じいたんばあたん観察記

祖父母の介護を引き受けて気がつけば四年近くになる、30代女性の随筆。
「病も老いも介護も、幸福と両立する」

長いお休みの後で、とりとめのない文をつづり、そして思い出す。

2006-09-17 05:48:52 | お知らせ
ずいぶん長い間、留守にしてしまいました。

コメントを下さった皆さま、
読みに来てくださっていた皆さま、
本当にありがとうございます。

コメントもお便りも、ひとつひとつ大切に読ませていただいています。
お返事まで、もう少しお時間をいただければ嬉しいです。
 

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夏風邪が思いのほか長引いたのですが、
おかげさまでようやく落ち着いてきました。

ただ、微熱がずっと続いていたので、
検査結果が出るまでブログの更新は自粛していました。

ですが、結果はお陰さまで異常なしでした^^

どうやらただの、自律神経の乱れらしいです。
かなりホッとしました。ご心配をおかけいたしました。
自律なんたらの方は、ぼちぼち治していきます^^
あまり気にせず放っておくうちに、なんとかなりそうな気がしているので…
 

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寝込んでいる間にも、
いろいろと状況の変化や、やるべき作業はあり、
横になったり起きたりしながら、いろんなことを考えました。


祖母の正式な後見人としての作業…
今後やっていくべき作業の整理や、裁判所への書類の提出など、
そしてそれらをやる中で考えさせられたこと、

それから、
この夏寝込んでしまったことで、
思いがけず大きな休憩を取ることになり、
その中で気づかされたこと、

少しずつですが、書いていこうと思います。
 
具体的には、SNSや手帳の端っこに書き留めておいたメモを
少しずつUPしていくことになると思います。

読んでいただけたら、うれしいです。


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実は、いま、じいたんの
旅支度をする合間に記事を書いています。

じいたんが、敬老の日から翌日まで、泊りがけで、
教え子から招かれた同窓会に出かけるのです。

さすがにもう、一人旅は難しいので、
少し遠い場所なので、叔母についていってもらいます。

わたしは、その日は、じいたんに付いていかず、
相方と一緒に、ばあたんの病院で過ごします。


  去年の今頃は、ばあたんが入院した直後で、
  じいたんの後姿がとても淋しそうで、

  口にこそ出さなかったけれど、
  いつまでじいたんが元気でいてくれるかどうか、
  とても心配でした。


だから、こうして、じいたんが、もういちど
教え子とのクラス会に出られるということが、本当にうれしいです。



  ぶっちゃけてしまうと今日も、
  旅行の準備の途中で
  じいたんと言い争いになって
  途中で、泣いたりもして

  でも最後は
  ちょっと無理してでも笑って

(途中で伯父が愚痴を聞いてくれたからだけれど)

  12時近くに自宅へ戻ってきて

  ついさっきまで、
  作業をしつつSNSに愚痴を書いて、
  また作業をしていたんです。


そんななかでふと、
「あ、ブログを更新しよう」という気持ちになって

この編集画面に向き合ってみると
 
 
「今年の秋もまた、無事に廻ってきてくれたんだ」

という感慨が、不意に身体の奥からこみ上げてきて


こんなわたしでも何とかここまで来たんだ

ごまかしながらかもしれない、いっぱい見落としもあるだろう、
泣いたり喚いたりとみっともなかっただろう、

けれども、
なんとか投げ出したりせず、ここまでとりあえずは来れたんだ


 (誤解を怖れずに言うならば、
  じいたんと二人きりという状況は、
  わたしにとって
  精神的に、ばあたんと過ごすよりもうんと厳しい体験です。
  家族としての愛情はどちらへも同じ、だけどそれとこれとは別なのです。

  なぜ、そんな差が生まれるのかいうことも、考えてみたので
  今後、記事にしていけたら良いなと思っています)


たったそれだけのことだけれども、
わたしにとっては、ほんとうにうれしくて、
そして、心からありがたいです。
 

無意味じゃ、ないですよね?
こういう生も、ありですよね。

子を生むこともなくとも、
大きい仕事を成し遂げるわけでもなくとも、
何ひとつ生み出すことも育てることもなくとも、
それでも。

こういう生き方も、ありですよね。



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ひと月と半分、病の中で忘れかけていたけれど
この画面に向かって
指に任せて、整わぬ文章を綴るうちに、思い出した。


  誰がわたしのことを許さなくても
  わたしはわたしのことを許してやろう


介護を引き受けると決めたときに、自分にそう誓ったんだったってことを。