美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

第17回キッズ造形フェスタ 盛況でしたが…!

2017年10月18日 20時14分06秒 | 長野県美術教育研究会
長﨑です。

「第17回キッズ造形フェスタ」が,10月15日(日)に,長野市の善光寺となりの城山公園ふれあい広場で行われました。
今回から場所が少し変わり,北参道フェスティバルという地元のお祭と同時開催になりました。

また,今回から中学校美術部に加え,小学校のクラスでの参加も3校あり,『キッズ造形フェスタ』の名にふさわしいイベントになりました。


高低差のある場所ということで,周りが見渡せるので人の流れがわかり,とてもよい場所だなぁと思いました。


小学生同士の交流は,今回が初めて。
小学校4年生のお客さんに,小学校2年生が教えます。



木のブース。
材木の木切れに加え,流木や木の実。
自然物の造形は,やっぱり魅力的です。


今年も長野美術専門学校さんが参加していただきました。
今回はティッシュペーパーを型に詰めて作った“だるま”に着色をするワークショップでした。


こちらは,泡を使った造形。
スポンジに泡をのせて,ショートケーキを作ります。
大人気でした!


…と,ここまでは大成功だったのですが。


途中で雨が降ってきてしまい,急遽中止にせざるをえなくなってしまいました。
17回もやっていると,こんなこともあるんですね。
とっても残念でしたが,来場者の中には「とても楽しかったので,ぜひ来年も来たい!」とおっしゃっていただいた方がおりました。

ありがとうございます!
私たちにとってはとてもうれしいことです!

みなさんまた来年も,「第18回キッズ造形フェスタ」にいらしてくださいね!


市民ギャラリー 長野駅の地下道に児童生徒の作品を展示する

2015年11月04日 17時19分05秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

長野駅には地下道があります。

長野電鉄はある区間が地下鉄。
その長野駅から東口へ抜けるために300メートルほどの地下道が整備されています。

この地下道の両側に,展示スペースが設けられており,長野市の各小中学校の児童生徒の作品を,年3回入れ替えながら展示しています。



画像は,作品入れ替え時に撮影したものです。

このときに道を行き交う方が足を止めて見て下さっているのを目の当たりにし,こうした活動も大きな意味があるなぁ,と感じています。

盲学校で絵画鑑賞の授業!!!

2015年06月18日 18時46分50秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

今週月曜日は,市中大会明けということで裾花中学校は計画休業でした。

ちなみに裾中の市中大会の結果はといいますと,残念ながら1つの部活動が2回戦敗退となってしまいました。
,その他のすべての部活は,団体戦や個人戦などいろいろありますが北信大会に進むことになりました!
(野球部は今週末が大会です)

さすが裾花中学校~!!!


さて話を戻します。
今週月曜日は,松本盲学校の美術の授業を参観させていただきました。

今年度の県大会は松本支部が主催。

その特別支援部会での事前授業です。
私は,研究推進委員の特別支援部会担当として参加させていただきました。

盲学校の授業参観は新卒の頃の研修会以来,わずか2回目!!
勉強不足で何もわかっていない私などが授業について何か言うなど,本当におこがましいわけですが…。



感想を一言で言うならば,「感動」。


それにつきます。


今回は絵画の鑑賞の授業。
菱田 春草 の 「落葉」です。


え!?
視覚障害を持つ生徒に平面作品の鑑賞!?
と思われる方も多いかもしれません。


ですが,生徒たちは,それこそ思い思いの言葉でこの作品を語ります。


「広がってる」

「ずっと続いているような気がした」

「奥行きがある」

「奥に吸い込まれるような」

「遠くなっていく感じ」


そんな生徒の言葉は,一人一人の障害に合わせて用意された,いくつもの教材によって生み出されます。
教材は違っても,お互いの感じたことが,共有されるのです。

弱視の生徒のためのタブレット。
凸図。




全盲の生徒のための立体模型。






盲学校で絵画の鑑賞の授業を行う意味は,「知識の習得」なのだ。
と,授業者の先生は言い切っておられます。

視覚障害を持つ生徒もいずれ社会に出て行く。
そのときに,困らないように…。

私たちは「見える」のが当たり前の世界に住み,その住人も「見える」ことが大前提の世界を作っています。

だけど,本当に私たちは見えているのか?
その本質まで見えているのか?


見えているはずの私たちよりも,見えている盲学校の生徒たちを目の当たりにして,私の普段の授業のあり方を深く反省する機会になりました…。




都図研との合同研究会 実践発表から 

2015年02月04日 18時32分52秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

先日の,東京都図画工作研究会と長野県美術教育研究会との合同研究会の中で,東京の杉並区立方南小学校,M先生の実践発表のご紹介です。

題材名は『鏡の中にうつして みつけて』

ミラーシートの上に,折ったり切ったりした短冊状の紙を置き,映った形などをもとに,そのおもしろさを感じながら造形的に活動していく授業でした。


写真は,私たち参加者が短時間 体験させていただいたものです。
本当に短時間でしたが,すぐにそのおもしろさを感じることが出来ました。

ミラーシートの上の形と,シートに映った形があわさって,まるで空間に浮かんでいるような錯覚を起こします。


たった一回折って立てただけでもおもしろい!
そこに,切り込みを入れることでまたおもしろい形が発見できます。


このように大きなスペースがあると,友だちとかかわりながら活動を広げていくことができると思います。

ぜひ一度授業で扱ってみたい,と思えた題材でした!

・第9回 東京都図画工作研究会との合同研究会

第9回 東京都図画工作研究会との合同研究会

2015年02月01日 21時09分38秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

長野県美術教育研究会と、東京都図画工作研究会…略して都図研は、何と今年で9年間にも渡り交流会を続けてきています。

東京と長野、会場を交互に変えて行っています。
今年は信濃美術館にて1月31日(土)に行われました。


東京と長野、双方がレポートを持ち寄り、実践発表を行います。
以前、私もこの交流会で発表をさせていただいたことがありますが、この会はとにかく刺激を受けまくりです!

全国大会などに参加させていただくと、その都道府県によって題材の考え方や大事にしていることなど、微妙に違っていることに戸惑ったりします。
ですが、その疑問をその場で深くお聞きすることはなかなか出来ないことが多いです。

この交流会では、そんな聞きづらい疑問を出し合ったり、議論をぶつけ合うこともできます。
9年間続けてきた積み重ねがあるからこそ、だと思います。


今回、都図研からは20名近い皆さんに来ていただきました。
来年は記念すべき10回目。
長野から東京に伺います。
来年も楽しみです!


・とずけんどっとこむ(東京都図画工作研究会HP)「第9回 長野県美術教育研究会、東京都図画工作研究会 合同研究会」

↑都図研のHPです。その日のうちにアップされています!すばらしい!

長野市中学校美術部展 準備の様子

2015年02月01日 20時47分17秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。
今週末は、たくさんお伝えしたい出来事がありました。
少しずつお話ししていきたいと思っています。


まずは、金曜日。
1/30の午後から、美術部展の準備で信濃美術館に行きました。

展覧会はこの週末だけで終了なのですが、今年もたくさんの来場者があったようです。

併せて開催されていた、長野市児童生徒美術展の方も大盛況でした!

その準備の様子です。

長野県美術教育研究会 第三回研究推進委員会がありました

2015年01月19日 18時57分12秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

先日土曜日,17日に,中野市立延徳小学校で第三回の研究推進委員会がありました。

今回は,県大会の北信三支部合同大会のまとめ。
研究推進委員会としての成果と課題を話し合いました。

この日は朝から大雪で,長野市から中野市までたどり着けるか心配でした。


が,以外にも中野市の方が長野市より雪は少なかったような気がします。


さて,私が楽しみにしていたのは,あのゆるキャラたちのその後。
どんな作品に仕上がっているでしょうか。



ハスの王様ハス大魔王は,こんな感じになっていました。


…もう少ししっかり色を着ければ良いのになぁ。
と思ってしまうのは,大人の発想でしょうか(^_^;)

ですが,心底楽しんで制作した様子が目に浮かびます。

分科会の中では,大会テーマに則した授業であったか,という話題になりました。
大会テーマは『今 ここで つながり ひびき合う 子どもアート』

今回のこの題材では,アイデアスケッチをした段階で,子どもたちのイメージはしっかりかたまっています。
そのイメージを,立体化(実体化)させることが,子どもたちの願いであったわけです。

元のアイデアスケッチと,作品を見比べてみても色や形などほぼ同じ。
作りながら変えていったところは少なかっただろうと思います。

そういう授業も大切ですが,そこからもう一歩深い追求をさせたいとしたら…。
大会テーマの中の「つながり」がキーワードになるのではないでしょうか。

例えば,地域の郵便局に飾っていただき,投票でゆるキャラ大賞を決める。
学校のキャラクターとするなら,保護者のみなさんに見ていただいても良いですね。

「つながる」ためには,双方向からの働きかけが必要です。

見てくれる相手がいることで,作品に他者の意見を聞く必要感が生まれます。
それが,友だちや地域の方のアドバイスを聞く,という学び合いの場を生むことになります。
つながりがあることで,学びは深まっていくのです。

いずれにしても,今回の授業はとても可能性を感じる題材であったと思います。
貴重な授業を提供していただいた,延徳小学校の先生方,3年生の子どもたち,そして大会研究部の先生方には大変感謝しています。
今後も,大きな学びのある楽しい図画工作を充実していかれますよう望んでいます。
ありがとうございました!

・図工美術の魅力とは!
・ゆるキャラはこんなハズ!?

図工美術の魅力とは!

2014年11月25日 08時11分16秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

第68回長野県美術教育研究大会のテーマは,『今 ここで つながり ひびき合う 子どもアート』でした。
そのサブテーマに,『~図工美術の魅力を感じる授業づくり~』とあります。


図工美術の魅力って,何でしょう?


今回の大会の研究をスタートする際,「図工・美術の教科としての魅力が失われてきているのではないか?」「図工・美術を専門にしている教師自身もが,子どもに必要な教科だという自信を失ってきているのではないか?」そんな危惧の声が強く出され,それを受けて「もう一度,図工美術教育の足下を見つめ直して,図工美術の新たな可能性を広げたい」という意識が生まれてきたそうです。


今大会の開会式の中で,大会運営委員長のH先生は,『図工美術の魅力』として,7点挙げられました。

①「図工美術は,子どもが対象や材料とふれあいながら手の働きや五感などを総合的に,そしてより効果的に高められる教科である。」

②「図工美術は,子どもたちの多様な個性や能力差を受け止めて,子どもの個々の思いや願いをのびのび表出させられる教科である。」

③「図工美術は,地域の自然や素材等を生かしてスムーズに教材化を図ることができ,子どもがその地域やその学校のよさを実感できる教科である。」

④「図工美術は,子どもが自分のつくりたいもの表したいものに向かって追求し,問題や課題を解決しながら自己実現を図れる教科である。」

⑤「図工美術は,他教科との連携や横断的な扱いなどが柔軟にできる柔軟性に富んだ教科である。」

⑥「図工美術は,教師が子どもの学びや育ちを感じ,子どもが意欲を持続しやすい教科である。」

⑦「図工美術は,作品を残すことや,それを友と相互評価すること等によって,学びのよさや自分の表現のよさをよりリアルに実感できる教科である。」 
(翌日の代議員会で配布された資料から抜粋)


いろいろご意見はありますでしょうが,図工美術の魅力を簡潔にまとめてくださったと思います。
中には,これは図工美術にしかできない!とさえ思う項目もあります。
よくぞ言い切って下さった,と思いました。

私たち図工美術教師は,こんなにたくさんの魅力を持った“図工美術”という教科に自信を持ち,そしてその魅力を子どもたちに,保護者に,他教科の先生方に,どんどん発信していくことが大切ですよね!

ゆるキャラはこんなハズ!?

2014年11月17日 22時50分25秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

どうもパソコンの調子がよくありません…。
なので、iPod touchからの投稿です。
画像は例によって、明日の朝アップします(⌒-⌒; )

県美術教育研究大会での中野市立延徳小学校3年生の授業。
『ゆるキャラはこんなハズ!?』~2000年の眠りから覚めた大賀ハス~

延徳小学校で50年以上も昔から受け継がれてきた“大賀ハス”
その大賀ハスをモチーフとしたゆるキャラを考え、紙粘土で立体に表す、というのが、題材の概要です。

結論から言うと、本当に楽しい良い授業でした!


話はそれますが、今、男子女子問わず、小学生に大人気なのが「妖怪ウォッチ」。
ポケモンと違う点は、というと。
「妖怪ウォッチ」に登場する、妖怪の友だちは、一体ずつが個性的で、その一体に詳細な設定が施されています。
こうした細かな設定が、より自分に近いキャラクター、友だちとなっていくのでしょう。

それと同じで、今話題のふなっしーやくまモンなど、「ゆるキャラ」たちにも面白い設定がありますよね。

こうした楽しさ、親しみやすさが、そのまま今回の題材では、制作へのエネルギーになっていると感じました。

つまり、自分の「大賀ハスのゆるキャラ」を考え、名前を決め、好きなもの、特技、家族、口ぐせ…などなど、そのキャラクターのアイデアスケッチが出来上がった時点で、今回の授業は真に子供たちのものとなっていたのだと思うのです。




授業後すぐに行なわれた研究会では、『立たせる』ことが子供達の課題になってしまっていたことが、私も含め数人から指摘されました。
ですがこれも、子供達自身で解決できるレベルでありましたので、制作へのエネルギーは途切れることなく、むしろ子供たちの中で頻繁に情報交換が行われ、どの子も大変意欲的に活動する姿につながったとも言えます。

実は、子どもたちはこの研究会の裏で、まだ制作を続けておりました。
なんと、先生不在の教室で(°_°)!

そして出来上がった作品は、どれもユニークで、個性あふれる作品となっておりました!


ぜひこのゆるキャラたちのお披露目会をしてほしいですね。
それも校内だけでなく、外に発信したいです。
次のワクワクする展開が、いろいろ思い浮かびます。
本当に良い題材です。

第68回 長野県美術教育研究大会

2014年11月12日 08時48分56秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

今週末 11月14日(金)は,いよいよ「第68回長野県美術教育研究大会 北信三支部合同大会」が開催されます。
大会要項については,諸事情により公開しない,との大会事務局の方針でしたので,各方面の方々にはご迷惑をお掛けしました。

簡単な内容等については,日本文教出版さんのHPに掲載されています。
下にリンクを貼っておきますので,ご覧下さい。

・日本文教出版

さてこの日,私は中野市立延徳小学校の授業を見に行きます。

学年は3年生。
題材名『「ユルキャラはこんなハズ!?」~2000年の眠りから覚めた大賀ハス~』です。

大賀ハスについてはご存じの方もおられるかもしれません。

以下,延徳小学校のHPからの引用です。


◎延徳小と大賀ハス

大賀ハスは、昭和26年に都内の泥炭層の発掘現場から3粒だけ見つかり、その内の1粒のみが発芽に成功した約2000年前の古代のハスである。
発掘や発芽させるのに中心的な役割を果たした大賀一郎博士の名前をとり、大賀ハスと命名された。
延徳小に植えられたのは、昭和30年である。
下高井教育会で大賀博士を招いて講演会を開催し、その際に分根をお願いし、郡下3校に植えられたが、無事に成長したのは延徳小のものだけだった。それを元に昭和32年には市内、県内の十数カ所の学校等に分根された。そのようなことで、大賀ハスは延徳小のシンボル的な存在になり、昭和61年の校舎改築の際に校舎に壁画として描かれた。
現在、延徳小には少し高台になっている校舎の脇と、校門の外に大賀ハス用の池があります。校門の外の池は、学校の敷地に立ち入らなくても見られるようになっています。

だということです。

ちなみに,花はこんな感じ。


千葉市にはすでに,ちはなちゃん という大賀ハスをイメージしたキャラクターがいます。



延徳小の子どもたちにとっては,いつも身近にある大賀ハス。
どんなキャラクターを考えるのでしょう。
とても楽しみです!


・長野県美術教育研究会 北信三支部合同大会