毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「外交力ないうえに軽率極まりないアベ首相と外務省」No.2055

2017-09-17 21:13:11 | 反戦平和

9月3日に朝鮮民主主義人民共和国が水爆実験をした後、

6日、アメリカのトランプ政権が示した制裁案は、

・石油の全面禁輸

・北朝鮮国外労働者(推定9万人余)の雇用禁止

・承諾なしの船舶の臨検

・金正恩委員長の資産凍結と渡航禁止

など極めて厳しいものでした。

これでは、「戦争も辞さないぞ!!」と怒鳴っているのも等しいです。

それに対して日本の安倍首相と外務省は、一も二もなく追随し

「強力な断固たる厳しい制裁を!」とこれしか知らないかのごとく主張しましたね。

しかし、10日にアメリカが国連に提出した制裁案は、

6日にアメリカが発表し、日本政府が大賛成したものとは打って変わったものでした。

例えば、

・原油の輸出は過去1年間の実績以下にする。え、全面禁輸ではなかったの?)

・石油精製品輸出は年200万バレル(27万トン)を上限とする(現在は約450万バレル、半減か)

・国外労働者の新規雇用には安保理の許可が必要。(新規じゃなければO.K.ということね) 

・船舶の検査は旗国(船籍を置く国)の同意を得て行う。 (北朝鮮籍の船も当然このルール内ですね)

・金正恩氏への制裁には全く触れず。

「ここまで緩やかな案に変化したのは、

中国習近平主席とアメリカのトランプ大統領の強い絆だ」

国連安保理のアメリカ大使ヘイリーが語っています

これぞ、外交の力ですよね。

日本政府が試みもしなかったことを中国が必死に頑張って成し得たのです。

また、アメリカ国内でも、

「このままだと戦争になり、

大韓民国や日本に途方もない犠牲を強いることになる」

と言ってトランプの暴走を食い止めたのが、

国防長官マティス海兵大将(退役)、大統領首席補佐官ケリー海兵大将(同)、

安全保障担当官マクマスター陸軍中将(現役)たちだそうです。

軍人は具体的に戦争になる可能性と戦争になったときの有様を

イメージできるんですね。

 

この骨抜き制裁案は11日の国連安保理で全会一致で採択されましたが、

それに対して12日にアベ首相は、

「格段に厳しい制裁決議が迅速に全会一致で採択されたことを評価する」

と言いました。

大阪の吉本新喜劇のお決まりのシーンに、ボコボコやられたチンピラが、

「よし、今日はこれぐらいにしといたるわ!」

と体面を取り繕いつつ逃げ帰るというのがあります。

アベ首相の態度はまさにこれですね。

それにしても、日本国民の犠牲を全く考慮しない軽薄さには

はらわたが煮えくり返る思いです。

            先週金曜のキャンパスの夕日。菏澤はもう秋の風情です。

コメント (2)
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