3年生の商務日語(ビジネス日本語)クラスで、自分の会社を作るよう指示した(もちろん想像上)。
どんな会社を作るかとか、「財経」大学という名前の大学ということもあり、学生達のビジネス感覚がどれほどなのかも興味があった。ふたを開けると次の通り。
服飾3
旅行会社3
化粧品会社2
電気機器(パソコン)製品2
漢方薬2
お茶2
食品加工(柑橘類をジュースにする)2
健康ジム・グッズ2
貿易1 携帯電話1 ホテル1 家具1 生活日用品1 会計事務所1 自転車屋1
お菓子屋1 チョコレート1 ケーキ屋1 食品1 果物屋1 野菜の配達業1 レアレース1
(あれ?3人足りない)
クラスは35人中女子が30人、男子5人の構成なので、その影響が大いに出ている。
服飾、化粧品は若い女性の関心の的であるのでさもあらん。お菓子、チョコレート、果物など自分が食べたいからとしか思えない感じもするが、いやいやここには江西省の特徴がかなり出ているんですよね。
[江西省の特色考慮型]
・果物屋・食品加工…江西省はミカン類を中心に果物の産地である。
・チョコレート製造…江西省の食品店には適正価格のチョコレートがあまりない(つまりメチャ高い)。
そして若者はチョコレートが大好きだ。
・野菜の配達業…大学周辺が野菜畑ばかりなので思いついたのだろう。
[自分の生活密着型1]
・服飾・化粧品…2学期に入り、急に3年女子が化粧をしたり、おしゃれしたり始めた。今まで髪ボウボウで勉強してきたが、とうとうそういう時期になってきたか~、とちょっぴり感慨が…。
[自分の生活密着型2]
・家具・生活用品(タオル、トイレットペーパーなどと書いてあった)・自転車屋・ケーキ屋
地味というか、小学生が考えるような内容というか。
[自分の資格などを活かす型]
・旅行会社(ガイドの資格あり)・会計事務所(会計学を副専攻)・漢方薬(祖父が漢方専門医)
このグループはかなりしっかり者。本気で将来のプランを立て始めている。
[中国といえばこれでしょう型]
・お茶 ・漢方薬 ・レアレース
[産業の王道型]
・貿易 ・携帯製造 ・電気機器(パソコン)製造
[快適ライフ追求型]
・健康ジム・グッズ ・旅行会社 ・ホテル
とまあ、勝手に分類してみた。
この中で、本気で会社を作りたいと思っている一人が、「田園牧歌旅行社」(陳さん)である。
彼は旅行ガイドの資格を持つクラスメートに倣い、今年の12月に資格試験を受ける。彼は2年生では会計学か何かを副専攻していたが、3年になる時によくよく考えてやめたそうだ。一年間日本語学科に納める学費が3750元、副専攻にもほぼ同額かかるという。彼の実家は吉安の田舎だ。彼自身、子どもの頃から家業の手伝いで牛の世話をしてきた。夏は谷へ行って牛を放し、自分はそこで読書に浸ったという。
「少しのお金も無駄にできない。大学院に行くより、早く就職して実社会に出たい。」
と言う彼の胸中は、お金を稼いで親孝行したいという思いが渦巻いている。彼もまた、中秋節に家に帰っても両親は出稼ぎで、誰もいないという一人だ。
先日、理工大からの帰り道、他の旅行社が考えない面白いオルタナティブ=ツアーのプランを練るよう彼に促した。彼の発案したひと味違うツアーに、私も必ず参加しようと思う。
財大の学生達を見ると、正面突破、正々堂々、拗ねたりひねたりせずに、とにかくひたすら一生懸命頑張る子が多い。社会全体が貧しいとき、子どもを含めてみんな全力でその貧しさからの脱皮を図る。その時に踏ん張る力や辛抱する力が養われる。そのことは、自明の事ながら、人間を強くする。日本が66年間ですり減らしてきたものの一つだと思う。
しかし、どっこい日本だって辛抱強くがんばる人は絶滅していない。しかも今日本は踏ん張り時だ。真正面から、正々堂々と、ズルをしないで一生懸命格闘することで、骨太のたくましい心身を鍛えていこう。父や母がそうして生きたように。
どんな会社を作るかとか、「財経」大学という名前の大学ということもあり、学生達のビジネス感覚がどれほどなのかも興味があった。ふたを開けると次の通り。
服飾3
旅行会社3
化粧品会社2
電気機器(パソコン)製品2
漢方薬2
お茶2
食品加工(柑橘類をジュースにする)2
健康ジム・グッズ2
貿易1 携帯電話1 ホテル1 家具1 生活日用品1 会計事務所1 自転車屋1
お菓子屋1 チョコレート1 ケーキ屋1 食品1 果物屋1 野菜の配達業1 レアレース1
(あれ?3人足りない)
クラスは35人中女子が30人、男子5人の構成なので、その影響が大いに出ている。
服飾、化粧品は若い女性の関心の的であるのでさもあらん。お菓子、チョコレート、果物など自分が食べたいからとしか思えない感じもするが、いやいやここには江西省の特徴がかなり出ているんですよね。
[江西省の特色考慮型]
・果物屋・食品加工…江西省はミカン類を中心に果物の産地である。
・チョコレート製造…江西省の食品店には適正価格のチョコレートがあまりない(つまりメチャ高い)。
そして若者はチョコレートが大好きだ。
・野菜の配達業…大学周辺が野菜畑ばかりなので思いついたのだろう。
[自分の生活密着型1]
・服飾・化粧品…2学期に入り、急に3年女子が化粧をしたり、おしゃれしたり始めた。今まで髪ボウボウで勉強してきたが、とうとうそういう時期になってきたか~、とちょっぴり感慨が…。
[自分の生活密着型2]
・家具・生活用品(タオル、トイレットペーパーなどと書いてあった)・自転車屋・ケーキ屋
地味というか、小学生が考えるような内容というか。
[自分の資格などを活かす型]
・旅行会社(ガイドの資格あり)・会計事務所(会計学を副専攻)・漢方薬(祖父が漢方専門医)
このグループはかなりしっかり者。本気で将来のプランを立て始めている。
[中国といえばこれでしょう型]
・お茶 ・漢方薬 ・レアレース
[産業の王道型]
・貿易 ・携帯製造 ・電気機器(パソコン)製造
[快適ライフ追求型]
・健康ジム・グッズ ・旅行会社 ・ホテル
とまあ、勝手に分類してみた。
この中で、本気で会社を作りたいと思っている一人が、「田園牧歌旅行社」(陳さん)である。
彼は旅行ガイドの資格を持つクラスメートに倣い、今年の12月に資格試験を受ける。彼は2年生では会計学か何かを副専攻していたが、3年になる時によくよく考えてやめたそうだ。一年間日本語学科に納める学費が3750元、副専攻にもほぼ同額かかるという。彼の実家は吉安の田舎だ。彼自身、子どもの頃から家業の手伝いで牛の世話をしてきた。夏は谷へ行って牛を放し、自分はそこで読書に浸ったという。
「少しのお金も無駄にできない。大学院に行くより、早く就職して実社会に出たい。」
と言う彼の胸中は、お金を稼いで親孝行したいという思いが渦巻いている。彼もまた、中秋節に家に帰っても両親は出稼ぎで、誰もいないという一人だ。
先日、理工大からの帰り道、他の旅行社が考えない面白いオルタナティブ=ツアーのプランを練るよう彼に促した。彼の発案したひと味違うツアーに、私も必ず参加しようと思う。
財大の学生達を見ると、正面突破、正々堂々、拗ねたりひねたりせずに、とにかくひたすら一生懸命頑張る子が多い。社会全体が貧しいとき、子どもを含めてみんな全力でその貧しさからの脱皮を図る。その時に踏ん張る力や辛抱する力が養われる。そのことは、自明の事ながら、人間を強くする。日本が66年間ですり減らしてきたものの一つだと思う。
しかし、どっこい日本だって辛抱強くがんばる人は絶滅していない。しかも今日本は踏ん張り時だ。真正面から、正々堂々と、ズルをしないで一生懸命格闘することで、骨太のたくましい心身を鍛えていこう。父や母がそうして生きたように。