心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

岡崎祐士・笠井清登 監修、2011、精神病早期介入ー回復のための実践マニュアル、日本評論社

2012-03-07 08:47:46 | 地域精神保健
Paul French, Jo Smith, David Shiers, Mandy Reed, Mark Rayne, ed, 2010, "Promoting Recovery in Early Psychosis: A Practice Manual", Wiley - Blackwell が原著。

訳書は昨年12月10日の発行で、つい3か月前だ。
そして監修者の名前から分かるように、東京大学精神科・松沢病院グループの翻訳。

こうした権威?のある部分の人たちと在野のぼくが視点を共有できるのは不思議な気持ちだ・・・

三陸沿岸部における被災者のこころのケアを長い展望で行おうとする時、専門施設や専門家に依拠する病院医療モデルではないアプローチが不可避とぼくは考えている。
そのシステムに近づけるかどうかが、復興の中身だと。
そのヒントがほしくて手にした本。

英国では既に20年余、看護師・心理士・精神科医師・ケースマネージャー・作業療法士などの専門家と、ユーザー・介護者(家族)らによって継続された精神病早期介入戦略の実践本だ。

章立ては以下;
テーマ1.アクセスと関係作りの改善
テーマ2.啓発活動
テーマ3.回復と普通の生活を促す
テーマ4.家族に対するかかわりと支援
テーマ5.実践家の研修

わかる、わかる・・・
こう整理できるか・・・

納得の本だ。
訳語が少し硬いかな?

こういう時代を日本はいつ迎えることができるのだろうか?
各職種が臨床的な力を高めること、
地域ケアのネットを充実させること、
そして収容型単科精神科病院の廃止につながること、などが条件だよね。


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