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写楽湯遊

キャンピングカーで名所旧跡を訪ね、温泉に浸り、たまに山歩き、写真撮影、釣りなどを楽しんでいる夫婦です。

竹細工・竹の皮削り器

2025年03月12日 | 木工・竹細工
竹細工で使う竹ヒゴは目的によって何種類かのヒゴを使い分けている。
作品毎に幅や厚さ長さが違うのは当然だが、竹の部位を使い分ける事もある。
一般的には竹の皮の部分を使うが、その内側の身を使う事もある。
皮の表面を薄く削って漆などでヒゴを染める事もある。
今回は皮を削る小道具を自作した。
刃にはマキタの電動カンナの替え刃を使う。


先ずは板をジグソーでカットし、刃を取り付ける棒を作った。



その棒を握りやすく角を丸く削る。


刃の形に合わせノミで切込みを入れ、ボール盤で穴を開ける。



後はカンナの刃をボルトで取り付ければ完成である。
至って簡単な構造だ!


この様にして竹の皮の表面だけを削る。
中央の色が濃くなっている所が削られたところで、染料が滲み込み染める事が出来る。



削り屑はそれなりに出る。


この竹皮削り器が好評で、教室の皆さんから作って欲しいと頼まれた。
春の車旅に出掛ける前に届けたいと、急いで作る事にした。


削り器の刃は鋭く危険なので、刃を覆う鞘も作った。



頼まれた数だけ作った。


竹細工の作品より小道具の方が評価されます。(笑)



竹細工・鉄線編みのザル

2025年03月10日 | 木工・竹細工
初めて鉄線編みのザル作りに挑戦した。
簡単そうに見えるが、思っていた以上に難しく苦労した。
それでも、何とか出来上がった。
出来上がったザルを妻が見て「これは良い!!」と言ってくれたのが嬉しかった。
直径は31cmと少し大きめで、鍋料理の食材などを盛り付ける時に便利と言う。


裏はしっかりと補強されており、少々乱暴に扱っても大丈夫である。



6本の補強材を虫かがりで結んでいるが、それが高台になり座りも安定している。
真横からの姿も良い!


そして、「子供達も欲しいと思うよ!」と言った。
その言葉に促され、3人の子供たちにも作る事になった。
合計4個作った。


先日息子が来たので見せると喜んでくれた。
更にもう少しサイズが小さい物も欲しいと言う。
それにうどん・蕎麦を乗せたり、紙を敷いて揚げたての天ぷらを乗せたいと言う。
天ぷらは想定外の使い方だったが、小さいサイズも色々と使えそうである。
ひとまずこれで鉄線編みは終わりと思っていたが、もう少し続く事になった。
作品が喜んで使われるのは、作り甲斐が有る。


竹細工教室・竹の油抜き

2025年02月02日 | 木工・竹細工
竹細工に使う竹を2ヶ月前に切り取り乾燥させていたが、昨日はその竹の油抜き作業を行った。
年一回の恒例行事で竹細工教室の大きなイベントです。
集合は9時だったが私ともう一人が早めに集まり、事前準備で設置し水を溜めていた釜に火を入れたのは朝の7時20分だった。

ステンレス製の釜は40cmの四角で長さ3mと細長く、20年ほど前に特注で作ったそうです。
竹の出し入れを行う開放部は1mほどあり残りの2mは筒状になっていて、開放部を少しだけ高く斜めに設置しています。
一時間半ほどかけて沸騰させますが、その少し前に苛性ソーダ-を100g程投入する。

併せて固形石鹸を2個投入する。



小屋で乾燥させていた160本余りの竹は釜の側に取り出しておく。



湯が沸騰すると釜に竹を差し入れるが、この作業は簡単である。
竹の太さにもよるが大体15本ほど入る。



この様に釜から溢れんばかり湯が踊り、13分~15分ほど茹でると竹の表面に油が滲みだしツルツルになる。



それを厚手の手袋をして取り出すが、その作業は今年から先生の指示で私の担当になった。
竹の節は乾燥させる前に開けており、茹でると中に熱湯が入り重く、力を入れて掴んでも表面に滲みだした油で滑り厳しい仕事になる。
少しでももたついて時間が掛かると手がやけどする。
その為、足元に置いたバケツの冷水で度々手を冷やしながらの力仕事である。



取り出す時に竹の中に入った熱湯は抜くようにしているが、抜けきれないで外に零れるので取り出しが終るとバケツ一杯ほどの水を入れる。
その為、途中で苛性ソーダ-50gと固形石鹸1個を追加投入する。
茹で上がり取り出した竹は直ぐに拭きとり作業を行う。
広げた籾殻の上に置き、その籾殻を手で擦り付け滲みだした油を拭いとる。



一人当たりの本数は6本だが、太さなど片寄らない様バランスよく置いて行き、くじ引きで振り分けるようになっている。



竹の投入・取り出し作業を一人で最後まで行ったが、さすがに疲れた。
作業が終わるとお湯を抜き窯をキレイに洗い、そして火の後始末などの注意を払う仕事が有る。
油抜きが終った竹を各自持ち帰り太陽に1ヶ月ほど曝せば完了である。
それを割って・細く・薄くすればヒゴになる。
油抜きからヒゴ作りと、作品作りの前に行う作業は欠かせない作業です。
これで1年分の材料の確保が出来た。
後は作品だが、これがまた根気のいる作業である。
時間はいくらあっても足りないくらいである。

竹細工教室の忘年会

2024年12月22日 | 木工・竹細工
昨夜は私が習っている竹細工教室の忘年会が催された。
教室を退所された先輩も年一度の再会を楽しみに参加されるなど、大いに盛り上がった忘年会だった。
先ずは乾杯からスタート!

食べ切れないボリュームと飲み放題で皆大満足!!

今流行りのノンアルコールも色々と取り揃えられていて、飲めない人にも好評だった。
埼玉県美術展覧会(県展)の工芸部門で県知事賞を受賞、入選した方達の報告や今年入った方の紹介など、和気あいあいと楽しい忘年会になった。
恒例のビンゴゲームでは各人が持ち寄った品物の交換も有り、大いに盛り上がった。
その中にはベテランが編んだ作品も数点あり、当たった人は大喜び!
これはゴザ編みの丸ザルだが、見事な出来上がりである。
次の機会に挑戦してみたいと思っています。

小さめの六つ目籠で簡単そうに見えるが、これも細部にわたり綺麗な仕上がりで素晴らしい作品です。

私は竹材細工作りに欠かせない工具5点の詰め合わせが当たった。

充実した竹細工教室の一年を締めくくった忘年会でした。

竹ヒゴに必要な青竹を伐りに行った

2024年12月08日 | 木工・竹細工
私が習っている竹細工教室では、竹ヒゴの元になる竹伐りから行っている。
昨日はその竹伐りに行ってきた。
昨年も同じことを書いたが、私には大きなイベントの一つなので書く事にしました。

ヒゴに使う竹は3年物を使う。
1年物は春に芽を出した時の筍の皮が根元に残っているのですぐに分かる。


でも我々には2年と3年物の見分けは出来ない。
その為1年物と分かる今の時期に、竹に色のついた目印のテープを巻いて置く。
テープの色を年毎に違える事で、3年目の竹と分かるようにしている。
右のテープは色褪せているがピンク色で3年物である。
左の青色のテープの竹は2年物である。

作業は、その3年物の竹を鋸で伐る事からスタート。


竹の節は根元に近い所が一番短く、上に行くほどその間隔は長くなる。
節が短い部分はヒゴに適さないのでメジャーで測り、ある一定の長さ以下は切り捨てる。



それより上の部分は6節毎に切り揃え、竹林から運び出す。



運び出した後、竹の節に穴を開ける作業を行う。
これは後日油抜きで茹でるが、その時に熱で竹を破裂させない為である。
方法は簡単で、一番上の節に50cmほどの太い鉄筋を挿し込む。


それを持ち上げ地面に置いた台に力強く打ち降ろすと、鉄筋の重さと打ち付ける衝撃で全ての節が一気に穴が開く。
後は、それを小屋に立て掛け、2ヶ月ほど自然乾燥させる。
今回の作業はここまでである。



根元に近い部分の竹でも節の間隔が短いだけでヒゴにする事は出来る。
油抜きをしない青竹でヒゴを作り作品にする事も出来るので、私もこの中から1本を選んで持ち帰った。
それでも残った竹は2ヶ月後の油抜きで薪として燃やす事になる。


次の油抜き作業まで青竹は小屋の中で静かに待ってっ貰う事で、今回の作業は完了した。
余談だが昨年は蒸したサツマイモを、今年は茹でたサトイモの差し入れがメンバーから有った。


各人に配られ醤油と味噌タレで食べたが、中々美味しかった。


仲間とワイワイと賑やかな作業はあっと言う間に終わった。
教室外での交流は絆を深めるひと時でもある。


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四季の風景写真