

病院で、薬を変えて欲しいとか、薬を減らしたいと訴えた時に
「いいから、言われた通りに飲みなさい。患者は、黙っておけ!」
と、もし言われたとしたら
それを「パターナリズム」(父権主義)といいます。
パターナリズムとは、
医療従事者が患者の利益や保護を優先に考えたうえで、
患者の自由意思や自己決定の排除に傾いた、医療的な観点からの過保護な関わりのことです。
最近は、患者自ら主体的に治療の選択に参加し、
その必要性を理解したうえで治療を継続する姿勢「アドヒアランス」
を高めることが重要視されるようになっています。
この医療現場の医師と患者の関係を
親子に当てはめて考えるとすれば、
父権主義的な抑えつけて育てられるのは、
子どもが小さい頃までです。
子どもが、ハッキリと自分の意思を持ち、自身で決定したがる年齢だと、親が認識した時には、
もう抑えつけるのは、止めてましょう。
子ども自身が主体的に考え、行動することを応援する様に
関わりを変えていく必要があります。
過保護なのは、子どもを思ってのことで、
とかく母性的な母親がついついしてしまいがちですが、
子どもの自律を阻むことになって、長い目で見ると良くありません。
また、アドヒアランスは、子どもを育てる上でヒントになる考え方だと思います。
自分は何のために、勉強するのか?
何のために、ルールがあり、守らなければいけないのか?
何のために、協力が必要なのか?
自分は何をしたいのか?
自分の長所は何か?
自分の長所を生かす仕事は、何か?
自分の意思を持ち、自分で決めて、主体的に行動することを応援する姿勢。
子どもに限らず、自分以外の他人に対しても、相手の意思や決定を尊重することを心掛けたいです。