心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

パキからの支援者

2011-06-04 05:39:53 | 国際協力・現地NGO分野
陸前高田の保健支援チームの活動のベースになっている高田1中コンピュータ室にいるNICCOこころのケアチームに、めずらしい来客があった。
ボランティアでがれき撤去をしてきて、そして避難所や、こころのケアを見たいというのだった。

そこまでは、そう珍しいわけではない。

彼ら2人はパキスタン人でラホールから自費(!)でやって来た・・・ひげ面のおっさんたちだ。

NICCOがパキスタン洪水支援の際に協力した現地NGOの代表、サジド・イクバルさんたち、本業は建築関係らしい。
的確な質問をして、理解の速さがわかる。
避難所では声を潜めて、相手に気遣いをしている。

「そんなにたくさんの人たちが家族を失って・・・一人で生きていくしかないのか・・・」というのが彼らが繰り返した反応。
彼らには家族がそんなに大きな意味を持つのだろうと、個人化した文化とは違う社会背景を改めて感じた。

対策本部に表敬して紹介すると、遠路の支援に対してかえって感謝されてしまい、彼らは目に涙を浮かべている。
外人らしく突然に、写真をいっしょに撮りたいと言いだして、パチリ。
日赤の診療室では、いつも忙しいスタッフたちがうれしそうに取り囲み、書類整理中の医師たちまでが席を立ってきてくれて写真に納まってくれた。

こういう日本側の、外国からのボランティア支援者に感激した気持ちが彼らにはしっかり伝わったと思う。

彼らは現地では高額な、1人当たり1500ドル以上を使ってやって来ているだろう。
でもその金額以上の支援効果をぼくたちに届けてくれたと思う。

ぼくは説明と通訳をしていて、とても心温まる時間をもらった・・・