安保法制定の高揚の中で、福島の状況がマスコミが報道していません。おそるべき現実が進行しています。
10 月10 日、『みんなでやっぺ! きれいな6 国』と称する清掃イベントがおこなわれました。1400人の地元の子どもたちが動員されました。
国道6号は、福島第一原発の間近を通るため、いまだ車内でも毎時10 μ sv を越える場所がある高汚染地帯です。
これを主催したのは、国土交通省・環境省・復興庁、地元自治体。東京電力も協賛。子どもを使って、形だけでも「復興」をアピールしたいというのです。
いまだに責任もとらない東電が、最大の被害者である子どもたちを利用するなんて理不尽きわまりない!
参加した子どもは「放射能が危ないことも、ここが汚染されていることも知っています。だけど、僕はまだ学生だから自分の判断で動くことができない。」と取材にコメントしています。
本当に大人の責任が問われます。
福島の小児甲状腺がん 2巡目の検査でも25 人
また、子どもの甲状腺がんも138人の子どもに増加しています。
県医大は、原発事故の影響ではないとしつつも、「多発」を認めざるをえない状況になっています。また甲状腺がんにかかった女性の肉声を伝える記事が週刊誌に掲載されました。(裏面)これにも関わらず、川内原発に続き、伊方原発の再稼働などもってのほかです。
福島の子どもを守る〈避難・保養・医療〉の取り組みを進めましょう。
9月25日付の週刊誌FRIDAY
甲状腺がんにかかった女性の肉声
全文 http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4356.html
「事故から1週間後には、制服を注文するため母と一緒にJR福島駅前にあるデパートに出かけたんです。高校入学をひかえた子どもたちが押し かけ、デパートは超満員。建物の外にまで行列がのび、私たちも30分ほど屋外で待たされました」
当時、福島市内で毎時10㍃シーベルトを記録して いた事実も知らされないまま、Aさんはマスクをつけずに外出していた。
Aさんに異常が見つかったのは翌12年の夏休み。県の甲状腺検査を受けた後、県から「福島県立医大で精密検査を」との通知が届いた。
「ノドが少しはれていましたが、自分で気づかなかった。県立医大で2回目の精密検査を受けたときに医師から『深刻な状態だ』と告げられ、ガンであることがわかったんです。高校3年の夏休みに手術を受け、甲状腺の右半分と転移していた周囲のリンパ組織を切除しました」
しかしそれで終わりではなかった。県外の美術系大学に進学したAさんに、健康診断で「血液がおかしい」との結果が出た。
「夏休みに帰郷し、県立医大で検査 を受けると『ガンが再発している』と言われたんです。治療に専念するため、通い始めたばかりの大学も退学せざるをえませんでした。10月の再手術では、 残っていた左半分の甲状腺とリンパ組織を切除。甲状腺は全摘出することになったんです。肺への転移も判明し、術後しばらくはかすれた声しか出ず、キズの痛 みをこらえながらリハビリを続けていました」
今年4月には肺がん治療のためアイソトープ治療も受けた。放射性ヨウ素の入ったカプセルを飲み、転移したがん細胞を破壊する療法だ。
「カプセルを飲む2週間ほど前から食事制限があり、飲み物は水だけ。カプセルを飲んだ後も3日間の隔離生活を強いられます。強い放射能のため周囲の人が被 曝する可能性があるからです。お風呂に入るのも家族で最後。医師からは『トイレの水も2回流すように』と言われました」
疫学と因果推論がsねんもんの岡山大学大学院、津田敏秀教授が解説する。
「最も空間線量が高かった時期に、福島県では県立高校の合格発表が屋外で 行われていました。生徒も線量の高さを知らされず無用な被曝をしていた。Aさんが暮らしている場所は、住民が避難していない地域で最大のレベルの甲状腺癌 多発地域です。Aさんのケースも原発事故の影響である確率が非常に高い」
東京電力の回答はこうだ。
「事故で大変なご迷惑をかけていることを深くお詫び申し上げます。(病気に対する補償や謝罪のお問い合わせには)個別に伺い適切に対応します」(広報室)
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