茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

新年あけましておめでとうございます

2009年01月01日 | Weblog
謹賀新年

元旦に若水を汲み沸かして
一家中が打ち揃って飲む抹茶を
大服(福)茶と言います
また
年始のお客様に
結び昆布、小梅をとり合わせて
供する抹茶も大福茶と言います

一般的には
結び昆布と小梅が泳いでいるお煎茶も
大福茶といいますね

由来をたどってみると
951年
京の都に流行していた疫病退治のため
空也上人が十一面観音を車に乗せて市中をまわり
同時に
小梅干と結び昆布を入れたお茶を病人にふるまったところ
病気がおさまったので
その後も当時の村上天皇が正月元旦にはこのお茶を服されるようになり
皇服茶→王服茶→大福茶と伝わるようになったということです

当時のお茶を推測すると
中国から持ち込んでいる団茶を刻んで煮沸かしていたもの
と考えるのが教科書的ですが
どうも
その頃もう日本にはお茶が栽培されていたようで
そうすると
茶葉を煮だしていたかもしれませんし
粉茶を攪拌していたかもしれません
どちらにしても
栽培法からして
当時のお茶は今より苦かったと考えられており
梅干しとか昆布とか添えるのは
縁起物を添えるという視点以外にも
おいしくいただくために必然な気がします
陸羽の頃も
お茶には塩を入れて飲んでいたのですから

とにかく
元旦の井戸水には神聖な力が宿ると信じられていたこともあり
正月にお茶を喫するというのは
縁起が良いと伝わっているのです

でも
神聖な井戸水とか
打ち揃う家族とか
昆布とか梅とかなくっても
お湯を沸かして
お茶で一服しようと思う気持ちが持てたら
こんな不況な世の中でも
なんだかいけそうな気がする~

あー、レッドカーペット見ながら打っていたもので
新年早々とんでもなく厳かさから
かけ離れてしまいました~
でも
笑いながらお茶を!
今年もそんな気持ちで参りたいと思っています
本年も
どうぞよろしくお願いいたします