じいたんばあたん観察記

祖父母の介護を引き受けて気がつけば四年近くになる、30代女性の随筆。
「病も老いも介護も、幸福と両立する」

とにかく学ぶこと。

2005-05-08 06:52:43 | 介護の土台
特に認知症の患者を介護する場合、
とにかく毎日学ぶ時間を確保することが
大事である。
身体も頭も両方使って学ぶことが。

病気の性質について。
患者自身とのコミュニケーションの深め方について。
患者の持つこころの歴史について。
彼らに対して素直な気持ちを保つ技術について。
周囲からの援助を引き出す方法について。

書けばきりがないのだが…
学ぶことは、患者本人のためだけでなく
介護する側の精神的・肉体的なコンディションを整える一助になる。

なぜなら
「知らない」ということは
それ自体が大変なストレスを介護者にもたらすからである。

また、介護者のストレスは、患者にダイレクトに影響を及ぼす。
それは、とても悲しいことである。

学ぼう。知ろう。実践しよう。
成功と失敗を繰り返しながらでも、怖れないで。
患者さんはそんな、介護者のこころを、
どんなときでもしっかりと感じ取っている。

そしてそれは彼らにとって、お薬よりもずっと効果のある支えとなる。