美術の先生は考える

中学美術の授業の実践を中心に、美術について考えたイロイロを紹介できればと思います。

2017年も作品展で考える(作品展を終えて)

2017-01-15 23:02:07 | 日記
第30回青森県中学校選抜美術展。

本校生徒の彫刻作品も特別賞や特選をいただきました。

立派にガラスケースの中に展示していただきありがとうございます。

青森県内の中学生たちの選ばれし作品たちが一堂に会し、なかなか見応えのある作品展になっていたと思います。
今年度担当された青森市の美術部会の先生方にはお世話になりました。ありがとうございました。

さて、今年度も作品の展示の仕方にはこだわらねばと色々考えて臨みました。

作者の作品解説ミニパネルは小さめに。
昨年まではアイディアスケッチのようなものも付けたり、大きめなパネルだったのですが、作品の邪魔になってると感じて必要最小限に。
アクリル台は今年も活用。

その代わりに題材の解説パネルを工夫。
昨年まではこれも飾り過ぎて読んでいただきづらい感じがしてたので、シンプルに読みやすく。

…しかし、特選や特別賞の作品が別の階に特設展示されたので、元々のイメージよりも作品数が減ってこじんまりとした感じに。

2月上旬、市の小中学校美術展では作品数も増やせるので、そこではもう少し改善して作品単体も大事に見せながらも、題材・授業にスポットを当てるように努めてみたいと思います。
小規模校ゆえ、あまり多くの作品は出せませんし、上手な作品ばかりではありませんが、見に来てくださる方々に『上手いなー。すごいねー。』だけの感想で終わらせない美術展にしたいので、あがき続けたいと思います。


さて、前述の県選抜美術展。
今年度は30回という記念大会ゆえ、どうにかこうにか例年どおりの審査、賞、賞状、盾を用意して無事開催することができました。
が、来年度はそれらを用意する資金がありません。
しかも輪番で弘前開催。
さーどうしよう!?

個人的には「賞なんかいいよー!それぞれの地区で特色出るような、題材・授業を発表しませんか?見るだけで教師も研修になりますよ?」…と思っていました。

しかし、これまでの歴史や関わってきた方々の思いもあるようです。
市の美術展のようにスポンサーを獲得してでも賞は設け続けた方が良いとのご意見もあります。

他県ではどのように作品展を開催しているのでしょうか?
できれば教えていただきたいものです。
自力でも美術教育系のブログなどを探して研究しなきゃなと思います。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

12月の美術

2016-12-11 00:03:41 | 日記

12月。
弘前では県と市2つの作品展に出品できる環境にありますが、この時期が県美術展の出品者名簿提出時期です。
作品制作も大詰めとなっております。


1年生。

最近は本校の必須題材『りんごジュースのラベルデザイン』。

例年どおりPCのソフトを使った実践です。が、今後実施する2,3年生の授業ではあえて手描きの表現を取り入れてみようかな?と検討中。

1年生で学ぶPCを使った作業と融合させると、今までの無機質な感じが取れ、生徒が作った手作り感が出て良いかもしれないです。

 

2年生。

『これが日本の花』。2年目の取り組みです。 自国日本をあらためて見つめ、その良さを花の形に表わす彫刻の題材です。

花というのは(おそらく)万国どこでも美の象徴的な存在。

その花という存在に日本を投影させるわけですが、どうしても導入で教科書や資料集を使うと、生徒たちは日本の伝統的な美術・工芸作品の美しさにイメージをグーンと引っ張られてしまいがちです。

教科書や資料集ではそういった伝統美の部分を大きく・多く取り上げていますから。

そこで、今年は同じように教科書・資料集も使いはしますが、構想段階2時間目の冒頭でリオオリンピック閉会式の「TOKYO SHOW」の部分を鑑賞。

あのショーは主に東京中心のイメージを表現したものではありましたが、「日本代表のクリエイターたちが東京・日本を世界に向けてアピールしたらこうなりました」という体で見せることで、伝統美ばかりに考えが向いていた視点を、現代日本にも向けさせようと狙ったわけです。

このおかめさんの花びらも面白いですが、左奥にあるビルが描かれた花びらはTOKYO SHOWからのイメージかな。

こちらも和柄を中心にしながらも、TOKYO SHOWの冒頭君が代や後半での旗を使ったパフォーマンスが影響した感じ。

 

さて、この題材はそろそろ完成間近。

作品展にも数点出すことができそうです。

 

3年生。

『未来の樹』。学校農園のりんごの木を用いた題材です。こちらは4年目の実践。

3年前の東北大会を機に開発した題材を毎年少しずつ改良してきたもので、このブログを始めるきっかけになった思い入れのあるものでもあります。

学校農園の剪定作業で出た廃材の枝を活用するため、本校ならではの題材だと考えています。

卒業制作と位置づけているため、生徒たちは毎時間熱心にこれまで学んだこと全てをつぎ込みながら、自分の将来に対する思いをコテコテに盛って表現しています。

絵お気に入りの枝を選ぶ様子。

枝を手に取る前のアイディアと、実際に気に入った枝を手に取ってからのイメージはまた異なるので、構想をまとめているところです。

グルーガン好きだよなー…。

…といった感じに進み、現在は完成が見えてきた作品たちも増えて来ています。

相変わらずこだわりが強く、コテコテになってしまう傾向なので制作時間もかかりすぎています。

「表したいことの足し算ばかりじゃなく、引き算も考えなさい。」、「なんでも盛り込めばいいっていうものじゃないぞ。ちょうどいい美しい状態考えようね。」といったことを呼びかけ続けているここ数時間です。

また『放課後美術』も相変わらずやり続けることで、どうにかこうにか冬休み前までに完成させることができそう。

しかしこれもね…2年前にやりすぎて、休日返上みたいな生徒も出始めてしまったので、それ以降は反省して題材の設定や大きさなどを改良したり、年間の授業計画を工夫することで、授業時間以外での制作をできる限り減らすように努めています。

今年は学習会後に数名の生徒がちらほらと寄り道のように美術室に立ち寄り、30分~1時間程度作ってから帰るような毎日。

テストの前数日は誰も来ません。僕も以前のように大々的に呼びかけたり宣伝したりもしません。

休日登校での制作は一度だけ。テストが終わった翌日にあたる昨日土曜日に開催。

「よく土曜日に登校してまで美術やるよな…」と感心するのですが、考えてみるとこの地域の子どもたちの環境がそうさせるのだと思います。

田舎の中の田舎なので、いかんせん遊ぶ場所が本当になく…最近は雪が積もったせいで自転車にも乗れないため遠出もできず…そういった環境にある生徒たちにとっては、友達と和気あいあいと楽しくおしゃべりしながら集まることができる憩いの場的な美術室になっているのかもしれません。

放課後もそう。寄り道しようと思っても、可能なのはコンビニ1つくらい。また、外は寒すぎるので、友達と青春トークしながら帰ろうとしようものなら凍え死ぬ。

更に3年教室から玄関に向かう途中、ほぼ中間地点にある美術室。

そんな環境もあり美術室が繁盛するのでしょう。

ただやはり高校受験を控えている3年生ですから、やりすぎには注意してあと2週間頑張らせたいと思います。

 

作品展に向けての展示方法も例年のことながら考え中。

来月は完成した作品について、今年の展示の工夫、美術展で考えたあれこれなんかを投稿できればと考えています。

 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

『よさや美しさ』『つながり』

2016-11-11 21:50:14 | 日記
第69回全国造形教育研究大会宮城大会に参加させていただきました。

ひじょーーに有意義でした!


そもそも本ブログを始めた意味は2つあります。
ひとつは、お互いに刺激し合える美術教育関係者の皆さんとのつながりを求めて。
もうひとつは、自分の美術教育活動を、こういった場で発信しても恥ずかしくない質を保つ…というか、質を高めるため。つまりは自分を甘えさせぬよう、できれば高めていけるような、そんな意味。
自分の一番最初の投稿を見返してみましたが、今でもズレもブレもいないと思います。


そういったブログを続ける意味を再確認したうえで、今回の2日間の研究会を振り返り。
これまで関わることができなかった多くの美術教育関係者の方々とつながることができました。
この場を借りて改めまして、ありがとうございました。

題材研究や授業実践…特に鑑賞の授業の展開の仕方だとか、落としどころはまだまだ考えが浅かったと気づく、良い勉強の機会となりました。
誰か他の方のやり方や実践を、そのまま真似するようなことはできませんから、自分の実情や学校、地域の環境、生徒たちの実態に合わせて改めて考え、気持ちも新たに頑張ってみようと思います。


今回は一つ一つ細かく報告する形はとりません。
いつも見ていただいているような方々とは、ほとんど今回お会いできましたので、必要ありませんからね。


東北造形美にて授業公開をさせていただいたことをきっかけに考えが変わり、3年。
今回の研究会。自分にとっては人との大事な『つながり』を得る場となりました。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

博物館で紹介させていただいて

2016-11-06 23:27:46 | 日記

長年、僕の前任者の先生から美術・技術の授業で実践し続けている「りんごジュースラベル」の制作が、弘前市立博物館の企画展で紹介していただく機会を得ました。

博物館の担当者さんからは、
「ラベルそのもをいただきたい。ジュースは展示できないので、アクリルの筒のようなものに貼って展示たいので。」
「パネルのようなものに説明を載せたいので、紹介文章や取り組みに関係する画像などをいただきたい。」
と、連絡をいただきました。
でもせっかくだから、パネルは自分で作りたいと直訴し、ジュースラベル以外のこともアピールしちゃえ!とでしゃばってみました。

さて、どんな風に扱ってもらったのか?
もちろん気になっていましたので、見に行ってきました。

かなり丁寧に扱って下さっていて恐縮でした。
そんなぶ厚いアクリルの箱で囲むほどのものでもないのに…。ほんとに。
因みに写真は特別に許可を頂き、取材の札を首からさげて撮らせてもらいました。

紹介パネルは、データだけを送っていたので、どのくらいの大きさで、どう展示に生かされてるかなーと楽しみでしたが、んー…まぁいっか。
思ったより小さく隅に寄せられたのね…と、正直思っちゃいましたが、僕が勝手に博物館の学芸員さんの狙いとは違う『林檎と美術』ってテーマで作っちゃいましたしね。
却下とせず、採用して貼っていただいただけでも感謝せねばと思いました。

こういった機会を与えていただき、美術科の取り組みを紹介できたのはラッキーなことでした。
今後も作品展以外の場でも、チャンスはしっかりと生かして様々な機会を活用しながら、美術科教育の取り組みを世に広げていけたらいいなと思います。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

HIROSAKI DESIGN WEEK 「RINGO」考察

2016-09-17 18:41:51 | 日記

先日、市の掲示板にて弘前デザインウィークの新たなプログラムを「児童・生徒に宣伝してください」とありました。

今度はどんなことをするのかな?生徒と参加できないかな?と期待してPDFを開くと、

 

【こども・まちづくり塾】

子どもたちが、まちを歩きながら弘前のまちの特性や公共空間について学び、実際に設定した敷地で「まちの建築」を設計し、模型をつくるワークショップを行います。
日本を代表する建築家、伊東豊雄氏などをゲストに招き、地元建築家や学生も子どもたちと一緒に、未来の自分達の暮らすまちをデザインして、子どもたちの感性と郷土愛を育てます。

 

…といったプログラムのチラシでした。

後日知らされた話では、本校に参加を依頼する電話もあったようですが、校長、教頭で協議してお断りしたそうな…。

なんせ参加の条件が、弘前市内の中学1,2年生で、9/25(日),10/2(日),10/8(土),10/9(日)の全てに参加できること…ちょっと厳しいですね。行事の関係で駄目だこりゃとなったようです。

それに弘前市の中心街からはだいぶ離れたところで生活している本校の生徒たちにとって、ちょっとカリキュラムが身近じゃないので興味ももちにくいです。

 

しかし、こっちは個人的に興味津々!

【弘前アイデアソン】

"プロダクト"と"ファッション"をキーワードに、地元クリエイターや学生、ゲストが一緒になって弘前の新たな「りんごにちなんだ贈り物」についてのアイデアを提案。その後、参加者が考えたアイデアの種を、デザイナーが形にする商品化プロジェクトです。終了後はゲストと参加者で交流会(夜会)を開催します。

期日:2016年10月10日(月) 11:00~19:00

場所:吉野町煉瓦倉庫(AtoZメモリアルドッグがある倉庫)

 

んー…、もっと早く春頃にこの予定がわかっていたら、関連した題材を美術の年間指導計画に組み込んで、このプロジェクトに生徒を送り込むこともできていたかもしれません。

今からでは現在進行中の題材があるから無理です…。

 

というわけで、生徒に宣伝しようとホームページからこのHIROSAKI DESIGN WEEK の基本コンセプトなるPDFデータをダウンロード・印刷し、いろいろ手を加えて掲示物を作成。美術室前に大々的に立てておきました。

が、掲示だけしておいても見ない生徒は見ないだろうから、各学級の美術の授業の冒頭でもこのムーブメントを紹介することを始めました。興味を持ちやすいであろう弘前城の『城ロボ』とともに。

「デザインウィーク」そのものは知らない生徒ばかりでしたが、城ロボや過去におこなわれたプロジェクトなんかは知っている生徒も数名いました。

「色んな面白そうなプロジェクトがあるから、興味をもったら参加してみて!」とひと言呼びかけて、勝手に始めた広報活動は終了。すぐに元の題材へと切り替える感じです。

 

さて、様々なゲストを招いて次々にプロジェクトは計画されていくようですが、学校に情報が入ってきて呼びかけるのは相変わらずちょっと遅いですね…。担当者も大変なんでしょうが。

やっぱり市民にはぼやーっとしか知られていないんですよね、こんな大きなプロジェクト・一大市民運動みたいに謳ってるのに!

ホームページのレポートを見ると、ちょいちょいイベントとかプログラム実施はしているようですし、市の広報誌にも一応紹介されていますが、んー…知られてない!

葛西市長さんがBS日テレで脳科学者の茂木さんたちと頑張って対談はしていますが…やっぱり知られていない!!

 

日本全国で100都市を予定している「JAPAN DESIGN WEEK」。

その1番手に名乗りを上げた積極的な姿勢は嬉しく思います。

しかし1番手ならではのことか、担当する者としてもきっとノウハウがまだ確立されていないんですね。試行錯誤しながら宣伝したり、参加者を集めたりしていますが、これもなかなか苦戦している模様です。

昨日の時点で「当初予定していなかった中学3年生も募集します。参加希望者いましたら人数をお知らせください。」との校長宛のメールが届いていましたから。

 

ということで、少し騒ぎ始めたら、このデザインウィークの担当者から連絡が来ましたので、今後は彼と手を組んで中学美術教育も噛ませてもらいたいと考えています。

役所の広報広聴課の中でも、この件に関しては温度差があるようでなかなか思うようには上手く回っていないようだなと察しましたし、学校側でもそれは同じこと。突発的に依頼や企画が入ってくることは嫌われますから…。

でもせっかくのムーブメントですから、できることなら弘前市内の美術教師としての立場からどんどん関わっていきたいと思います。

例えば…

 【弘前アイディアソン】のプロジェクト。

 学校の美術の授業で第一段階のアイディアを考える部分を実施。この辺は中学校美術の授業の得意な部分です。2時間程度かな。その程度なら年間計画から割くこともできるでしょう。

その中から数名選ばれた生徒を本プロジェクトに送り込み、一般の方々及び他校の学生たちと『りんごにちなんだ贈り物』のアイディアについてディスカッション→ブラッシュアップするといったように、元のプログラムに合流させてもいいかもしれません。

 なんなら担当者がデザインウィークのプレゼンをしに学校に来るとこらからスタートしても説得力があっていいかも。

 なんならうちの学校にファシリテータさんに来てもらって、全校美術で第2幕やってもらってもいいかも。ちっちゃい学校なんで、規模としては第2幕にもってこい!……さすがにこれは今からじゃ無理か。

 とにかくうちの学校は中心街に遠すぎて立地的に不利…。中心街に近い学校勤務してて美術部の顧問だったりしたら、簡単に連れて行っちゃうんですけどね。

 

というように、興味はあるけど現時点ではなかなか力になれず歯がゆい『HIROSAKI DESIGN WEEK 』。

いつか「こんなことが実現しました!」と報告できたらいいなと思います。

それを目指して担当者くんと色々画策してみようと思います。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加