毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

10月1日食の贈り物(第14回)

2023-09-29 22:16:52 | 街角

⤴手作り感満載のこの看板は、「新日本婦人の会」地元有志作成のものです。

 

「新日本婦人の会」(略称:新婦人)東園田班有志は

はじめ主にコロナ禍で苦しむシングルマザー支援を目標にしていましたが、

話し合う過程で「不況に喘いでいる庶民同士、みんなで助け合おう」と幅を広げ

2020年末から息子の飲食店「DOLMEN & 遊」を使い、

仕出し弁当や米や野菜、食品などを無償配布する活動をしてきました。

息子の店としては仕出し弁当を新婦人の会に買っていただきつつ、

同時に社会参加できるという二重のありがたみに浴してきた次第です。

メンバーは仕事を退職した年配の女性が中心ですが、男性も参加していて

「命があったら次回も来ます」と冗談か本気か(笑)の挨拶が交わされます。

14回も続いているこの活動で

年配者の淡々と継続する力(りき)まないパワーも

今の地域社会をガッツリ支えているんだなあとシミジミ感じます。

自分も含め、ちょっと年寄り自慢です。

(て言うか、若い人たちの人数少ないから仕方ない……)

 

 

昨日書いた彼岸花が今朝、開花しました。

この花をこんなに近くからまじまじと見たのは初めてです。

故郷北海道にはない花です。

「白い花なら百合の花 

 黄色い花なら菊の花 

 悲しい恋なら何の花

 真赤な港の彼岸花 ・・・」

浅川マキさん、彼岸で元気にやっていますか。

此岸はねえ~、なんかねえ~ マキさんが恋しいですよ。

 

 

 

 

 

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目にもさやかに秋は来ぬ

2023-09-28 15:56:09 | 裏庭

突然に(おお、秋が来たぞ)と気が付いたのは

庭の植物の変化によるものです。

 

⤴昨日は読書会でお出かけしたので

庭の草木をじろじろ観察する時間がありませんでした。

で、今朝、急に眼前に穂紫蘇が現われたのです。

もう紫蘇の種を取る時期が近くなったということです。

去年は穂紫蘇の佃煮をしてみたのですが、

時間をかけて四苦八苦した割にできたのはほんのちょっとだけ。

今年はしません(きっぱり)。

 

十日ほど前からローレルの傍らに急に棒状の植物が成長してきました。

なんじゃ、こりゃ、アスパラか?否、頭頂部が違います。

気になったのでこの正体不明の物体をスマホで毎日のように撮影したところ……

   

(あ、つぼみだ!何のつぼみだろう?)

私には思い当たる節がありません。

去年まで裏庭にこんな植物は存在しませんでした。

 

 

⤴ここに至ればどう見ても、これは彼岸花ですよね。

しかし、この彼岸花さん、一体どうやって我が裏庭までやってきたんでしょう。

・・・うーむ、そういえば今年一月に河原の散歩で

なにやら変わった葉っぱの植物を採取したような、しなかったような……。

 

 

⤴隙間から無理やり伸びたこの植物は、

アメリカミズキンバイ(ヒレタゴボウ)のようです。

北アメリカ~熱帯アメリカ原産で

1950年代に日本に持ち込まれた帰化植物だそうですが、

我が庭に持ち込んだのは誰?

・・・やはり私でしょうか。

ま、しばらくはこの可憐な花を楽しみましょう。

 

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好日につき植木の床屋さんをした

2023-09-25 16:09:11 | 裏庭

暑くも寒くもなく、なんと気持ちのほぐれる伸びやかな天候であることよ。

こういう日こそ夏の間我慢していた植木の剪定だ!

ということで、

ひょろひょろに伸びたパキラとローレルの床屋さんをすることにしました。

パキラは昨年秋に葉がほとんど落ちて枯れかけのを某所から救助してきたもの。

ローレルは2年前ご近所の友人に植木鉢でもらい、地植えにしたもの。

どちらも自分で栽培したくて買ってきたものではありませんが、

袖振り合うも他生の縁です。

パキラ

「よくぞ耐え忍んで生き延びたね」と褒めたたえたのが嬉しかったのか

春先と比べて1.5倍にすくすく成長したのはいいんですけど、

ちょっと風が吹けばバッタリ倒れるので、何度起こしてあげたか分かりません。

要するに背丈に比して植木鉢が小さくなり過ぎたのでした。

剪定前 剪定後 

⤴剪定した太い枝は挿し木に。

葉は蒸散を防ぐため半分ほど切った方がいいそうです。

挿し木の季節は春が一番いいのですが、今はかまっちゃいられません。

 

⤴細い枝は水栽培にしました。風車みたいです。

この場合、葉は切った方がいいのか分からないので一部はそのままにしました。

全部根が出たらどれほど増えるでしょう。困ったな(狸の皮算用)。

ローレル

剪定前のローレル

6月以降、突然、上に上にとひょろひょろ伸びたローレルも剪定して

切った枝は挿し木し、葉は乾燥しました。

もし、挿し木が上手くいけばご近所様や友人に配りまくらないと…

と、これも今から心配です(笑)。

 

 

最後に、春から放置していた割れた植木鉢も修理しました。

ただボンドで付けるだけなのに何か月も放っていたのです。

 

いやー、今日は働いたわい。(☜『クレイジーガーディナー』より)

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文春はスゴイ(ジャニー喜多川性犯罪②)

2023-09-23 19:55:59 | 人権

近年、私がジャーナリズム魂を感じるのは週刊文春日刊ゲンダイなど、

これまでジャーナリズムの王道を行くとされてきた大手新聞社やテレビ局からは

二流、三流と見下されてきた「週刊誌」「タブロイド紙」媒体です。

 

とりわけ、週刊文春はスゴイ。

ジャニー喜多川の性犯罪について、

2004年最高裁でジャニー喜多川に有罪判決が出されましたが、

それは文春が書いた記事がきっかけだということです。

今年の4月、カウアンオカモトさんが外国人記者クラブで

顔出し・実名で記者会見することになったのも、

その会見前に文春に取材され、その過程で、

「日本の記者クラブではまともな会見ができないだろうから

外国人記者クラブですることを勧められたから」

とカウアンさんは言います。

 

今月9月7日の記者会見後、

藤島ジュリー景子代表取締役が取った行動についてのスクープも

他紙やテレビ局がボーッとしている中、

文春はホノルル現地まで自社の記者を派遣して記事を書いたのでした。

近年流行りの他紙のコピペではなく、

自分の足で数値も確実な情報をバシッと決めています。

《ホノルル現地取材》ジャニーズ事務所・藤島ジュリー景子前社長が“涙の会見 ”直後にハワイで豪遊 | 週刊文春 電子版 (bunshun.jp)

記事の一部を要約します(緑色部分)。

藤島ジュリー景子前社長が9月7日「涙の記者会見」の後、その足でハワイに飛び、

ホノルルの超高級コンドミニアムでリラックスタイムをエンジョイした。

ジュリー氏が所有するのは最上階オーシャンビューの角部屋で、

190㎡の広さ、ハワイの海が一望できるリビング、

潮風を感じることのできるテラス、

バスルームとトイレの付いたベッドルームが3部屋もある。

ジュリー氏はこの一室を2011年に

推定370万ドル(約5億5000万円)で購入している。

ジャニーズ事務所名義ではダイアモンドヘッドに一軒家を所有していた。

また、

「ジャニーさんはシェラトン・ワイキキの最上階のスイートを

年間貸切りしていた。ジュニアを連れて、一緒にここに泊まっていました」

(ジャニー氏の知人)

ハワイはジャニーズJr.への性加害の“現場”ともなっていたのだ。

元ジャニーズJr.の大島幸広氏は、13歳だった1998年10月に、

ジャニー氏に連れられ、約10名のジュニアとともに

シェラトン・ワイキキに滞在した。

(大島幸広さんの人生を破壊される犯罪被害がここで起きた)

 

さらに驚愕の事実が次に(文春の記事に詳細が載っています)。

性犯罪の被害者に寄り添い、補償に専念するため、

代表取締役として留任すると言ったジュリーさんですが、

実は税金対策としてどうしても辞めるわけにはいかないのです。

これは国税庁から文春に連絡があった内容ですが、

ざっとこういうことです。

ジャニ―(50%)とメリー(50%)からジュリーが相続した株(100%)には

本来、推計860億円の相続税がかかるが、

中小企業向けの『事業承継税制』の特例措置(抜け穴)を使って

ジュリー氏は一円も税金を払っていない

この条件は「5年以上事業を引き継いで運営していること」である。

 

なんやねん、税金対策かよ!

中小企業でもないくせに、この仕組みを利用するとは

金持ちは本当に厚かましいわね。

しかし、ちょろまかしているけど、違法ではないと。

この狡猾な税金未払いで得したお金は、

全額人生を破壊された被害者に配るべきだわ。

一人一億円の救済金でも、860人に配れるからね。

 

⤴5月には「性加害があったか確かめられない」「私は知らなかった」

と動画で一方的に述べ、とにかくお騒がせしてすみませんと中身もなく

謝ったジュリー氏。

知らんかったわけあるかい。ヤロー!

 

 

 

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ジャニー喜多川の未成年者への性犯罪に思う①

2023-09-21 19:54:33 | 人権

当たり前ですが、私はジャーナリストでも売文家でもあるはずないので、

書きたいときに書きたいことだけ書けばいいのです。

それにもかかわらず、先週から(これは絶対書かねばならない)と

倫理的義務を強く感じてきたことがあります。

しかしながら、いざとなるとあれこれの想いがザワザワと

胸を騒がせて収拾がつかず、

毎日先延ばしにしてきました。

他でもない、ジャニー喜多川の未成年者へのレイプ犯罪のことです。

 

さて、取り合えず心を鎮めるために関係ない写真を掲載します(笑)。

裏庭で捕獲しました。

「バッタた何ぞな」「こりゃ、イナゴぞな、もし」のアレです。

     

 

半世紀にわたるジャニー喜多川の少年たちへの性犯罪。

それを隠ぺいし続けたジャニーズ事務所と大手メディア。

BBCやら国連やらの国際的圧力があってようやく流れ出したテレビ報道。

9月7日の東山紀之、藤島ジュリー景子による具体性のないごまかし記者会見。

9/7以降も平然とジャニーズ事務所所属タレントを使い続けるテレビ局。

頑張る週刊誌に比べ、静寂を保ち続けている大手新聞等のメディア。

今もなお被害者に届けられる無記名の非難・嫌がらせの数々。

・・・・・・

腐敗臭が随所に感じられて、

「べら棒め、イナゴもバッタも同じもんだ!」と

ぐちゃぐちゃ逆らうガキどもを一喝した坊っちゃんのように、

自己保身のためにグダグダうごめく輩たちを

脳内でだけでもばっさり叩きのめしてスッキリしたいのですが、

あれこれの出来事が胸をふさぎ、気持ちが落ち着かないのです。

その最たるものは、

元ジャニーズJr.の被害者の方々の顔のどこかに垣間見える暗さへの共鳴です。

35年間、ほぼ一人で訴え続けてきた方、

ジャニーズJrを離れた後、鬱病・被害妄想になり、

闘病生活を余儀なくされている方をはじめ、

それぞれ皆さん、会見のたびに毅然とした態度で話すのですが、

(ああ、全て解決した。本当によかった)とは

一生思えない傷を抱えていくしかないことがひしひしと伝わってくるのです。

 

しかし、この性犯罪問題は今、

経済同友会会長への脅迫や経団連会長のトンでも発言など、

別の展開を見せつつあり、

一部のリベラル?が言うような

「ジャニーズ問題より汚染水の海洋排出報道の方が大切だ」

などと軽んじられるものではないでしょう。

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

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岸田首相の「ドリル優子」登用に思う

2023-09-14 23:42:01 | ま、とにかく

三権分立が機能するのは国会(立法)・裁判所(司法)・内閣(行政)が

それぞれが独立的な力を保持しているときだけ、

今の日本は政府が他の二機関を実質的に従属させてしまっているので

国民主権もなんのその、やりたい放題我が世とぞ思う望月の状態です。

日本の国民も弱いのです。

確か、三権分立の表によれば、

国民は政府に「世論」という形で圧力をかけることができたはずです。

中学公民】三権分立のしくみと覚え方!それぞれどんな役割がある ...

しかし、その「世論」は今どんな状態にあるのでしょうか?

何しろ政府が情報操作で政策賛同の声を上げる作戦を

組織的・日常的にやっている今、

真の世論というのはもうない、というか

偽世論でも大量に流せば人々の脳に影響を与え、

そのうちそれが真の世論となってしまうことがしばしばですから。

 

そうは言っても、黙ってしまえば

外国で日本国民を評する呼称「死んだネズミ」、

あるいは大江健三郎風に言えば「人間の羊」になってしまいます。

ここは一つ、踏ん張らないとね。

でね、昨日のネットニュース「ドリル優子の登壇」を見ていたら

たいへんユーモラスに評している秀逸コメントを発見しました。

(さっき見たらもうどこかに消えていた!コピーしとけばよかった!!)

私ら庶民はお金も力もほぼほぼない微小でちっぽけな存在ですが、

それでもユーモア、滑稽、諧謔の精神を心に持って

諦めやへこたれを笑いで吹き飛ばしていきたいですね。

以下はyahooニュースで見つけた「ドリル優子」コメントです。

(短いものを抜粋)

  ↓    ↓    ↓    ↓

*ドリル、エッフェル、ブライダル、次は何でしょうね。 人材の宝庫自民党なので、まだまだ続きそうです。

*「ヒグチカッター」のように、「オブチドリル」を一芸にしたらどうだろうか。

*おいおい、ドリルを登用したのか。始まる前から終わってる。どうせなら岸田もドリルされたらいい。

*デジタル庁をデジタル省に格上げして、ドリル庁を作ればいい。データ消去はドリル大臣であるドリル優子先生にお任せしましょう。

*梨花に冠を正さず であるべき政治家が ドリルで証拠隠滅 おかしいだろ。

*群馬5区って江戸時代なんですかね?神輿は軽くて何とかが良いを地で行くような…亡君の姫君をたてるフリして私腹を肥やすドリルを手にした悪家老の姿が見えます。

*あなたは、一生ドリルです。 死んでもドリル優子として 伝説に語り継がれます。

*ドリルといえばロボットアニメの武器に多かったのにこのお方のおかげで一気にお笑いになってしまった。

*証拠隠滅してしまえば罪には問われないわけだ。悪しき前例作ったよね。 秘書や会計の不正は政治家本人も辞任しないと。反社の舎弟身代わりとやってることが同じなんだよな。

*政治家の面の皮の厚さには頭が下がります。次の選挙での惨敗の責任要員でない事を祈ります。

〈取り合えずここまで〉

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好きだなあ、東北ことば『おら おらで ひとりいぐも』

2023-09-12 10:50:42 | 日本語

私は東北の言葉が大好きです。

角張った清音を濁音が優しく包み込むことで和らぐ音の響きや、

古典文法にも通じる助詞使いによって深みを表現する

なんと、なんとの日本語であることよ、と以前から感じていました。

 

特定の地域で話される「お国言葉」は、それで話す・書く・聞くだけで

時空を超え、人と人をつなげることがあります。

私の両親の親たち(私の祖父母)は、

明治末期に本州の東北・北陸から北海道に渡った開拓移民です。

出身は、母方の祖母:石川県、父方の祖母:岩手県、父方の祖父:富山県、

の三人で、母方の祖父の出身地だけ失念しています。

4人の祖父母のうち、少なくとも3人が東北・北陸出身であり、

それぞれ日常はお国言葉で子どもたち(私の父母)と話をしていたはずです。

しかし、私の記憶では両親ともに北海道共通語(ピジン)を使っており、

東北・北陸の言葉は生の形では孫世代の私まで到達しませんでした。

にもかかわらず、この『おら おらで ひとり いぐも』を読んだ時、

私の身体の芯が(いや~、なんて懐かしいことばなんだべ~)と

という反応を示したのです。

まるで、私が生まれる前に別の世界に逝ってしまった祖母が私の血脈の内側で

「おらはここにおるぞ、エヘン」と言っているかのようでした。

 

作者の若竹千佐子さん(岩手県遠野市生まれ)の語りは岩手言葉で

私の父方の祖母と同じです。

この小説を読んだ後、明治末期、まだ娘っ子だった祖母が

独りで、岩手から道東の端まで流れ着くに至った事情や、

斜里駅前の旅館で住み込み賄い婦として大人の中で渡り合い、

祖父と結婚した後もお歯黒でぴしっと化粧しながら働いていた様子など、

父から聞いた祖母のことを思い起こし、

ひととき、会ったこともない祖母への想いに浸りました。

お国言葉が時間や空間を超えて、人と人を結ぶ一例だと思います。

 

若竹千佐子さんが2017年『おら おらで ひとりいぐも』を引っ提げて

63歳で文壇デビューし、第54回文藝賞、第158回芥川賞をW受賞した人だということは

つい最近知りました。

中国に駐在していたとき、毎日パソコンで日本のニュースを見ていても

日本事情のところどころがまだら状に抜け落ちてしまうことがありました。

これもその一例です。

内容は、愛する夫に先立たれ、子どもたちも自立して独りになった70代の女性が

自分の中の何人もの自分と対話しながら、

家族、夫婦、人間、そして宇宙を考え、人生を肯定していくという話です。

まず、年齢が自分に重なります。どうしたって、そうだそうだと共感する部分が多いのです。

また、文中、東北弁に加え流行語、流行歌を駆使するのみならず、

熊谷次郎直実(『平家物語』)の

「これ以上無用な戦はするでない、これでは互いに首をばかいてんげる」、

藤原定家の「紅旗征戎わが事にあらず」、

菅原道真「あるじなしとて春な忘れそ」など古典文学をチラ見せし、

亡き夫の墓目指して、痛めた足を曳きつつ、ひたすら歩みを止めない主人公に

「ウオーキングハイか」と諧謔をサラリ添えするなど、

古今東西縦横無尽の言葉表現に、

私の好きな作家の一人、町田康を思い出さずにはいられませんでした。

時々、音読も楽しんでいます。

次の作品『かっかどるどるどう』が既に出版されているので

読む楽しみにとってあります。

 

⤴梅雨時から急にひょろひょろと伸び始めたローレル。

日照不足の裏庭にあって、

「もっと光を」と彼?彼女?なりに手を尽くしているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

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夏の終わりに中国の教え子が来訪

2023-09-09 16:35:05 | 中日(日中)交流

 

⤴この西瓜は二週間前、留学生のCさんがお土産に持ってきてくれたものです。

スーツケース30㎏を引きずり、駅から歩いて20分の我が家までの途中、

Cさんはスーパーで超特大の西瓜を買い求め、

全身大汗を搔きながらやってきたのでした。

暑さ、重さ、自分の苦労を顧みず、どうせ買うなら一番でかいのを、と

躊躇なく選んだこの姿勢は実に中国的だなあと思いました。

「どうせやるなら派手にやる」

「もてなしは全身、全霊、全力で」

こうしたキャッチコピーがピッタリなのが中国式です。

中国に滞在した約10年間に、

私は「捨て身のもてなし」とでも呼ぶしかないような

手厚く、情のこもった待遇を何十回も受けてきました。

 

実は、私の亡き母は戦時中の1943年、二十代前半でしたが

現地除隊して日本軍下請けの石炭会社に就職した父に連れられて

山東省濰坊市に行き、そこで数年間過ごした体験を持つ人でした。

敗戦を迎えるや、軍隊は素早く日本に戻ったけれど民間人は取り残されて、

半年後の1946年2月にようやく帰国できたそうです。

その母から彼女の知る中国の人々について何度も聞かされた話があります。

「中国人は心が広い。

来る者は拒まず、『来、らい、らい』と言って

誰でも気軽に家に招くのさ」

「中国から引き揚げるとき、村の人たちは油菓子と餞別まで持たせてくれた。

お返しをしないとだめなんだ。」

「最後に馬車に乗って別れる時、

『平和になったらまた来いよ~』と言ってくれたのさ」

と、まるで昨日のことのようにはっきりと、懐かしそうに語ったものです。

親が受けた恩を子どもの私が代わりに返すことの一つに

こうした親の経験した事実を周囲の人々に話していくこともあると思い、

以前にも書いた内容ですが再びここで紹介いたします。

政府やメディアが意図的に、

まるで中国が敵国であるかのように語るので

煽られて日本の民が中国の人々を敵視したりしないために。

ものごとを一面的に見ては真実が分かりませんからね。

 

さて、Cさんと私は中国の大学の話や中国と日本の事情などで

盛り上がったのですが、

ちょうど今、日本でマイナンバーカードを巡って揉めているので

中国のIDカードがどう使われているか、中国の管理システムとの関連を

尋ねてみました。

郵便局や銀行、学校等の公的機関以外に、ホテルの宿泊・両替、

市外に出る交通機関、ちょっと高価な買い物をしたときなど、

いつでも提示が求められます。

そう言えば、私は外国人なので

しょっちゅうパスポートを見せろと言われたものでした。

Cさんが、

「何が嫌だと言って、IDカードとセットで持ち物検査をされるのが一番嫌です」

と言ったとき、

私は列車の駅で持ち物検査される度に(この無礼者!)と心で叫び、

顔を引きつらせていた自分を鮮やかに思い出したのでした。

その上、中国の主要駅には何人もの兵士が銃を持ち、

客に向かって直立しています。

IDカードが国民管理の一環としてあること、

その管理は国家によって好き放題強化され得ることを、

Cさんとの話で改めて感じました。

 

⤵中国の大学キャンパスはたくさんの樹木が。これは何という名だったかな。

 

 

 

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私は日本政府が恥ずかしい

2023-09-06 10:21:52 | 日本事情

福島原発の汚染水を世界の海に放出するとか。

多種の希少な海洋生物が生息する沖縄県の大浦湾に

海底がマヨネーズ状であってもおかまいなくひたすら基地を作るとか。

・・・・・・(暫時、言葉も出ず)

 

日本民族の志向傾向について日本の学者の誰かが言っていた。

(丸山眞男だったかと思うが定かではない)

・感覚的で思慮深くない。

・目先の利益に敏(さと)い。

・哲学がない。

この傾向を全力で示しているのが今の日本政府だと私は感じている。

 

一方で古来、日本民族が持っていた伝統的美意識の一部は

今もこの国の庶民に受け継がれていると思う。

例えばこんなふうに。

・家の前に草木を植えて愛で、部屋に植物を活ける

・訪問客が来る前に掃除をし、香をたいて、

   見えない部分までも気持ちよく過ごしてもらうよう気配りする。

・もてなしの皿には緑の葉を脇に添え、料理に美しさと品格を与える。

・欲しいものを我さきに取るのではなく、

  己は全体の和における部分を成す存在であることを前提に

 「お先にどうぞ」と謙譲する。

・お天道様はご存知なのだから、他人が見ていなくても正しい行いをする。

これらの美意識は中国で暮らしている間、私の背筋を正し、

私が属する民族について「日本民族もなかなかなもんでしょう」と

鼻を高くできる数少ないものの一つだった。

この美意識の根本には、

この美しい島国に生きて死ぬことを繰り返してきた祖先が熟成してきた

「人間の命と生活は自然に属し、自然から離れない」という

自然に対する絶対的親和性があるように思えてならない。

 

今の日本の政治と社会は

日本島で暮らしてきた私たちの祖先、先輩方の誇り高い美意識を

根底から破壊することしか考えていないようだ。

「今だけ、金だけ、自分だけ」という三箇条を

うわごとのように呟きながらうごめく今の日本政府を私は恥じる。

 

⤵庭に自生するつゆ草が可憐な花をつけました。

実はこのツユクサ、おひたしやサラダなど食べて美味しい人類の救世主ですよ。

自給自足へまた一歩前進(笑)。

 

 

 

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輪郭の定まらない日々

2023-09-05 13:23:04 | ま、とにかく

    

  ⤴結膜下出血の見本画像(私の目ではありません)

 

先週のある朝起きると左目が上の写真のようになっていて、

たかが結膜下出血とは言え、万が一のことを考え

コンタクトレンズをせずに裸眼で過ごしていました。

私の裸眼は超ウルトラ高度近視なので

見る作業、書く作業、ひいては料理を作る作業までもが

いちいちたいへん滞り、かと言って眼鏡屋さんに走るでもなく、

ぼやけた視界によって脳みそまでぼんやりと委縮し、

ほぼ考えることを放棄して暮らしていたのです。

 

今日で一週間経ち、八割かた白目が自然回復したので

おっかなびっくりコンタクトレンズを装着すると、

実に明瞭・クリアな世界が戻ってきたではありませんか。

ふう、やれやれ。

ヒトは見える対象がないと脳みそが作動しないのかな、とも思いましたが

全盲で論点鋭く冴えわたった全障連のある人物を私は知っています。

つまり、「見ることが思考につながる」というのは

今まで自分はそうして生きてきたという習慣に過ぎないのでしょう。

もし視力がなくなった時は

他の感覚を総動員して脳に思考を促す刺激を送ってくれるかな、

私の自律神経は。

と、将来を自律神経に託します。

 

⤵今年も庭にショウリョウバッタがやって来ました。

シソやハーブを食べるので来ないでほしいんですが。

 

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