goo

野鳥・30~トビ1

 堀之内寺沢里山公園付近の上空を旋回している「トビ(鳶)」。「トンビ(鳶)」と呼ぶことも多い。タカ科トビ属の留鳥で体長は60~70センチ。翼を広げると1.5メートルほどになる。海岸や河口で良く見られる大型のタカの仲間で内陸や市街地などでも見られる。当地では同じ仲間のオオタカの目撃情報がありいつか見たいと思っているが、花を追いかけながらの“ついで”ではなかなか難しい。
 少し長くなるがお付き合い頂ければ有り難い。私は実際にオオタカを見たことがないがサラリーマン時代にオオタカの思い出がある。平成17年(2005年)8月に東京・秋葉原と茨城県・つくばを結ぶ“つくばエクスプレス”が開業した。当初計画は国鉄常磐線の混雑緩和のための第2常磐線(常磐新線)だったが国鉄民営化後は第3セクターとして準備が進められた。軌道はJR在来線と同じ狭軌の1,067ミリだがロングレールや諸設備は新幹線並みのグレードのため乗り心地はとても良い。
 “つくばエクスプレス”への出資者は沿線の4都県11市区町と188民間企業等からなり私は民間企業を代表して開業を挟んで2年間ほど関連団体に出向し鉄道開業と沿線開発のお手伝いをした。もちろん私の所属企業の人事部長が私が鉄道ファンであることなど知るはずは無く、私自身もそんなポストがあることは知らず突然の辞令だった。業務として4都県の知事や局長・部課長、国交省鉄道局長、鉄道運輸機構理事長、UR理事長、民間企業の責任者などと直接お話しできたことはサラリーマン人生の中で貴重な経験となり、開業前に行われていた試運転で先頭車両の運転席の横に立ち秋葉原⇔つくば間を往復したこと、研究学園駅開業セレモニーで片岡鶴太郎さんと一緒にテープカットしたことなどは鉄道ファン冥利に尽きる体験だった。当時、国交省から鉄道会社に派遣されて一緒に仕事をした方は今は日本海側の某県の知事に就かれている。
 “つくばエクスプレス”の20の駅名は
◇東京都内:秋葉原・新御徒町・浅草・南千住・北千住・青井・六町
◇埼玉県内:八潮・三郷中央
◇千葉県内:南流山・流山セントラルパーク・流山おおたかの森・柏の葉キャンパス・柏たなか
◇茨城県内:守谷・みらい平・みどりの・万博記念公園・研究学園・つくば
となる。東京都内、埼玉県内は既存駅名や地名が当てられて短くスッキリしているが、千葉県内は鉄道開業を待つ地元住民の思い入れのせいか長い駅名になっている。
 このうち『流山おおたかの森』は当時は野原のど真ん中で何も無い街だったが今や子育てや都心への近さ(秋葉原まで最速25分)などで住みたい街ランキングの常連になっている。開業から遡ること13年前の平成4年(1992年)に千葉県流山市の計画路線近くの雑木林で初めてオオタカの繁殖が確認され流山市の自然環境保護の象徴的な存在になった。沿線開発を推進したい行政側にしてみれば駅名に“おおたか”を付けることは大規模開発にはマイナス効果だが、世の中の自然環境保護の声が大きく駅名に採用された。そして“つくばエクスプレス”が開業してから13年後の平成30年(2018年)に流山市はオオタカを“市の鳥”に制定した。沿線街づくりと自然環境保護が見事に成功した事例だろう。
 首都圏にお住まいの方は昨夕からNHK首都圏ネットワークで“つくばエクスプレス”沿線の紹介をしているのでご覧頂けると嬉しい。
コメント ( 26 ) | Trackback ( )

ソシンロウバイ・3~顔

 ロウバイ科ロウバイ属の「ソシンロウバイ(素心蝋梅)」。同属のロウバイの花被片の内側が赤褐色を帯びるのに対して本種は黄一色になる。お正月の花のイメージだが12月頃からチラホラ咲き始める。蕾が出来始めるとそこに見える顔を探してしまう。
コメント ( 12 ) | Trackback ( )