美術の先生は考える

とある中学美術教師が考えた日々のイロイロ

HIROSAKI DESIGN WEEK 「RINGO」考察

2016-09-17 18:41:51 | 日記

先日、市の掲示板にて弘前デザインウィークの新たなプログラムを「児童・生徒に宣伝してください」とありました。

今度はどんなことをするのかな?生徒と参加できないかな?と期待してPDFを開くと、

 

【こども・まちづくり塾】

子どもたちが、まちを歩きながら弘前のまちの特性や公共空間について学び、実際に設定した敷地で「まちの建築」を設計し、模型をつくるワークショップを行います。
日本を代表する建築家、伊東豊雄氏などをゲストに招き、地元建築家や学生も子どもたちと一緒に、未来の自分達の暮らすまちをデザインして、子どもたちの感性と郷土愛を育てます。

 

…といったプログラムのチラシでした。

後日知らされた話では、本校に参加を依頼する電話もあったようですが、校長、教頭で協議してお断りしたそうな…。

なんせ参加の条件が、弘前市内の中学1,2年生で、9/25(日),10/2(日),10/8(土),10/9(日)の全てに参加できること…ちょっと厳しいですね。行事の関係で駄目だこりゃとなったようです。

それに弘前市の中心街からはだいぶ離れたところで生活している本校の生徒たちにとって、ちょっとカリキュラムが身近じゃないので興味ももちにくいです。

 

しかし、こっちは個人的に興味津々!

【弘前アイデアソン】

"プロダクト"と"ファッション"をキーワードに、地元クリエイターや学生、ゲストが一緒になって弘前の新たな「りんごにちなんだ贈り物」についてのアイデアを提案。その後、参加者が考えたアイデアの種を、デザイナーが形にする商品化プロジェクトです。終了後はゲストと参加者で交流会(夜会)を開催します。

期日:2016年10月10日(月) 11:00~19:00

場所:吉野町煉瓦倉庫(AtoZメモリアルドッグがある倉庫)

 

んー…、もっと早く春頃にこの予定がわかっていたら、関連した題材を美術の年間指導計画に組み込んで、このプロジェクトに生徒を送り込むこともできていたかもしれません。

今からでは現在進行中の題材があるから無理です…。

 

というわけで、生徒に宣伝しようとホームページからこのHIROSAKI DESIGN WEEK の基本コンセプトなるPDFデータをダウンロード・印刷し、いろいろ手を加えて掲示物を作成。美術室前に大々的に立てておきました。

が、掲示だけしておいても見ない生徒は見ないだろうから、各学級の美術の授業の冒頭でもこのムーブメントを紹介することを始めました。興味を持ちやすいであろう弘前城の『城ロボ』とともに。

「デザインウィーク」そのものは知らない生徒ばかりでしたが、城ロボや過去におこなわれたプロジェクトなんかは知っている生徒も数名いました。

「色んな面白そうなプロジェクトがあるから、興味をもったら参加してみて!」とひと言呼びかけて、勝手に始めた広報活動は終了。すぐに元の題材へと切り替える感じです。

 

さて、様々なゲストを招いて次々にプロジェクトは計画されていくようですが、学校に情報が入ってきて呼びかけるのは相変わらずちょっと遅いですね…。担当者も大変なんでしょうが。

やっぱり市民にはぼやーっとしか知られていないんですよね、こんな大きなプロジェクト・一大市民運動みたいに謳ってるのに!

ホームページのレポートを見ると、ちょいちょいイベントとかプログラム実施はしているようですし、市の広報誌にも一応紹介されていますが、んー…知られてない!

葛西市長さんがBS日テレで脳科学者の茂木さんたちと頑張って対談はしていますが…やっぱり知られていない!!

 

日本全国で100都市を予定している「JAPAN DESIGN WEEK」。

その1番手に名乗りを上げた積極的な姿勢は嬉しく思います。

しかし1番手ならではのことか、担当する者としてもきっとノウハウがまだ確立されていないんですね。試行錯誤しながら宣伝したり、参加者を集めたりしていますが、これもなかなか苦戦している模様です。

昨日の時点で「当初予定していなかった中学3年生も募集します。参加希望者いましたら人数をお知らせください。」との校長宛のメールが届いていましたから。

 

ということで、少し騒ぎ始めたら、このデザインウィークの担当者から連絡が来ましたので、今後は彼と手を組んで中学美術教育も噛ませてもらいたいと考えています。

役所の広報広聴課の中でも、この件に関しては温度差があるようでなかなか思うようには上手く回っていないようだなと察しましたし、学校側でもそれは同じこと。突発的に依頼や企画が入ってくることは嫌われますから…。

でもせっかくのムーブメントですから、できることなら弘前市内の美術教師としての立場からどんどん関わっていきたいと思います。

例えば…

 【弘前アイディアソン】のプロジェクト。

 学校の美術の授業で第一段階のアイディアを考える部分を実施。この辺は中学校美術の授業の得意な部分です。2時間程度かな。その程度なら年間計画から割くこともできるでしょう。

その中から数名選ばれた生徒を本プロジェクトに送り込み、一般の方々及び他校の学生たちと『りんごにちなんだ贈り物』のアイディアについてディスカッション→ブラッシュアップするといったように、元のプログラムに合流させてもいいかもしれません。

 なんなら担当者がデザインウィークのプレゼンをしに学校に来るとこらからスタートしても説得力があっていいかも。

 なんならうちの学校にファシリテータさんに来てもらって、全校美術で第2幕やってもらってもいいかも。ちっちゃい学校なんで、規模としては第2幕にもってこい!……さすがにこれは今からじゃ無理か。

 とにかくうちの学校は中心街に遠すぎて立地的に不利…。中心街に近い学校勤務してて美術部の顧問だったりしたら、簡単に連れて行っちゃうんですけどね。

 

というように、興味はあるけど現時点ではなかなか力になれず歯がゆい『HIROSAKI DESIGN WEEK 』。

いつか「こんなことが実現しました!」と報告できたらいいなと思います。

それを目指して担当者くんと色々画策してみようと思います。

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鑑賞の授業が楽しいと感じた日

2016-09-06 19:13:26 | 日記
予定していた技術の授業がトラブってできなくなっちゃったので、急遽美術の鑑賞の授業に変更。
遅ればせながら、以前から考えてはいたものの、延ばし延ばしになっていたリオオリンピック閉会式のトーキョーショーをネタに実施。


「オリンピックで印象に残ってることって…?」の問いに、「バド!」等と競技名を挙げる声が多数ある中、意外に早く「閉会式ー!」の声も挙がりました。
そこに絞って話を始めると、「安部マリオ!安部マリオ!」の声はあちこちから聞こえたので、「フルで見た人ー?」と聞いてみると皆無…。
ネットや情報番組等で話題になってたから、見てる生徒も多いと思いきや、そうでもないんですね。

鑑賞カードを配り、いざ見せてみると、最初はザワザワ・ニヤニヤと見ていましたが、気づけば後半からは食い入るようにじーっと見てました。
見終わった後に、月並みではありますが、亀倉雄策さんにもクローズアップ。
教科書や資料集にも載っている東京オリンピックポスターを見せると、「あー!」と期待通りのリアクションもちらほら。

今回の鑑賞の視点は、
・日本らしい色・形・光の演出
・登場している人やキャラクターが表すもの
・音楽の効果(美術じゃないが…)
に絞ってみることにしました。

授業終了後、鑑賞カードをざっと読んでみましたが、
『オープニングの君が代と日の丸がとにかくかっこよかった』
『光るフレームを使った演出がきれいだった』
『随所に使用された赤と白の配色に日本らしさ、演出した人たちのこだわりを感じた』
『現代らしさと古さが入り交じった音楽の雰囲気が、良い意味で混乱させられた』
といった内容が書かれていて感心。

やや思いつきのざっくり授業でしたが、生徒の感想にも『すごく楽しかった』の声がありましたし、食いつきもよく授業者も楽しかったです。
安部マリオ安部マリオの声だらけで始まった鑑賞会。観賞後は椎名林檎さん、中田ヤスタカさん、MIKIKOさんの声が美術室を飛び交ってました。
んー、いいねー。


最近やっと鑑賞の授業が楽しくなってきました。
ねらいをある程度しっかりもって、生徒の関心もつかみながら計画して実践すると、授業者も生徒もなんだか生き生き!
そして何より鑑賞カードを読むのが楽しいですね。

今後も頑張ってどんどん鑑賞授業を充実させていこうと思うのでした。
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夏休みの宿題

2016-08-16 21:37:12 | 日記
夏休みの自由課題。
今年もうちの娘は図画がいいんだそうな。

父親に似て絵が得意…というわけでは全然ない子なのですが、きっと色々新しいことを教えてもらいながら二人でじっくり仕上げる工程が楽しいのだろう。
とっても意欲的に、何時間も描き続けてようやく完成。

作品全体像はあえて公開しませんが、今回はスパッタリングがお気に入りの様子でした。
スパッタリングは水分調節が命だと思うのですが、娘にはその調節はまだちょっと早いかなと…。よってそこは父親が調合して、娘はシャカシャカするのみだったので、かなり上出来…。

仕上げでほっぺたにチーク入れたいんだそうな。
そこでパステルを教えることに。

娘は大満足の仕上がりになったようです。

さてと…。
小学生の我が子にどこまで自力で挑戦させ、どこまでを助けてあげるか試行錯誤の取り組みとなりました。

今年はアイディアスケッチから取り組ませることに挑戦。
「どんなことを描きたいのか?」
「どんな思いを表したいのか?」
「どんな表現方法を使いたいのか?」

…考えさせたのですが、なかなか小学生に教えるのは難しかったです。
色々と描いているうちに、結局はパパがアイディアスケッチとは?の意味で参考に描いていた図案が気に入り、それを描きたいとなってしまうのでした。

この際だからと水彩絵の具の使い方も色々と伝授。
ぼかしたり、にじませたり、ムラをあえて生かすようなタッチで描かせてみたり。
水を上手に生かすことは身に付いた気がします。
今後の作品制作に生きるといいな。

とにかく、親が描いちゃった絵にならないいうに、学びながら達成感を味わわせることができるように、制作過程での経験が今後に繋がるように、と意識して頑張った1日でした。


さて、2学期制の本校。もう既に夏休みが明けました。
昨年度考えたことをもとに年間計画を修正し、夏休みの宿題を軽減しました。
昨年度まで「例年通り今年も…」感から無理に取り組ませていた文化祭のポスター制作ですが、今年度はしっかりと授業時間に指導ができる2学年のみの題材としました。
3年生にも描きたい!って子がいるような雰囲気だったので、3年生には事前アンケートをとることに。
アンケートで「制作したい」と答えた数名のみを、授業時間以外の放課後や夏休み中に指導して…という形で参戦してもらいました。
作品数は減ったので、文化祭の作品展示会場は少し寂しくなるかもしれません。それに不満を感じる来場者もいるかもしれません。
しかし昨年度感じた教科経営へのしわ寄せの課題はこれでクリア。これで良かったと思います。
学校事情、周囲からの要望にも耳を傾けはしますが、少ない授業時数を有効に使い、美術の授業で学んでほしいこと、経験してほしいことを優先せねばと思います。

来週末はいよいよ文化祭。
まずは週明け早々に急ぎ代表作品を拡大印刷して、それらを生徒たちに託して近所に配りに出てもらわねば。
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美術館を活用した鑑賞教育の充実のための指導者研修[2日目]

2016-08-02 18:01:35 | 日記
2日目は六本木の国立新美術館。

不安定な天気の中、無事雨に当たることなく到着。

2日目は実践発表からスタートです。
何と言っても今回は中学校代表の高安 弘大氏頑張れ!の気持ちに尽きました。
同じ青森県選手。青森県の美術教育のトップランナーですから。
僕は以前から見聞きしていた内容が多かったのですが、卒業生からの手紙や作家から頂いた作品のその後などは初めて知りましたし、何より皆さんから好評を博していたようで良かった良かった。
他は北海道の小学校教諭 森實 祐里先生の発表も、たくさんの実践を元にされた充実の内容でしたし、千葉市美術館学芸員の山根 佳奈さんの発表も、学芸員の立場で、学校と連携した様々な鑑賞教育の取り組みを紹介していただき、勉強になりました。

お昼休みは、1階ロビーで「アートカードワークショップ(自由参加)」。
…僕は参加しませんでしたが。

休館日なので、僕ら以外に人気がない贅沢な空間を満喫して歩き回ってましたね。



午後からは「ワールドカフェ」でした。
お題は以下の画像参照。

昨晩の懇親会で交流を広げられなかったので、ここで挽回する気持ちも内心持ちながら、積極的に活動できました。



動いたしたくさん意見もしたし、自分なりに考えもまとまったし、自己紹介がてら残りの名刺も配りまくったし、楽しかったー♪


最後は千葉大学教育学部の神野 真吾准教授による講演。
「社会の中の鑑賞教育」という演題でした。
…正直、もうこの過密スケジュールの研修において、ここまで来ると疲れと眠気が邪魔をしてしまう…しかも内容が難しい…。

印象に残ったのは“様々ユニークな題材はあるが、その題材が社会とどう接続するのかがはっきりとしていないものが多い”といった内容のお言葉。
育てたい力を考えて、題材設定に取り組んできたつもりではあるが、「接続」と言われると…あれ?どうだろう?と感じました。
脳みその疲れがとれたら、ちょっと考えてみたいです。



といったわけで、2日目の研修が終了し青森に帰ります。
現在はまだ新幹線の中。

有意義だったー。充実したー。
Webアンケートも済ませたー。

二度と受講できないのでしょうか?
また機会を与えていただきたいものです。

とにかく僕の勤めている青森県弘前市においては、歳の近い美術教師が少ないし、刺激を与えて下さる仲間も少ない。
このblogを始めたきっかけが、こういった現状を打破して、全国の様々な美術教育関係者の方々と交流をもちたいと強く切に願ったことからでした。

今回の研修では、そういった願いが少し叶ったような側面もありましたから非常に有意義でした。

また、美術館学芸員の方々とお話しできたこと、お話を聞けたことも大きかったです。
敷居が高く感じられていた美術館ですが、美術館側も学校からのアプローチを待ってるんだなと感じました。
研修の名のとおり「美術館を活用した鑑賞教育」に是非とも取り組んでみたい!と思ったので、学校に帰って一段落したら、さっそく青森県立美術館のスクールプログラムを再確認後こちらからアプローチして、何かできないかを探ってみたいと思います。


やっぱりこういった研修会に参加することにより、本来の美術教師の血が熱く循環し始めますね!
学校現場だけに籠ってちゃ駄目だな。

よし!次は11月の全造連宮城大会。
美術教育関係者との再会や初めましての出会いも含めて、楽しみになってきました。
また色んな刺激を受けながら、自分自身の美術教育も進化・深化させることができるよう頑張ろうと思います。
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美術館を活用した鑑賞教育の充実のための指導者研修[1日目]

2016-08-01 22:31:13 | 日記
この夏休み一番楽しみにしていた2日間の研修会の1日目。東京国立近代美術館。

東良雅人調査官による講演からスタート。
平成33年度から完全実施予定の、新学習指導要領の方向性を中心に、これからの美術教育に必要なことをお話ししていただきました。
主体的、対話的、深い学び…。確かに課題だなー。
アクティブラーニングの雰囲気・表面だけ捉えてグループで対話すりゃいいってもんじゃない。
鑑賞・表現の両活動にて、自分や自分の考えを見つめ、自分とも対話して考えを深める機会を設定してみたいと思った。
長期間の作品制作の中で、見通しをもって取り組んだり、他者の価値観に触れさせる機会を設定してみたりして、制作活動に主体性が生まれるよう工夫してみようと思った。


昼前からグループワーク開始。
僕は濱脇みどり先生のグループ。全国の中学校教員、学芸員の方々と活動させていただきました。
アートカードを使った自己紹介から始まり、近代美術館内の海老原喜之助さんの作品エリアで、濱脇先生による対話形式の作品鑑賞を体験した後、更に少人数のグループにワーク分かれて、美術館を活用した鑑賞授業の案を話し合い、発表し合いました。

更にその後は、他のグループと合流し、各グループの活動場所を巡りながらの発表会。

グループワークはあっという間でした。長時間でしたが、それでも時間が足りなく感じ、グループや場所を変えてもう1回やってみたい!そう感じました。


さて、夜の懇親会。
これがまた楽しみのひとつ。
普段絶対会うことができない全国の美術教師の皆さん、美術教育に関わる方々と交流できる!…とワクワクしてましたが、なんだか拍子抜け…。
日中のグループや知り合い同士で固まっちゃてる感じで、新規加入しづらく…交流広がりませんでした。
でも数名の方々と名刺交換してご挨拶できたのは良かったです。
また、日中から一緒に行動してくださった、栃木と宮崎の先生方には感謝です!心細い思いをせずに済みました。

明日は早くも最終日。
またとない機会ですので、しっかり勉強してきます!
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