ビスタ~リ通信

山のこと日常のことを、思いつくままに。

今月の のぼったり かいたり

2010-06-15 | 山のはなし

本日発売の「岳人」7月号の
特集「山ごはん 夏の食糧計画」で
ちょこっと文章を書いています。よかったら読んでみてくださいね。

発売中の「野性時代」には、GWの佐渡島をテキスト化しています。
こちらも併せてよろしく~。

「岳人」の方ですが、私のは、百戦錬磨のみなさまには参考にはならないと思いますが
他の記事がかなり参考になるので、夏山計画を立てる
この時期にはぴったりなのではないでしょうか。
特集内で少し紹介されていますが、
無印良品のレトルトやフリーズドライがかなり充実してきていますね。
佐渡島の前にも、食材探しに無印良品に行ったら、いいのを発見しました。

パエリア、かなりいけてます。



弥山川から一夜明けて八経ヶ岳へ

2010-06-13 | 山のはなし

熊渡を6時に出発して、午後1時には狼平避難小屋に到着しました。
寝るまでたっぷり時間があるし、どうやって時間をつぶそうか。
とりあえず、担いできたビールとワインでも飲むか。
その前に弥山川に浸けて冷やすか。


Kさんご夫妻から還暦祝いのお返しに頂いたピクルス。
…うまい!汗をかいた後にはうますぎる!


そしてこれもまたKさんご夫妻から頂いた丹波ワイン。
無濾過で微炭酸。あああああ~しあわせや~。

小屋の前で他の登山者とお話ししているうちに
いい感じに酔ってきました。

小屋から離れてしゃがみに行きます。
もう他の登山者も歩いてこなさそうで山は静まり
夜を迎えようとしていました。

すると木道からポコポコポコと足音が。
わわっ。気がつかんかった。真後ろが登山道やったんや。
慌てて立ち上がって去ろうとすると
その弥山方面から下ってきた登山者が手を振っているではありませんか!

よーく見ると、Kさんご夫妻……!ガーン!
見られたかもしれん……
アセアセしながらわいはんの所に走っていって報告。
わいはんもびっくり。

「エビスビール届けにきたよー」

この日はKさんご夫妻をお誘いしていたのですが
りゅうちゃんの手術日だったので一緒に登る事ができなかったのです。
事前にどこに泊るのかKさんから確認されたので
もしかしたら来るかも…、と期待はしていたんですけどねー♪
さっきのことはさておき、大感激です!


しかもこんなにごちそうまで、そしてエビス6缶も!

この日はKさんご夫妻にすっかり食べさせてもらいました。
本当にありがとうございました!

で、実はこの夜が一番の難関でした。
荷物を削って、寝具はシュラフカバーのみ。
甘い、甘すぎた…。
寒くてほとんど眠れませんでした。
ついには「外で寝た方が暖かいかも」とトンデモな思考に陥る。アホやわ。


翌朝も、いい天気!
4人連なって、一般登山道にて弥山まで向かいます。
途中から、葛城金剛がくっきり!遠くには六甲山系も!
こんな景色を見たの初めてで感動。
大峰は結構きまぐれなのであまりクリアには遠景は見られません。


弥山から八経ヶ岳に向かいます。
爽やかな空気で本当に気持ちよし。


八経ヶ岳の山頂にて。
Kさんご夫妻とは下山路が違うのでここでお別れです。


私たちは、明星ヶ岳方面へと向かいます。


頂仙岳を巻く辺りの登山道にて。新緑が美しい!


で、カナビキ尾根を経て無事熊渡に到着。パチパチ。
Kさんご夫妻は行者還トンネルに下山して温泉に入ってるころちゃうか~
などと言いながら私たちも洞川温泉を目指す。
ミタライ渓谷で対向車がきて、すれ違いのためしばらく停まっていると
「わいはん!」と後続車より大きな声が…。
あら~Kさんではありませんか!なんとタイミングばっちり!


ということで4人で温泉に入った後食事に行きました。
洞川名物の豆腐定食!


~おまけの見せびらかし~

弥山川は確かに難コースでしたが、それと引き換えに
美しい景色も沢山私たちに見せてくれました。
新緑のこの時季を選んで正解だったと思います。日も長いしね。
今度は秋に行きたいな。


カツラの新緑


一ノ滝にて


水面のプリズム

最難関にして最高のコース~弥山川~

2010-06-08 | 山のはなし

6月5日(土)6日(日)は大峰山脈の弥山川コースに行ってきました。

そう、関西で山やってる人なら誰しも一度は
行ってみたい、いや、挑戦してみたい、あの、弥山川ですよ。
私も、常々行ってみたい、いや、挑戦してみたいと思っていました。

そんな訳で狼平でお泊りするという余裕のある行程で、鼻息荒く出発です。

6月5日(土)熊渡~滝見平~狼平避難小屋(泊)
6月6日(日)狼平避難小屋~弥山~八経ヶ岳~カナビキ尾根~熊渡


出ました。おなじみの登山口にある看板。
行きはふ~んと眺めるだけでしたが、
下ってきて改めて見直すと
これが非常によくできている看板だということに気がつきます。
これのおかげで、あいまいな記憶が整理できました。

以前、弥山川に取り付くつもりが、いきなり登山口から間違ってしまい
カナビキ尾根を登ってしまったという前科があるわいはん。
今回は、さりげなく私の後ろにまわる。
ワシがルートファインドするんかいな。


白川八丁に降り立つと、だだっぴろい空間に投げ出される。
「私は本当にここを登っていいのか?」マジメに自問自答し始めた。

白川八丁をつめて、やがてガマ滝へ。
ガマ滝から先、次々と難路が我々の行く手を阻む。


こんな道は弥山川ではデフォルトです。終始安定感ゼロの登山道でした

河原では徒渉を何度も何度も繰り返す。
でもこの日は水量が少なかったのでラクでした。


が、しかし、わいはんはポケットの中の新しいカメラが心配で
四つん這いになって渡るのであった。


河原の石がいつしか巨石となり、三点支持で大岩を登っていきます。
大股でグイグイ登ってしまって痛む股関節に閉口しながら一ノ滝へ。


一ノ滝からは梯子の連続です。
私、いままで梯子って楽に登らせてくれるので、嫌いじゃなかったのですが
ここまで連打されると温和な私でも頭にきます。
テメー 人の体力奪ってんちゃうぞ ワレ

「いやあ、参りましたな」
苦笑いしながら、ようやく秘境の名瀑と名高い双門ノ滝を拝める滝見平へと到着!
すごいすごい。展望台のキワキワの所で
足元の崖の遥か下まで岩を削って走る白布に、シャッターを切っていると背後から
「これこれ、そんなとこにいてたらあかん」とお咎めの声が。
「わいはんもここまできて見てみいな」


恐る恐るキワキワまで近づいてササッと身を翻すわいはん


滝見平からも激登が続き、そして激下ったあと、河原に出る。
清流が心を癒す。


癒されたと思ったらまだまだ続きまっせ~。
どこが登山道やねん!

河原小屋を経て、河原沿いを相変わらず赤テープ頼りに進んで行くと。


ハイ!出ました。テレレレッテレ~
弥山川名物「オーバーハング鎖梯子」

登り始めはブラブラ身体が揺さぶられ、上部では岩と梯子が密着してしまい
手を掴むところがないという「オーバーハング鎖梯子」。


ハイ!もうひとつ。弥山川名物「もう道すらないボルトの登山道」
ふざけてはいけません。

で、このボルト道を越えればゴールはもうすぐ。
やっと一般登山道に出てきた。


狼平避難小屋。ああ、山上のオアシスよ。
この景色に再び出会え「無事でよかった」とつくづく思う。

いや、待て。確か佐渡島でも同じ事を……。
とにもかくにもお疲れさま!!7時間かかってゴールです。

ちょっと長くなったので次回に続きます。
次回は、突如我々の前にエビスビールを担いだ神様が光臨!