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東日本大震災:千葉市長、がれき受け入れ辞退 「市民感情も変化」 /千葉
毎日新聞 2012年08月10日 地方版
「受け入れ要請が遅いので、市民感情も変化してしまった」−−。千葉市の熊谷俊人市長は9日の定例記者会見で、3月に自ら表明していた東北地方の震災がれき受け入れの辞退を表明した。県内では、受け入れ表明していた市川市など千葉市以外の自治体には、がれき受け入れの要請自体がなく、賛否両論が巻き起こっていた東北の震災がれき受け入れは、最終的に実現しないことになった。
熊谷市長は今年3月、震災がれきの受け入れを表明。その後、復興支援などで職員を多く派遣していた岩手県陸前高田市のがれきを受け入れる意向を固めていたが、調整役の環境省や岩手県などからの連絡がない。熊谷市長も「受け入れには、清掃工場や最終処分場周辺の住民への説明が大前提なのに、具体的な話がないと説明さえできない」と気をもむ状況が続く一方、市には電話やメールなどで300件以上の受け入れ反対意見が寄せられていた。
市廃棄物対策課によると、7月27日になって環境省を通じ、初めて、陸前高田市のがれき約3万6000トンの受け入れ要請があった。処理施設周辺の住民自治会と協議に入ったが、賛同する意見がある一方で、強い反対も目立ち、市は説得を試みたが、理解が得られず、受け入れ辞退を決断したという。
熊谷市長は「少しでも被災地を助けたいと多くの人が考えていた時期に、具体的に検討できれば受け入れられたかもしれないが、環境省などから具体的な要請がなく、その間に自治会の気持ちも変わった。国の(がれきの)広域処理のプロセスが不透明で、もう少し情報を開示してほしかった。残念です」と述べた。
一方、環境省の担当者は取材に対し「被災県内で可能な限り処理するための調整に時間がかかり、やむを得なかった」とコメントした。【斎川瞳】
千葉市 震災がれき受入れを拒否(千葉テレビ9日)
震災がれきの広域処理への協力を表明していた千葉市が、8月になって処分場の周辺住民の反対を理由に、国からの受入れ依頼を断っていたことがわかりました。
千葉市の熊谷市長は「被災地の復興のため」として、ことし3月に市内の清掃工場や最終処分場周辺の住民合意を前提に震災がれきの受入れを表明しました。その後、岩手県陸前高田市からごみを受入れる方向で調整が進められましたが、4月以降環境省からは連絡がなく、7月27日になって可燃ごみ3万トンの受入れを求める要請があったということです。
これを受けて、千葉市は関係する自治会に受入れへの賛否を尋ねましたが、処分場周辺の自治会からは合意を得られず、千葉市は8月6日に、環境省に断りの連絡を入れたということです。熊谷市長は「大変残念だ。ここまでのプロセスは分かりづらく、時間も経過し過ぎた。いずれにせよ地元が反対している以上、受入れはできない」と述べました。