話の扉

一級建築士 野積基子所長のブログ

高崎哲学堂

2008-05-12 18:04:03 | まち歩き

高崎駅前にある哲学堂をご存知ですか?

P1040436 旧井上房一郎(1898~1993)邸で1952年に

アントニー レーモンドの自邸をある意味

そのまま再現した建物です。

現在のローコスト住宅ですが、年数を経て

家具を含めて とても良い雰囲気です

軒も低く 全体のバランスが取れています

駅前の雑踏からまるでタイムポッケトのような

閑静な佇まいです。

「哲学堂」の由来は生前井上が設立の運動に尽力して、

当時「現在の政治や教育の手の届かぬことを

勉強する高崎の寺子屋」 を趣旨としていた とのこと

レーモンドの計画案で模型まで完成しました。

しかし残念ながら実現することはありませんでした。

建築家 ブルーノ タウトを迎えてたり 

群馬交響楽団や県立近代美術館の設立などに奔走した

井上の建築・文化に対する情熱みたいのを感じます

(高崎市美術館にて レーモンド展 5月25日まで)