美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

壮行会 ステージバック制作中! タイムリミット近し!

2014年05月31日 20時38分35秒 | 裾花中 美術部だより
裾花中学校,長崎です。

今日は,朝9時からステージバック制作のため,美術部が全員集まりました。

1・2年生ががんばってくれたおかげで,ずいぶんとはかどりましたが,まだまだ完成には至らず。
明日も,午前中のみ続きをがんばります。

ステージバック制作の,3種の神器。

1つ目はぺんてるのスクールガッシュ。
色数豊富で比較的安価。
発色がよくて混色しやすいのも,美術部員たちには好評です。


絵の具を入れるスチロールカップ。
これはたくさん準備しておいて,色を作ったらラップをかけて保存(^o^)。
ちなみに,色の調合は1年生の分担。

もう一つ,最近美術部員たちがはまっているのが紙パレット。
これまで裾花中ではあまり使っていなかったのですが,アニメ調ではなく,本格的な絵画風のステージバックを描くようになってきてから,とても重宝しています。

あらら,こんなとこに描いて遊んでるし~(^^;)

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ニギニギランド ~新聞紙を使った造形遊び~その2

2014年05月30日 22時23分47秒 | 過去の題材
裾花中学校,長崎です。

壮行会のステージバック制作は今週末が山場!
まずは明日,土曜日は新1年生も集合して,初めて全員参加の1日休日部活です。
3年生は,明日でだいたい終わらせる,と言っていますが,どうなるかな?

これをお読みの方々はわかると思いますが,絵を描くのって相当な精神力が必要ですよね。
1日描き続けたらクタクタになります。

さて,中学生の底力はどんなものかな??


今日ご紹介するのは,新聞紙の造形遊びの2つ目。

「新聞紙で高さ勝負!」(小学校4年生)

新聞紙をどんなふうに使ってもよいから,どれだけ高くすることができるかな?
という提案でスタート。


子どもたちはもちろん思い思いの方法で,周りの友だちより一番高くなる方法を探して活動していくわけですが…。
こちらは,それぞれの活動の様子を褒めながら,他と違った発想で高くしようとしている子どもたちを評価します。


自然発生的にグループができ,友だちとのかかわりがうまれていきます。


くしゃくしゃにして積み上げていくだけでも,自分の背が越えられた!
やったね!


たぶん,このように細く巻いて,つなげていくと一番高くなるはずです。
天井まで届くかな?

造形遊びは,何か1つの目的に向かって活動していくことが多いのですが(並べる,積む,つなげる…等)
このような活動を何度か続けていくと,子どもたちにおもしろい傾向が見られるようになってきます。

これはきっと,クラスの中でいろんな活動方法が出てきた方がおもしろい,と子どもたち自身が“造形遊び”の楽しみ方ををわかってきたからだと思うのですが…,

効率のいい1つの方法ではなく,わざわざ人と違ったやり方を探し始める,ということがおきていきます。

そして,誰も思いつかないようなことを誰かが始めると,教師が何も言わなくてもお互いに褒めあえる子どもたちになっていきます。

新しいクラスを受け持ったときにしか味わえない,子どもたちのすばらしさを感じるいい場面です。


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よしだナイトプロジェクト 平成27年度版 図画工作の教科書に!

2014年05月29日 21時07分01秒 | 雑感ノート
裾花中学校,長崎です。

ご存じの方も多いと思いますが,来年度,図工の教科書が変わります。

先日,日本文教出版の平成27年度版教科書を見せていただきました。


全面改定された教科書は色彩豊かで写真も多く,ページをめくるだけでもワクワクしてきます。
きっと小学生の子どもたちも同じような感想を持つことでしょうね。

教師側から見ると,材料や用具の扱いについてのページがとても丁寧に書かれており,授業ですぐにも使えそうです。

また,作品の展示の仕方や図工の地域への広がり,人とのつながりなどについても大きく取り上げられていて,造形活動のいろいろな可能性にふれることもできます。

これを見た子どもたちであれば,誰もが「やってみたい!」と思えるような取り上げ方がされていました。

その5・6年上の教科書に,よしだナイトプロジェクト2012のことを載せていただくことになりました!

29ページ上に,解説の文章とともに校門の上に並べられたアルミ缶とプラスチックカップで作ったキャンドルの様子が写真で紹介されています。
うっすら雪がつもっているところが,冬の夜の感じがでています。

教科書に載る,というのはずいぶん前から担当の方に教えていただいてはいたのですが,こうしてきれいに製本されてみると…,本当に本当に!うれしく思います。


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仮面に表す 中2の子どもたちの心の内面

2014年05月28日 18時59分06秒 | 過去の題材
裾花中,長崎です。

中学2年生では今の題材が終わると,次に仮面を入れたボックスアートに挑戦します。


この仮面,実は自分の顔を,ギブス用の包帯を使って型どりした,ライフマスクから製作しています。

中学2年生は思春期まっただ中。
心の中や,未来の自分。
2面性のある自分。

自分の顔を見つめることに抵抗があるのではないか,と思われますが,実際はそうでもなく子どもたちは楽しんで製作していました。


ボックスアートとして中に組み合わせていく物は,自分を表す物そのものだったり,何かに置き換えたりしています。

材料を吟味して,ボックスアートとして成立するように,配置も工夫して表していました。

この作品,次の年の文化祭に展示します。
なので今,美術準備室の中はこのボックスアートが山積みなのです。



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壮行会 各部の垂れ幕製作中~!

2014年05月27日 18時44分09秒 | 裾花中 美術部だより
裾花中学校,長崎です。

前回壮行会の垂れ幕について記事にしたときには,「今年のものはまだお見せできません」と書きましたが,今日先ほどまでがんばって描いていた2年生の,ここへ向かう姿勢があまりにすばらしいのでちょっとだけお見せしちゃいたいと思います。


写真は,1年生の女の子。もともと筆運びが上手で,細かいところまで気を配って製作してくれています。


塗りの部分だけ終わったものを並べてみました。
このグラデーションが,美術部らしくて…いやぁ!きれいですね~!

下のあいている部分には,もう一つあっと驚く仕掛けを考えているところ。
ここは,2年生の腕の見せ所!

2年生は,今年の9月には自分たちだけで初めて1つステージバックを製作しなくてはいけません。
昨年からずいぶん成長した子どもたちではありますが,技術的にももうワンランクアップを目指してほしい!
がんばれ~(^O^)/


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図工で習字!? ボツ題材~?

2014年05月27日 00時01分39秒 | 過去の題材
裾花中,長崎です。

長い教員生活の中では,これは!と思いついてはみたものの,現実にはならなかったボツ題材というものが,私にはかなりあります(笑)

今日は,そんな中でも一応形になったもの…。

理科にものづくりが入り,体育には身体表現。家庭科の染め物,社会の土器作り…。
これまでは図工美術だった教材がどんどん他教科に取り込まれていってしまうような,そんな危機感から生まれた題材。

「図工美術の時間数はどんどん削られていく一方なのに,本来図工美術の領域だったことまで他教科に盗られたんじゃたまったもんじゃない!」
「よ~し!そっちがそうなら,じゃあ国語の書写をうばってやる!」(笑)

そんなよこしまな考えから生まれた題材。『図工で習字』


この作品では「夢が重なる」というイメージを,文字と色を使って表しています。


私の初めのコンセプトはともかく,子どもの発想はすばらしい。 
「味のある味」だなんて…!

子どもたちは,ずいぶん楽しんで描いていて,作品もおもしろいものがたくさん出来ましたが…,すでにこれは習字じゃあないですよね。

今の若い先生方なら,別の切り口でよい題材になるかも?と思いご紹介しました!
恥ずかしい若気の至りのこんなボツ題材が,まだたくさんあります。
そんなボツ題材シリーズもお楽しみに…。


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壮行会 ステージバック制作中!

2014年05月25日 21時38分42秒 | 裾花中 美術部だより
裾花中学校,長崎です。

北信陸上の壮行会まであと2週間。
今日は貴重な日曜日。

美術部2・3年生は,丸一日,壮行会ステージバックの制作に没頭しました。

前回の,入学式ステージバックが春のさわやかなイメージでしたので,今回はモノトーンでかっこよくクールな感じを目指します。

実は,美術部に入部してくる生徒の中には,絵を描くのは好きだけれど,人とのかかわり方は苦手。という子も多いです。
ですが,ステージバック制作は共同制作ですので,普段の個人の制作と違って,自己満足では許されません。

自分が担当した箇所の出来が悪くて,見た人からの評価が低くなってしまった場合,それは部全体の評価が低くなってしまうことになります。

なので下級生にとっては,上級生に任された部分をいかに自分にとってベストなクオリティで仕上げるか,とても緊張する場面ではあります。

ですが,だからこそ上級生や友だちとコミュニケーションをとることを自然と行うようになります。
すると,技術もいつの間にか向上,普段はこわい上級生に褒められるとものすごくうれしくて…。
絵が上手で,ちょっとこわいけど優しい,そんな先輩の姿にあこがれていく。

結果として「美術部」というこの仲間そのものが好きになっていくのですね~。


【写真は,各部の垂れ幕制作の様子。2年生に教わって,1年生ががんばっています】

残念ながらステージバックの制作途中の状態を,今お見せすることは出来ませんが,現在,完成まで約30%といったところ…。
う~ん,間に合うか,本当に不安になってきました…!

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学芸員さんが仲間に!

2014年05月24日 23時10分08秒 | すわび。
「すわび」の柄澤です。
 先日、諏訪美術教育研究会の第一回総会を開きました。3月の人事異動で、諏訪支部の会員が減ってしまいましたが、今年度は諏訪地域の美術館・博物館にも会員募集をお送りしたところ、6名もの学芸員さんが入会してくださいました。諏訪市美術館、諏訪市原田泰治美術館、茅野市美術家、岡谷市のイルフ童画館の学芸員さんたちです。小中学校の先生方の新たな入会もあり、近年にない数の会員数となりました。連携の鍵は、やはり「人と人とのつながり」だと思います。入会してよかったと思っていただけるように、研修会や情報交換などを充実させ、いろんな学校で連携による学習を進めていけるようがんばります!
 諏訪市美術館では、今年度の新たな事業として「アートを身近に!」という、本物の収蔵作品をもって学校に出張する活動を始めました。早速、実施した中学校もあります。学校の外から異文化を持ち込むと、児童生徒の感性は、より刺激されます。さらに多くの学校に広めていきたいですね。

ニギニギランド ~新聞紙を使った造形遊び~

2014年05月23日 22時22分54秒 | 過去の題材
裾花中,長崎です。

今日は,満を持して,新聞紙を使った造形遊びの紹介です。(えー,普通すぎる,とか言わないでくださいね)

この題材,実は私も詳細を覚えていないくらい,か~なり前に行ったものなのですが,できあがった作品が(造形遊びなのに作品になっちゃってますが…)どの子もあまりにすごすぎて,その後これを越えることが出来ずに,ずっと二の足をふんでいる題材…なのです。

6年生の題材。新聞紙を使った造形遊びをいくつか行った後,最後に「ニギニギランド3」として行ったものと記憶しています。

「新聞紙でファッションショーをやろう」,という提案だったと思います…。


これ,どれも接着に使うようなテープや,のり等は一切使っていません!


唯一,どうしてもと言う子には,麻ひもを許可しました。


このときは隣のクラスの担任の先生と授業交換をして,2クラスとも図工は私が持っていました。


写真の表情をお見せできないのが残念なのですが,どの子も本当に自分の作品に満足している様子で,ポーズをつけていますね。


よーく見ると,ねじったり裂いたり,面のまま使ったり,細くよってしばったり,子どもたち新聞紙をいろいろに加工して使っているのが分かります。


最後には,ちゃんと全校集会の時に,全校児童の前でファッションショーを行いました!

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My手ぬぐい作り 昨年の作品から

2014年05月22日 22時32分45秒 | 裾花中 美術の授業の時間です
裾花中,長崎です。

以前ご紹介したとおり,My手ぬぐい作りは,中一の子どもたちの最も身近な日本文化,というところからスタートしました。

そして,いくつかの市販されている手ぬぐいや書籍を参考にしながら,自分の願いをモチーフに置き換えていったのですが…。

「願いをモチーフに置き換える」と言っても言葉で説明しただけではなかなか子どもたちには伝わりません。

そこで先輩方の作品をいくつか提示するわけですが。

生徒たちに見せた作品の中でも,私自身「これはすごい!」と思った作品の中の1つを,皆さんにもご紹介します。


モチーフはテントウ虫です。
ランダムに並べられていて,中には羽を広げて飛ぼうとしているテントウ虫も見えます。

よ~くみると,1つだけバレーボールが混じっています。
「あぁ,バレーボール部の子の作品なんだな」,というところまでは分かると思います。

ではなぜテントウ虫なのか,分かりますか?

テントウ虫,てんとう虫,てんとりむし,点取り虫…。
というわけで,実はダジャレになっていました!

でもそれだけではありません。

テントウ虫を捕まえて指にとまらせると,どんどん上にのぼっていきます。
そのままひっくり返して上下を逆さまにしても,また上を目指してのぼっていきます。
そして最後に指の先にたどり着くと,そこから羽を広げて飛び立つのです。

どんなにつらくても,絶対にあきらめない。頂点を目指して最後までやり抜く。
そんな大きな意志がここに込められていました。


最後にもうひとつ。このテントウ虫の星は,黒ではなく白い星です。
黒星ではなく白星。絶対負けない!という願掛けにもなっていました。

この手ぬぐいを作った生徒は,1年生のときに秘密兵器として活躍した裾花中女子バレーボール部のスーパースターです。

こんな裏話をまじえながら作品を提示すると,生徒たちは「願いをモチーフに置き換える」ことのおもしろさが自然と理解できました。

そして,「じゃあ自分はどうしようかな~?」と,いろいろ工夫して自分のモチーフを決めだしていくことができる…というわけなのです。

【写真右の2つの手ぬぐいも参考作品で提示した先輩の作品です】



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