オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

”西郷どん”の効果音

2018-08-02 14:43:27 | スピーカー評価
 従来からTVの効果音は良く出来ていると感じていました。例えば、NHKで以前やっていた”精霊の守り人 ”の戦いのシーンとかです。最近、”西郷どん”を見ていたら、7/22の”禁門の変”の所で、雷や大砲の音がリアルに再現されていましたので、少し調べてみました。

 ■1)FFTで見てみたら
 これは、以下です。瞬時波形は緑線ですが、赤線がピークホールドなのでそれで評価しています。

 ①は無音時で、②は、放送開始後33’4”に、”天子様が一切を一橋様に任す”を西郷が部下から聞いた後の雷の音です。結構パルス的な音でしたが、低音は、80~90Hzにピークがあります。方向は中央に聴こえましたので、左右の音量(位相)差は無かったようです。高音になるに従って、単調減少していて、上は、13~14KHz辺りまで伸びています。パルス的な立ち上がりがあると、高い周波数まで含まないといけないのはフーリエ変換から判ります。
 ③は、放送開始後37’42”に、松田 翔太さん扮する一橋が、”やっと動いたか”と言った後に聴こえる1発の大砲の音です。低音のピークは、40Hzと80Hz付近にあり、そこから高音になるに従い単調減少していって、②と同じように上は、13~14KHz辺りまで伸びています。②と異なるのは、2KHz以上の高音のレベルが②よりは高いことです。大砲の瞬間に立ち上がる太い音は、20Hz辺りまで低音が伸びていることと、立ち上がりがより急峻になるように、高音の成分が大きくなっていることと理解しました。
 ④は、放送開始後37’48”に、長州力さんが、”打て”の号令を出した後の2発の大砲の音です。これも③とほぼ同じですが、低音の中心は、50Hzで③より低音端20Hzがフラットです。ここまでフラットに再生できるのは、2231Aを使っている効果です。
 今回実験した音は、FFTで判るように、低音でー60db、高音では-80dbレベルです。これで聴いていても”西郷どん”はかなり大きい音で聴こえます。前回2405で直結した場合は、-20dbですので、如何に大きい音だったかがわかると思います。高音では60db=1000倍大きい。マイク距離は、前回10cm、今回2.2mと違いますが、耳も2405に近かったので前回の音は耳栓なしでは聴けません。通常TVのヴォリュームは40で聴いていますが、今回実験では、50です。

 ■2)オシロ信号でみたら
 これは、以下です。

 ②は、上と同じもので、雷です。青〇で囲んだのは、最も低い周波数と思われる包絡線ですが、これれだと18msの波長(=55Hz)なのでFFTで示す低音の中心の80Hzよりは低音になります。
 ③は、上の③と同じ大砲音です。これも包絡線の周波数は、25msで40Hzですが、これは上のFFTと合っています。
 ④は、上の④と同じ大砲音です。これも包絡線の周波数は、25msで40Hzですが、これは上のFFT(50Hz)とほぼ合っています。また、オシロ波形を③と比べると、包絡線にまとわり付く細かい波が、④では少なくなっており、20Hzまでフラットなのは、この辺りに差があるからなのではないかと思います。
コメント
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