知人宅のウメに、毛虫が発生したという
食痕や巣を見た瞬間、アメリカシロヒトリの幼虫と確信した。
アメヒトと言えば、
1980年代くらいまで樹木の大害虫として悪名高く、
街中の緑を食いつくすのではないか、という勢いで猛威を奮った。
しかし、最近は激減しているようだ。
これは、外来生物として日本に来たばかりの頃には、
鳥も肉食昆虫も手を出さず、大発生できたが、
だんだん日本の生態系・食物連鎖にうまく取り込まれ、
適当な個体数になった例と言えるだろう。
家に着き、飼育器に入れてぎょっとする
えっ、きみら、こんなにいたの?
ビビったけど、連れてきてしまった以上は、
責任を持って育てるしかない
最低一日二回、ウメの葉を調達しにいく。
葉を入れると、ムシャムシャ、パリパリ、と
葉っぱを食べる音が部屋を支配する
音が小さくなってきたら、
そろそろ次の葉を調達しにいかなければならない
時には夜中の2時に……
職質されなかったのは運がよかったと言うしかない。
今回気づいたのだが、アメヒトって、意外に知能が高いのかもしれぬ。
エサがなくなると、すぐに脱走を試みる。
体が細いのをいいことに、一般の飼育ケースからは
赤子の手をひねるように脱走し放題だ
脱走防止の意味でも、一時も食料を絶やしてはならない。
やがて、次第に葉っぱの減るペースが鈍ってきた……。
個体数が目に見て減っている。
まさか、伝染病かウイルス!?
しかし死体がないから、亡くなってしまったのではあるまい。
消えた??
一瞬本気そう思っていたが、おそらく土の中で蛹になっているのだろう。
もう少し落ち着いたら、そっと掘り返してみようか。
さなぎがゴロゴロしてるはずだ
※以下、拙著もよろしくお願いいたします。
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