オカリナと水泳日記、あ、うつ病と拡張型心筋症なども

病気は「ついで」かい!というようなタイトルですが(苦笑)。
古い記事はうつ病との闘いの記録?や花作りがメインです。

"うつ”の客観的考察。1

2006年07月29日 | 徒然雑草(うつ病・拡張型心筋症のこと)
自分の魂を高め(宗教的な意味じゃないよ)、将来の自分の役に立てるため「”うつ”の客観的考察」にチャレンジしようと思います。
以前のブログ記事の再掲です。

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まず1回目。
今日はとりあえず、”うつ”と”ストレス”について、客観的に考察してみたいと思います。若干話が逸れる可能性もありますが。。。

さて、自分自身を客観的に見た時、ストレスには、それが体(脳)に及ぼす作用に関して、大きく2つに分けることが出来ると思います。

すなわち「A」:人を”うつ”に陥らせるストレス。と、「B」:”うつ”であることのストレス。です。

まず「A」ですが、これは多くの言葉は必要ないでしょう。人々が日ごろ感じているストレスのことですが、後で考察します。

さて問題である「B」です。”うつ”であることのストレス。どんなものがあるのか。
私の感覚で列挙していきます。
・憂鬱感
・無気力感
・倦怠感
・疲労感
・自殺願望…etc
私の場合は特に、『じっとしていられないけれども、何もする気が起こらない。』という状態が、ものすごく辛かったのを覚えています。

休職中、医師に”とにかく休め(寝ろ)”と言われており、休職当初は本当に一日中布団の中にいたんですが、TVも本もマンガさえ読む気になれません。もちろん24時間寝続けてなどいられません。

自宅の布団の中で体を自分で抱きしめて「うおおぉ~!」と声にならない叫び声を上げたことも何度も有ります(妻が心配するので、家に一人の時ですけどね)。

このとおり「A」のストレスと「B」のストレス(すなわち”うつの症状・苦しみ”)は全くの別物なんです。そして当然、「B」のことは”うつの症状”なんだから健康な人(うつになったことの無い人)には分らないことなんです。”うつ”になって初めて分ることなんです。

さて、2つ目のストレス(「B」はストレスというよりも”症状”だけど)である「A」のストレスがいかに人を”うつに陥らせるか”から考察します。

この時重要なことは、そのストレスの強弱や種類自体はあまり問題ではありません。

では何が問題か。
『その人が、そのストレスに耐えられるか、踏ん張れるか。』が問題なのです。

同じストレス源(ストレッサー)でもC君はうつになり、D君は平気だったとか、逆に別のストレッサーを与えると、C君は平気で、今度はD君がうつになった。ということが有り得るのです。

つまり、「ストレスの種類」と「個人のストレス耐性の傾向(と強さ)」との組み合わせによって、”うつ”を発症するかどうかが決まるのです。

例えば、とにかく数字が好き・デスクワークが好きという人に、飛び込み営業をひたすらやらせつづけたら、彼は”うつ”になる可能性があります。
一方、とにかく人が好き・外が好き・商売が好きという人なら、病気になるどころか好成績を上げ会社に貢献するでしょう。

その点、人材マネジメントの観点から言えば『適材適所を目指すこと』は当然として、それよりも『不適材不適所を避ける』ことの方が、重要性があるのかもしれません。

以上の通り、「A」のストレスと「B」のストレス(”うつ”の症状・苦しみ)は、全く別物であり、もっとはっきり言えば無関係と言えるのです。

敢えて例えて言えば、E君とF君が同じように腕の骨を折ったとします。
それぞれ原因(つまりA)は別ですが、痛み(つまりB-痛み・苦しみ)は同じです。
そして、”原因”と”痛み”は無関係です。

”うつ”においても同様、原因であるAのストレッサーは様々です。ですが、病気としては同様に脳内神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンが減少する、それにより”うつ症状”が発生する、のです。
そして”Aのストレッサー”と”Bのうつ症状”は無関係なのです。

少し分り難くなってしまいました。
何が言いたいかと言えば、『”うつ”であることの”辛さ”と、それに至る”ストレスの程度”とは無関係であること。』なんです。

なぜそんなことを強調するかといえば、よく言われる通り「”うつ”患者を励ましてはいけない。」という理由であるからです。
つまり、「A」と「B」が区別できない(知らない)ことによって、健康な人が”うつ”患者を傷つけることを避けたい、ということです。

”うつ”患者は、よくこういう言い方をされます。
「みんな辛いストレスに耐えているんだ。お前だけじゃない。頑張れ。」
これほど、愛情・友情に満ちていながら相手を傷つける言葉も無いでしょう。

もう、「A」の段階で踏ん張りきれず「B」の段階に陥ってしまっている人に対して、「A」の段階の励ましをしているのです。

また例をあげると、練習のし過ぎで足を痛めた陸上部のランナーがいるとします。
彼に対し「みんな辛い練習に耐えているんだ。お前だけじゃない。頑張れ。」と言っているのと同じだということです。

こうした言動により、余計に傷つき自ら命を絶つ人も多くいるのが事実なのです。

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さて、”うつ”と2つのストレスについては以上の通りとします。

ここで、私の現在最大の課題である、会社への復帰(”うつ”患者の社会復帰)について考えてみようと思います。

上記の論理でいいますと、「B」のストレス(辛さ・苦しみ)が無くなった時点で復帰するべきでしょう。

ただ、”うつ”が他の病気や怪我と違うのは、問題が『心』であるがゆえに、回復に『波』がある、ということです。
つまり、「B」のストレス(辛さ・苦しみ)が無くなった、と思って復帰しても、また辛さや苦しさがぶり返してきます。

今度は「頑張って」これを乗り越えなければなりません。
つまりは、「ある程度頑張れる」状態になった時が、復帰に適した時期と言えるのかもしれません。

「ある程度頑張り、客観的に自分を見つめ、回復する。」それが究極の目標である『自らの魂を成長させること』になるのでしょう。

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プロフィール&うつ病のこと。

2006年07月28日 | 自己紹介
兵庫県在住、30後半のオトコです。
が、とある女性(生保レディ)に「えっ(絶句)、わっ若いですね…。」と言われていい気になっています。

某繊維メーカー系事務アウトソーシング会社に勤務する経理マンです。以前は自動車部品の素材の開発・営業を9年やってました。

ここ6~7年最近流行りの?うつ病に悩まされ、2回の休職後、職場復帰しようやく元気になってきた…というところで、拡張型心筋症という難病に罹ってしまいました(H19年4月)。

これまでうつ病の経過報告的な意味合いで、非公開的にブログを運用してきたんですが、これから公開ブログを作って行こうと思っています。よろしくお願い致しますm(_ _)m。

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”うつ病”とは付き合いが長いだけに、患者としての気づきというか一家言持っています。

そもそも”うつ病”とはなんぞや、なんですが。

これは「心が疲れきってしまっている状態」のことだと思います。
その結果として「憂鬱感、疲労感、意欲減退、自殺願望…」といった「症状」が表面化してくるのではないかと。

つまり、ストレスなどから心を守るために、心自身が「鈍感」になり、喜怒哀楽が感じられなくなる、と。

ではそれがどうして起こるのか、つまりどうして「うつになるほど心が疲れるのか」ということです。

大前提として、人間の「感情」は、「物事」に対してその人なりの「思考パターン」がどのように反応するのかで決まる、ということが鍵です。

方程式にすれば、「感情(ストレス)」=「物事(環境)」×「(その人なりの)思考パターン」です。

つまり「物事」から直接「感情」が生まれてきているのでは無い、ということです。

で、「物事(仕事や家庭の環境など)」が変化した、あるいは「思考パターン」が就職や転属、加齢などによって変化したことによって、”苦しい、辛い”という「感情」がアウトプットされてしまう状況になり、それが常態化することが、”うつ病”に陥る原因の一つだと思っています(というか自分はそうでした)。

ですから原因がこのような場合、回復の鍵は「思考パターンの変革」にあると思っています(後述)。

一方薬はというと、これは「症状」を緩和することにのみ効果があります。
それだけで回復していく患者さんもたくさんいるとは思いますが…。

びっきぃはそうではありませんでした。
薬で症状が治まったと会社に復帰しても半年後には再発してしまいました。
そういう患者さんが多いのではないでしょうか。

そこで鍵である「思考パターンの変革」です。
「物事(現在の環境)」を「ストレス」に感じないように「思考パターン」を変えていくのです。

これは、言うは易し、です。
まずは薬で「症状」を抑え、「思考パターン」を変えていくための心の力を蓄えます。

そして「思考パターン」を変革していくのですが、変革の方法は人によって千差万別だと思います。
ただ共通しているのは、その手順です。

まず、「思考パターン」の「問題点」を探ります。

・これまでの仕事の仕方、家庭での有り方…、何が問題だったのかを自分の心と向かい合います。
・そのためには、カウンセリングを受けたり、人生哲学といったカテゴリーの本を読んだり、自分とは価値観の違う人と話をしたり…、といった方法があります。(そういうことが出来る程度まで薬で回復していなければなりませんが…)

すると気づくはずです。「思考パターンの問題点」は「自分の人生観や生き様の問題点」に他ならない、と。

ただ注意して欲しいのは、あくまで「問題点」であって「誤り」ではない、ということです。
それまでの人生では、その「思考パターン・人生観」で上手くやってこれたわけですから。

話を戻して、そこで「思考パターン・人生観」の「変革」に取組むのです。

・どんな「思考パターン」「人生観、生き様」なら、「物事(自分を取り巻く環境)」を「ストレス(感情)」に感じなくてすむだろうか、と。
・これも、カウンセリングや書籍、人生の先輩達の話などを参考にして探っていきます。

そして、新たな「人生観、生き様」とそれをブレイクダウンしたものである「思考パターン」を自分の心に根付かせていくのです。

例えばびっきぃの場合です。

びっきぃの「思考パターン(人生観)」の問題点は、完璧主義ならぬ「全力主義」であることだと気づきました。とにかく「頑張れ頑張れ」で「精神力は無限」だと無意識に思っていました。

で、それに対する「処方箋」は、「とりあえず70%主義で行こう」ということでした。

びっきぃの以前の人生観からすれば「余力を残して事に当たる」など、到底許されないことでした。
でも、その考え方が行き詰まってしまったことも認めざるを得なくなっていました。

結局この「70%主義」を心がけるようにしてから、回復のスピードがぐんと上がりました。

実際「70%」で仕事しても、必死で「120%」で仕事しても、そのアウトプットに大差が無いことにも気づきました(笑)。

むしろ頭で70%と思うぐらいが、体と心にとってはちょうど100%なのかな、とも思います。

そして現在は、秋には、職級に見合った仕事ができるようにとの目標で毎日を送っています。

もう一つ人生においては、うつを乗り越える、「思考パターン(人生観)」を変革する、ということは、自分を一回り大きな人格に鍛え上げてくれるもの、と信じるようにしています。

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この拙文、そしてブログがうつに苦しむ人の、何かの参考になれば幸いです。

                              びっきぃ

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