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虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

DMV運行開始

2021-12-29 06:06:54 | 乗り物
読売新聞オンラインより。

線路と道路を走れる「デュアル・モード・ビークル(DMV)」が徳島、高知県境の第3セクター・阿佐海岸鉄道で走り出す。運行開始は25日。
本格的な営業運行は世界初とされ、人口減などで鉄道路線の維持が困難となる地方もある中、維持コストを抑えた存続策として注目される。

営業開始を前に行われた10日の試乗会。
地元住民らを乗せ、下りの起点・阿波海南文化村から道路を走ってきたDMVは、阿波海南駅(徳島県海陽町)で車両の底に収納した金属製の車輪を下ろし、「バスモード」から「鉄道モード」にチェンジ。
運転士がアクセルペダルを踏み込むと、線路の上を滑るように進み出した。

試乗した阿南市の公務員の女性(59)は「鉄道より揺れが少なくて快適。DMVが話題になって、世界中の人が来てくれたら」と話した。

車両(全長8メートル、幅2メートル)は、トヨタ自動車のマイクロバスを改造。
鉄道用の車輪のほか、車両の位置を知らせるシステムや自動列車停止装置(ATS)に相当するブレーキも備える。

主なルートは徳島、高知県境の約15キロ。うち10キロは線路だ。
平日は上下26本、土日祝日は30本運行し、土日祝日の1往復のみ、高知・室戸岬まで約50キロを走る。

阿佐海岸鉄道は1年前から鉄道の運行を取りやめ、DMVに合わせて2駅のホームを低くするなどの改修を進めていた。
車両3台の導入も含め、費用は16億円。
同社の井原豊喜専務は「やっとスタートラインに立てた」と笑顔を見せる。

同社がDMVの検討を始めたのは2009年頃。
国鉄時代には徳島から室戸方面に路線を延ばす構想があったが、過疎化で利用者は減り続け、現実味は乏しかった。
そんな中浮上したのが、JR北海道が02年から検討し、その後中断したDMVの導入だ。

延伸区間は公道を走るため、新たに線路や踏切など鉄道に不可欠な基盤を整備する必要がなく、維持コストも低く抑えられる。

一方、技術的には課題もあった。
JR北海道では、鉄道に比べて車体が軽いため、線路に雪が積もると乗り上げて脱線する恐れが浮上した。
今回の車両は、国の技術評価検討会が車輪を支える部品について、「長期耐久性は引き続き検証が必要」と指摘。本来なら4年に1度の検査を当面は毎年行う。

地元では観光資源としても期待が高まる。

阿佐海岸鉄道の年間利用者数は、沿線自治体などが出資する3セクとして開業した直後の1992年度の約18万人から、近年は5万人前後に低迷。1便あたり平均4、5人だ。
DMV導入で年1万4000人の利用者増を見込み、地域への経済波及効果は約2億1400万円と試算。
海陽町の三浦茂貴町長は「新型コロナの影響で観光業が落ち込んだ沿線が盛り上がるはず」と期待する。

しかし、これまでの鉄道が定員約100人(1両)だったのに対し、DMVは約20人と大幅に少ない。
当面、地元住民の利用を想定した5人分以外は予約制で、観光シーズンは乗車できない事態が想定される。
鉄道部分の運賃もこれまでより4割ほど上がり、利用者の負担となりそうだ。

利用客が増えれば、収支の赤字幅は2020年度の約9100万円から約5400万円に圧縮されるものの、黒字化する見通しは立たない。
関係自治体が積み立てた基金からの補填は続く。<了>

もう少し、人数を運べればと思いますね。
せめて30名くらいあれば。

あと自然災害などで線路が使えなくなったときは、道路が使えれば大きな威力を発揮しそうです。
それと初期費用(車両本体等)の低さも魅力に映っている地域はありそうですね。

あとは収益性です。
5年後、10年後にどうなっているのか?
かなり厳しい道のりだと思いますが、頑張ってほしいものです。
今は無理でしょうが、乗りに行きたいなぁ。