毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「悪は凡庸さの中にある(ハンナ・アーレント『全体主義の起源』)」No.2045

2017-09-05 23:18:43 | 

この夏、

ヒロシマ原爆投下、731部隊の証言、インパール作戦、樺太の「戦後」の戦争状態、など、

NHKの特集番組をいくつか見て、どれも深く心に残りました。

今の時代に最も必要なのは、

心くすぐる日本礼賛の流れや、気休めの排外主義に乗ることではなく、

客観的事実の検証だと再度確認しもしました。

 

     全体主義の起源

上は、今年1月アメリカでベストセラーになった本だそうです。

アメリカの人々も、今の自国や世界を覆う全体主義・排外主義の傾向に

心底危機感を覚えているのでしょう。

作者のハンナ・アーレント(1906-1975)は、

ナチスによる迫害を逃れてアメリカに亡命したユダヤ系ドイツ人の政治哲学者です。

彼女が人生の全精力を傾注して書いたと言われる『全体主義の起源』を、

NHKが『100分de名著』という番組で取り上げています。

これは全国の皆さんが見るに値するものだと私は思います。

山東省では、残念極まりないことに見ることが叶いません。

日本在住の皆さんは、本当にラッキーですね。

私は冬に帰ったら、本屋に直行です。

それに、YOU TUBEかどこかでアーカイブを見られる日がきっと来るはず。

 

http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/69_arendt/index.html#box01

第1回 9月4日放送 異分子排除のメカニズム

第2回 9月11日放送 帝国主義が生んだ「人種思想」

第3回 9月18日放送 「世界観」が大衆を動員する

第4回 9月25日放送 悪は「陳腐」である

(それぞれ再放映あり)

 

 

コメント (2)
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