中国は9月に新学期がスタートします。
毎年、この時期にはキャンパスに一年生が醸しだすホンワカとした
ムードが溢れて、
日本語学科の学生たちも二年ぶりに新入生を迎え、
特に三年生がウキウキしています。
ようやく自分たちに後輩ができて、よほど嬉しいのでしょう。
自習室で勉強している後輩のところにお菓子を差し入れしたり、
頼まれてもいないのに、大学の様子を説明しに行ったり、
至れり尽くせりです。
下は先週、まだ軍事訓練が続き
(一年生は毎年全員二週間の軍事訓練があります)、
炎天下、男子がくたびれて折りたたみ椅子に座り込んでいるところです。
(手前を私服で歩いている女子は、早めに終わったのでしょう)。
近年、熱中症で倒れる子が後を絶たず、
今年から担任が付き添うことになったそうです。
どこの国も同じ傾向ですね。
さて、今日は初めての一年生クラスの授業でした。
三年生の班長の劉樹慧さん、学習係の韋彤さんが通訳に入ってくれて
とてもスムーズにスタートしました。
全部で学生10人+大人1人(貿易会社の社長の趙さん)ですが、
何人もの学生が「ありがとうございます」「私の名前は○○と申します」など
既に、自分で覚えていました。
しかし、授業は全く初めての人を基準にして進めるので、
今日は教室用語の紹介と下の会話、
「わたしは ○○○ です。どうぞよろしく。」
「○○さん ですか。」
「はい、○○です。」/「いいえ、ちがいます。」
と、五十音を読んで、「あいうえお」を書いただけです。
しかし、これだけでも
「○○」(自分の名前)の発音・アクセントを正確に言うのには時間がかかるんですよ~。
例えば「そちん」が「すち」になったり、「ねんきち」が「にぇんきつ」になるのを、
丁寧に、何度も正しい音を聞いて修正します。携帯に録音もしました。
これは学生にとって聞き慣れるまで、とても大変なので、
寮で毎日練習するのを宿題にしました。
やれやれ、授業が終わって韋彤さんとペチャクチャお喋りしながら
雨が止んだばかりの道を帰りました。
落ち葉が道路に張り付いているのでつい思わず、
「濡れ落ち葉」・「熟年離婚」を韋彤さんに教えてあげましたよ。
中国では、「熟年離婚」はとても少ないそうです。
①財産がもらえなくなるのを避けるため、
②離婚は不名誉なことだという社会通念があるため、
と、韋彤さんは二つの推理を挙げていました。
下は今日の写真じゃないのですが(先週の好天日のもの)、
歩道横のフェンスにヘチマが巻きついているので、
「○○かヘチマか知らんけどな、~~!」
という江戸っ子言葉があることや、
現代でも、相手(例えば社長)をけなすときに、
「社長」と「ヘチマ」を同位に並べると、
社長の価値を低めるのに効果的ですよ、と
一体、将来何の役に立つのかわからんようなことを
得々と説明してあげました。
かたや、韋彤さんも
「中国でもヘチマは良くない意味で使うことがあります。
それは下ネタです。」
と応え、会話はあまりかみ合わないまま推移しました。