ビスタ~リ通信

山のこと日常のことを、思いつくままに。

最難関にして最高のコース~弥山川~

2010-06-08 | 山のはなし

6月5日(土)6日(日)は大峰山脈の弥山川コースに行ってきました。

そう、関西で山やってる人なら誰しも一度は
行ってみたい、いや、挑戦してみたい、あの、弥山川ですよ。
私も、常々行ってみたい、いや、挑戦してみたいと思っていました。

そんな訳で狼平でお泊りするという余裕のある行程で、鼻息荒く出発です。

6月5日(土)熊渡~滝見平~狼平避難小屋(泊)
6月6日(日)狼平避難小屋~弥山~八経ヶ岳~カナビキ尾根~熊渡


出ました。おなじみの登山口にある看板。
行きはふ~んと眺めるだけでしたが、
下ってきて改めて見直すと
これが非常によくできている看板だということに気がつきます。
これのおかげで、あいまいな記憶が整理できました。

以前、弥山川に取り付くつもりが、いきなり登山口から間違ってしまい
カナビキ尾根を登ってしまったという前科があるわいはん。
今回は、さりげなく私の後ろにまわる。
ワシがルートファインドするんかいな。


白川八丁に降り立つと、だだっぴろい空間に投げ出される。
「私は本当にここを登っていいのか?」マジメに自問自答し始めた。

白川八丁をつめて、やがてガマ滝へ。
ガマ滝から先、次々と難路が我々の行く手を阻む。


こんな道は弥山川ではデフォルトです。終始安定感ゼロの登山道でした

河原では徒渉を何度も何度も繰り返す。
でもこの日は水量が少なかったのでラクでした。


が、しかし、わいはんはポケットの中の新しいカメラが心配で
四つん這いになって渡るのであった。


河原の石がいつしか巨石となり、三点支持で大岩を登っていきます。
大股でグイグイ登ってしまって痛む股関節に閉口しながら一ノ滝へ。


一ノ滝からは梯子の連続です。
私、いままで梯子って楽に登らせてくれるので、嫌いじゃなかったのですが
ここまで連打されると温和な私でも頭にきます。
テメー 人の体力奪ってんちゃうぞ ワレ

「いやあ、参りましたな」
苦笑いしながら、ようやく秘境の名瀑と名高い双門ノ滝を拝める滝見平へと到着!
すごいすごい。展望台のキワキワの所で
足元の崖の遥か下まで岩を削って走る白布に、シャッターを切っていると背後から
「これこれ、そんなとこにいてたらあかん」とお咎めの声が。
「わいはんもここまできて見てみいな」


恐る恐るキワキワまで近づいてササッと身を翻すわいはん


滝見平からも激登が続き、そして激下ったあと、河原に出る。
清流が心を癒す。


癒されたと思ったらまだまだ続きまっせ~。
どこが登山道やねん!

河原小屋を経て、河原沿いを相変わらず赤テープ頼りに進んで行くと。


ハイ!出ました。テレレレッテレ~
弥山川名物「オーバーハング鎖梯子」

登り始めはブラブラ身体が揺さぶられ、上部では岩と梯子が密着してしまい
手を掴むところがないという「オーバーハング鎖梯子」。


ハイ!もうひとつ。弥山川名物「もう道すらないボルトの登山道」
ふざけてはいけません。

で、このボルト道を越えればゴールはもうすぐ。
やっと一般登山道に出てきた。


狼平避難小屋。ああ、山上のオアシスよ。
この景色に再び出会え「無事でよかった」とつくづく思う。

いや、待て。確か佐渡島でも同じ事を……。
とにもかくにもお疲れさま!!7時間かかってゴールです。

ちょっと長くなったので次回に続きます。
次回は、突如我々の前にエビスビールを担いだ神様が光臨!