帰還強制のための竜田延伸絶対反対!
私たち国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)はJRの労組です。私たちは2月1日・2日の「ポケモントレイン」いわき~広野間の運行に反対し、ストライキに立ち上がります。私たちは、以下の理由から、JRで働く者としてポケモントレインの運行に反対します。
第一に、「子どもが喜ぶイベント」と称して、原発事故避難者に帰還を強制する政府の方針にJRが加担することが許せないからです。
このイベントは、JR東日本水戸支社が「復興支援」という名目で茨城・福島の子どもたちを無料で招待してポケモントレインをいわき~広野間で走らせるというものです。しかし、このイベントの真の目的は、常磐線を竜田駅(楢葉町)まで延伸するための宣伝行為です。鉄道が再開することは、避難者への「鉄道が再開したから元いた町に戻れ。補償も打ち切る」という巨大な圧力になります。
原発事故によって今も多くの人たちが避難を強いられ、先の見えない生活を送っています。
一方で、放射性廃棄物の処分場を原発周辺の自治体に押し付けるという政策も進められようとしています。このような中で、避難者に帰還を強制する政策にJRが加担することは、鉄道で働く者として断じて認められません。
安全に対するJRの無責任を許さない
第二に、放射能の問題や、鉄道の安全に対する配慮について、会社側が全く責任を取ろうとしないからです。
放射能の影響は、体が未発達な子どもに強く現れます。しかし会社側は「放射線被ばくの基準は国に従う」としています。
「年間20mSvまで被ばくしても問題ない」などと言う国の基準を誰が信用しているでしょうか。子どもの甲状腺がんが多発しているのは、住民を放射能から守ろうとしてこなかった政府の責任です。安倍政権は「原発は重要なエネルギー源」とし、原発再稼働と海外輸出を進めようとしています。このような政府の方針にJRが追随することは許しがたい犯罪行為です。
また、原発事故が収束せず今も危険をはらんだ4号機の燃料棒取り出し作業が行われている中で、原発に近づく形で列車を運行することは非常に危険です。JRは私たちとの交渉の中でも、緊急時に東電から直接連絡が来る体制はないと明言しています。利用者・労働者の安全は確保できないということです。安全を第一とする鉄道会社としてあってはならないことです。