茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

2012年09月23日 | Weblog
青茶(烏龍茶)をつくりました。
摘採から乾燥まで丸一日かかりました。
最初に葉を天日に晒して水分を蒸発させますが
これを晒青といいます。
次に室内でさらに萎凋し
数時間おきに撹拌しました。
これが揺青。
ここまでで10時間以上かかって
もう夜中です。
でも、葉っぱはまだだよと言っています。

室内は林檎の香りでいっぱいです。
このお茶の葉の中に
こんなに甘酸っぱくてさわやかな香りがいたなんて。
数時間ごとにその甘さもいろいろに変わり
その度に感動のため息をついています。
よくわからないながらも
葉の周辺や葉脈の色が変わってくるのを見ながら
お茶の合図を待ちます。

お茶畑の向かいにある
陶芸の先生の工房を使わせていただいての作業です。
この日は村内放送があって
ツキノワグマが出たからみんな気をつけなさいとのこと。
お茶の香りに誘われてクマ来るかな・・・
お茶の横でうとうとしているとこわいかな・・・
ということで
工房の前に駐車してある車に移って
運転席を倒して横になることにしました。

うとうとしていると車が揺れて目が醒めました。
クマかイノシシか地震か?
なんだったのだろうと辺りを見回している時
工房の屋根の上辺りに
青い閃光を見たのです。
きれいでした。
小さな小さなオーロラのようでした。
不思議な体験というのはいくつかあるものですが、
私にとってこれもその一つとなるのでしょう。

そんな夜も白々と明ける頃
お茶を炒って発酵をとめました。
殺青です。
それから乾燥させることしばしですが
途中でお味見、夜明けの烏龍茶です。
葉は、何色かといえば
青です。

お彼岸の朝の、青い、青い、青い不思議な一日でした。

長い間会っていなくても
いつも心の中で大きな存在であり続けている人が誰にもあると思いますが、
私にとってそんな大切な方が
半年も前に亡くなっていたのを最近知りました。
お年賀状に添えられた
「ブログの更新がなくて寂しいぞ」
という言葉が最後のメッセージになったのです。

PCのコミュニケーションチャネルは
電気の無駄遣いな気がしていたのですが、
また、少し向かいあおうかなと思ったりしました。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お味見したい~ (うめきち)
2012-09-27 21:54:13
夏摘みに間に合うように連絡しなくてはと思っていたら
秋摘みも終了しちゃいましたね。。。

是非できたお茶でお茶会おねがいしま~す!!
返信する
お茶はまだまだ (MINAKO)
2012-10-05 21:29:57
うめきちさん

いつからお菓子工房始めたのですか???
銀杏のクッキーでもつくるのですか~?

こちらの畑は、芽が出てくる限りお茶作りしますよ。
まだいけそうです。
お茶会も予定してますので、来て下さいね~。
ご連絡しまーす。
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