まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「この女」森絵都

2014-06-30 19:32:12 | 読書のすすめ
今日は、一日家にいたせいか涼しかったですね。
外で自転車をこいで帰ってきた娘は、暑かったと言ってすぐ冷房を強にしていましたが・・^^;

さて 森絵都の「この女」を読みました。

この女
森 絵都
筑摩書房


「カラフル」「つきのふね」に続いて 森絵都三冊目。

実は、気に行った作家さんができると、
その人が出している出版物を全部読み切りたくなります。

年を取ってきて、「好きなもの残しておく」という醍醐味を知るようになり
森絵都さんはわざと「残している」一人。

ある日、職場についたら休憩時間に読む本がない。
あ~あ。
と思っても、すぐ調達できるのが今の職場の強み。

書架に置いてあるこの本を借りました。

大阪釜ヶ崎のドヤ街で暮らす甲坂礼司。
日雇い労働にいそしむ彼のもとへ、ある依頼が舞い込んだ。

ある女性の人生を小説にしてほしい。

その女性の名は、二ヶ谷結子。
ホテルチェーン社長の妻。
社長は自分の妻の人生を是非小説にと望んでいる。

しかもその取材方法は、結子に直接話を聞いて書くというものだった。

手付金に百万円という報酬につられて仕事を引き受ける礼司。
一風変わった大阪のおばはん的な結子。
彼女の口が堅いから書くのが大変なのかと思いきや、べらべらしゃべる。
しかし、彼女の口から語られる過去は、毎日変わり、すべてが出鱈目だったのだ。

結子が最初出てきたとき
「こんな女とは理解しあえそうにない。」
と感じるだのが、そのうち礼司と一緒にどんどん結子の人生にのめりこんでしまう 

そのうちどんどんきな臭い方向に話は進んでいく。
なぜ礼司が、まともな職につけていないのかも明らかになってくる。

最後に結子が言う
「休日にオムライスを家族で食べるのが幸せ」
と憧れていたが
「オムライスはただのオムライスや。幸せは、絶対、もっといろいろや。
 そないな幻想に負けたらあかん。うちは絶対負けへんわ。」


バイタリティがあり、まっすぐに前を見据えて進む結子に励まされること間違いなしです。

いがぐりおと私の共通点は バイタリティありそうに見えるところ?^^;
いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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