じいたんばあたん観察記

祖父母の介護を引き受けて気がつけば四年近くになる、30代女性の随筆。
「病も老いも介護も、幸福と両立する」

シューベルトの『野ばら』

2005-05-01 04:03:45 | 音楽
アルツハイマー型痴呆の祖母(大体90歳くらい)が、
ドイツ語と日本語で毎日毎日歌い続けているのがこの曲。
私も勿論一緒に歌います。一日20回くらいかな(笑)

ちなみにドイツ語バージョンは、ウィーン少年合唱団のCDの中に収録されています。
これには「荒城の月」なども入っていて、私はとても気に入っています。
座って、紅茶でも淹れて、落ち着いて聞くのが吉。

日本語バージョンのCDも多分あるのでしょうが、私は良く知りません。
使われている日本語が、柔らかで心地よいんです。誰の訳なんだろう。
どなたかご存知でしたら教えてください。


進化しつづける、じいたん。

2005-05-01 00:39:49 | じいたんばあたん
人間はきっと、命尽きるまで成長し続けられるんだ。
じいたんを見ていてそう思う。

ばあたんの病気(アルツハイマー型痴呆症)に私が気づいたとき、

最初は病院へ連れて行くことさえ拒否していた彼が、
徐々に告知を受け入れ
あるがままの自分の妻の姿を見つめ
愛し
受容し

今は、彼女の立場に立って、私にアドバイスさえしてくれる。
私が居ないとき、思うようにならない身体で
彼女の下の世話さえする。

たった二年で。
90代のじいたんが。
自分の認知も低下してきている、彼が。

なんてしなやかなんだろう。
人間の魂って。

じいたん、生き様しっかり見せて。
醜いところも苦しむところも、そしてそれを乗り越えるところも
全部全部、見せてください。
あたしは全部、覚えています。