ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』
これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

色が変わるインク

2018年09月05日 | PC モノ 便利


学生時代、卒業研究で私が師事した専任講師は、フィルムの感光材料を研究していた。その中でも色の変わる素材物質に着目し、いろいろな物質で試していた。ある一定の刺激を加えれば、それが熱とか電気刺激とかでカメレオンみたいに違う色になる。それを初めて見た時はびっくりしたが、それは40年も前の話である。

さて、私の教会では、皆が使う筆記用具はM姉妹おすすめのパイロットのFRIXION(フリクション)である。書き味にイマイチ課題は残るが、何と言ってもボールペンなのに消せるところがすごい。しかもこのボールペン、頭のゴム部分でこするだけで消えるのである。「何と簡単❗」しかも消しカスが出ず、これまでのホワイトのような盛りやカッターで紙を削って消した代償が出るわけではない。ただ線が消えるのである。あら不思議。これで安心して、誤字を恐れずシャカシャカ書けるのである。この開放感が素晴らしい。(下写真 私の持っているフリクション 左から7mm3本、10mm3本、次に3色と、右端は聖書書き込み専用の4色)


ただ難点は、公用文書とか、証明書など、消えてはまずいものには使えない(笑い)ことと、替え芯のお値段が少々高めであることだろうか。

この不思議な消え方にある時、「どうして?」と疑問に思ってパイロットのホームページで調べた。消える原理は、こすることで60℃の摩擦熱を発生させ、その熱でインク色が透明になり、書いた線が見えなくなって消せたのだとわかった。
パイロットのホームページ、フリクションの原理について、「ここまでオープンにして良いの?」と、感じさせるほどわかりやすく、詳細に公開してくれている。(下写真はパイロットのホームページで「もっと知りたいフリクション」をクリックすれば、フリクションワールドが開く)

フリクションの消せる仕組みとは、インクが無くなって消えたのではなく、透明になっただけなのだ。しかしインクが透明と化して残っていても、全く自由に重ね書きができるので、全く問題がない。そこで思い出したのが、昔の研究室での事だった。

フリクションインクは30年の研究開発の賜物らしい。学生時代の研究室での事は40年前。とうとう色が変わる物質で製品化が、それもフィルムではなく、思わぬ形(ボールペン)で出来たんだ❗と感慨にふけったわけである。


ケパ





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