救急車が来たけれど・・・・
「申し訳ないが、貴方を受け入れてくれる病院がありません。」
と言って、本当に済まなさそうに帰っていってしまいました・・・って
産気づいた妊婦さんが受け入れ病院が無いからと自宅で早産、死産になったとか・・・・・
自宅療養されていた患者さんが、取り返しのつかない状態で次々に発見されたり・・・
ニュースで次々に流れていますが・・・これ、本当に日本国内の話なの??
なんだか、想像もつきません
ただ、奈良の片田舎にも徐々に影響は及んできているようで
降り続く雨の中、感染爆発のきな臭い風を感じます。
それにしても・・・在宅療養を悪者にする今の報道には強い懸念を感じます
私は在宅医療が好きですし、推進、実践してきたつもりです。在宅医療は悪くありません。向き不向きがあるのは確かですが。
一時的な悪化状態を脱しさえすれば、元に戻れる急性疾患、それも、状態が急変する可能性が高い新型コロナ感染症の中等症Ⅱ以上に、在宅医療は全く向いていません。是非とも入院すべきです
それが無理でも、在宅よりはホテル療養をもう少し野戦病院化させて、効率よく医療に当たるべきだと私は考えます。ホテル療養をグレードアップするか、福井県の様に野戦病院を作るかすべきで、急性期疾患に対する在宅医療は、効率が悪すぎて全く推奨できません。
繰り返しますが、急変する可能性の高い新型コロナ感染症(特に中等症Ⅱ以上)に在宅医療は向いていません。それでも選択するなら、本当に仕方なくです。
私も新型コロナの在宅医療をやれと言われたら、断りはしません・・・が、戦う武器が無さすぎます。あるのは在宅酸素療法くらいで、薬は、ほとんど使えません。軽症患者に一番効果的だと思われる抗体カクテル療法は、在宅では使用してはいけないことになっています。「入院を7割防ぐことが出来る薬」が入院しないと(ホテル療養でも使えるようになったようですが)使えないのは笑い話でしかないですね。
皆さん、今現在、しんどくなって苦しくなって救急車を呼んでも、「ごめんなさい、どこにもお連れできません」と、言われるかもしれません。それが現実化しています。そうならない様、自衛してください。新型コロナに感染しない様、交通事故にもあわないように、心筋梗塞や脳梗塞などの急性重症疾患にも罹患しない様、予防に努めてください。
何かあっても、何とかしてくれる日本の救急医療体制は、一部崩壊してしまっている様です。その崩壊の現認者とならないように、そして崩壊の後押しをしない様に、自衛してください。お願いします。 コロナに関しては、何度も何度も言っていますが、罹患しない様、要領よく生活してください。不織布マスクを正しく使用し、人込みを可能な限り避け、感染性飛沫を吸い込むことが無い様に他人にむやみに近づかない、他人の風下に回らない様に注意しましょう。距離だけではなく風向きの考慮も重要です。そして、可能であれば一刻も早くワクチンを接種してください。ワクチンを2回接種して2週間経ってからの死者は、大阪ではゼロだそうです。重症化率、死亡率は確実に低下します。勿論、罹患する可能性も下がります。
日本の救急医療を存続させるためにも、事故回避、COVID-19罹患回避、新型コロナワクチン接種を切にお願いする次第です。