廃絶の願いは世界に届くか? 広島の平和記念式典を視聴して

2010年08月07日 17時42分37秒 | Weblog

昨日、NHKTVで広島の平和記念式典の中継を観た。

例年のごとく、広島市の秋葉市長のすばらしい平和宣言の文章である。
今年は広島原爆投下から65年の節目の年である。

今回の特筆すべき事項は潘基文(バン キムン)国連事務総長、
ルース駐日米大使、初参加の核保有国である英国、フランスの代表の
参加であったとNHKは報じていました。

2010年広島の平和宣言については、広島市のHPに全文が記載されていますので
そちらにリンクさせていただきました。

過去の平和宣言のデータファイル By広島市

NHKTVでは国連の潘基文事務総長の演説を見れなかったが神戸新聞の夕刊報道から
包括的核実験禁止条約(CTBT)の2012年発効、核廃絶に関する取り組みを評価する
国連安全保障理事会の首脳級会合を来年から定期的に開催することを提案された
ようである。
潘基文国連事務総長あいさつ(日本語訳)は以下の通り 読売新聞より引用

 「私たちは今、この神聖な場所に身を置き、自らの目で見て、感じ、吸収し、
そして深く考えます。私は初の国連事務総長として、この平和記念式典に参加できた
ことを光栄に思います。そして今、深い感動に包まれています。
広島と長崎に原爆が投下された当時、私はまだ1歳でした。私がここで何が起きたのかを
十分に把握したのは、しばらく後になってからのことでした。
私は少年時代を朝鮮戦争のさなかに過ごしました。
炎上する故郷の村を後にして、泥道を山中へと逃れたことが、私にとって最初の
記憶の一つとして残っています。
多くの命が失われ、家族が引き裂かれ……、後には大きな悲しみが残されました。
それ以来、私は一生を平和のために捧げてきました。
私が今日、ここにいるのもそのためです。
私は世界平和のため、広島に参りました。(この一文は日本語)
私たちは65年前に命を失った人々、そして、その一生を永遠に変えられてしまった
さらに多くの人々に対して哀悼と敬意の念を表するため、一堂に会しているのです。
命は短くとも、記憶は長く残ります。
皆さんの多くにとって、あの日はまるで、空を焼き尽くした閃光のように鮮明に、
また、その後に降り注いだ黒い雨のように暗く、記憶に残り続けていると思います。
私は皆さんに、希望のメッセージを送りたいと思います。
より平和な世界を手にすることは可能です。
皆さんの力は、それを実現する助けとなります。
被爆者の皆さん、あなた方の勇気で、私たちは奮い立つことができました。
次の世代を担う皆さん、あなた方はよりよい明日の実現に努めています。
皆さんは力を合わせ、広島を平和の「震源地」としてきました。
私たちはともに、グラウンド・ゼロ(爆心地)から「グローバル・ゼロ」
(大量破壊兵器のない世界)を目指す旅を続けています。
それ以外に、世界をより安全にするための分別ある道はありません。
なぜなら、核兵器が存在する限り、私たちは核の影に怯えながら暮らすことに
なるからです。
そして、私が核軍縮と核不拡散を最優先課題に掲げ、5項目提案を出した
理由もそこにあります。
私たちの力を合わせる時がやって来たのです。
私たちには至るところに新しい友や同志がいます。
最も強大な国々もリーダーシップを発揮し始めました。国連安全保障理事会でも、
新たな取り組みが生まれています。また、市民社会にも新たな活力が見られます。
ロシアと米国は新しい戦略兵器削減条約に合意しました。
私たちはワシントンでの核セキュリティーサミットで重要な進展を遂げることが
できました。その成果を踏まえ、2012年には次回のサミットが韓国で開催される予定です。
私たちはこの勢いを保たなければなりません。
私は9月にニューヨークで軍縮会議を招集する予定です。
そのためには、核軍縮に向けた交渉を推し進めなければなりません。
それは、包括的核実験の禁止に向けた交渉です。
また、兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)に向けた交渉でもあります。
また、被爆者の証言を世界の主要言語に翻訳するなど、学校での軍縮教育も必要です。
地位や名声に値するのは核兵器を持つ者ではなく、これを拒む者であるという
基本的な真実を、私たちは教えなければならないのです。
皆さん、65年前、この地には地獄の炎が降り注ぎました。
今日、ここ平和記念公園には、一つのともしびが灯っています。
それは平和の灯、すなわち、核兵器が一つ残らずなくなるまで消えることのない炎です。
私たちはともに、自分たちが生きている間、そして被爆者の方々が生きている間に、
その日を実現できるよう努めようではありませんか。
そしてともに、広島の炎を消しましょう。
その炎を希望の光へと変えようではありませんか。
核兵器のない世界という私たちの夢を実現しましょう。私たちの子どもたちや、
その後のすべての人々が自由で、安全で、平和に暮らせるために。 」


過去の平和宣言の一部と広島訪問記へのリンク(小生のHP)

2007年の小生のBlogへのリンク
広島原爆投下に関する小生のBlogへのリンク

日本国民の気持ちとは裏腹にエノラゲイ機長で2007年92歳で他界したポール・ティベッツ氏の
遺族は戦争を終わらせるために原爆を投下したとルース駐日大使を初めて平和式典に
参加させたオバマ政権に対する疑問と批判をしているとのこと。
これは根強いアメリカの保守層の意見を代弁していると思います。

小生の終戦記念日に関するBlogも参照ください。

広島&長崎の原子爆弾の解説 By Wikipedia

Enola Gayの解説 By Wikipedia

広島原爆投下前後の写真

Ban Ki-moon国連事務総長の演説に関する国連のWebサイト

BBCが報じた内容:
「US attends first Hiroshima atomic bomb anniversary

6 August 2010 Last updated at 00:22 GMT
The Japanese city of Hiroshima is marking the 65th anniversary of the world’s first atomic bomb attack.

For the first time, a representative of the United States, which dropped the bomb on the city, is attending.

About 140,000 people were killed or died within months of the bomb being dropped by a US aircraft in 1945 in the final days of World War II.

Japan surrendered after a second atomic bomb was dropped on Nagasaki three days later on 9 August.

Washington’s decision to send its ambassador to Tokyo, John Roos, is being seen by some in Japan as a sign that President Barack Obama may decide to visit Hiroshima when he comes to Japan.

If so, he would be the first sitting US president to visit the city.

Speaking in Washington, US Secretary of State Hillary Clinton said the US was committed to ridding the world of nuclear weapons.

“This president, President Obama, is very committed to working toward a world without nuclear weapons. He has said many times he recognises this is a long-term goal.”

Britain and France, both nuclear powers, are also making their first appearances at a Hiroshima commemoration.

UN Secretary General Ban Ki-moon is in the city as well as representatives from 75 nations.

Japan, the only country to have been attacked with nuclear weapons, has been pushing for their abolition.

Hiroshima was obliterated by the bomb, and the centre of the city now hosts the Peace Memorial Park where the anniversary commemoration takes place.

After arriving in the city on Thursday, Mr Ban said: “The only way to ensure that such weapons will never again be used is to eliminate them all.

“There must be no place in our world for such indiscriminate weapons.”

Some Japanese have called on the US to apologise for the atomic bombings, but the BBC’s Roland Buerk, in Hiroshima, says this is unlikely to happen.

BBC News - US attends first Hiroshima atomic bomb anniversary


John Roos駐日大使の初出席に関する記事へのリンク


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