美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

夏のスケッチ旅行2014 ~上田城趾公園へ~

2014年07月31日 18時45分04秒 | 裾花中 美術部だより
裾花中,長崎です。

美術部の夏のスケッチ旅行に行ってきました。
昨年の松本市美術館も猛暑の中の旅行でしたが,今年もなかなかの暑さでした…。

参加者は1年生から3年生まで,全部で8名。

電車で上田駅まで。そこから歩いて上田城趾公園へ。


上田市は,真田幸村ゆかりの地ということもあり,六文銭があちこちにありました。
また,2016年のNHK大河ドラマが正式に決まったようで,『真田丸』の宣伝ポスターも街中に貼られていました。

ちなみに,主演は堺雅人さんだそうですね!

さて,上田城趾公園は大きな木々に囲まれた大きな公園で,意外にも涼しく,絵を描いていてもそれほど苦になりませんでした。


約1時間ほどで一応終了。
あとは学校に帰って,仕上げをします。
文化祭で飾れるかな?


本格的に気温があがって来る前に,近くの大型スーパーに避難!

アイスクリームを食べて帰りました(*^_^*)


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県大会 北信越大会 壮行会  ~ステージバックもこれで見納め~

2014年07月30日 10時18分41秒 | 裾花中 美術部だより
裾花中学校,長崎です。

長野県下の学校は,7月25日(金)か,または28日(月)が1学期終業式,というところが多いです。
本校は,28日が終業式でした。
そして,8月21日には2学期が始まりますので…,何と短い夏休みでしょう!

全国的にみても,長野県の夏休みが一番短いのでしょうね…。

さて,裾花中学校の部活動は,この夏休み中に行われる各大会にむけて,まだまだがんばっています!


1学期最終日も,陸上部や女子バレーボール部,水泳,合唱部,吹奏楽部など,北信越大会や県大会で活躍するみなさんのために壮行会が行われました。

吹奏楽部と合唱部の垂れ幕も初披露。

ですが,今回でこのステージバックは見納め。

夏休み明けからは,文化祭用のステージバックに変わるための準備期間。
これまで,いろいろな方からお褒めのお言葉をいただいている美術部のステージバックですから,周りの文化祭ステージバックへの期待はかなり大きいです。

このプレッシャーを原動力に,3年生の最後のパフォーマンスを全校にどか~んと披露しよう!!



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『重なる色』 彫り進み版画 ~その4~

2014年07月29日 16時06分03秒 | 過去の題材
長崎です。

彫り進み版画の続きです。


☆刷りの場面

・赤系・青系・黄系・白系、の4種類のバットを用意し、自分の色をその都度自分で作るようにさせます。
混色もできます。
余裕があれば、緑系、紫系もあるといいかもしれません。
でも指導が大変かな…?

・にごってきたら、洗います。

・版へつけるインクの量は、重色の美しさを出すため、白黒の木版のときよりも少し薄めが良いと思います。
薄すぎたらもう1度重ねて刷ってもよいです。

・3~4色目くらいになると、色が濃く暗くなってくることがあります。
そのときは思い切って次の色を『白』で刷ることをお勧めします。
思わぬ感じになり、びっくりします。

・刷った後、版を洗いますが、たわしでこすらないように注意してください。版がこわれてしまいます。


版画って,やっぱり刷りの場面が一番楽しいと思うんです。
驚きと感動!
その楽しい場面が何度も味わえる,彫り進み版画。

ぜひ試してみてください!


・『重なる色』彫り進み版画 ~その1~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その2~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その3~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その4~



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『重なる色』 彫り進み版画 ~その3~

2014年07月27日 22時39分58秒 | 過去の題材
長崎です。

昨日は丸1日,教員免許更新の講習会があり,今日は長野県美術教育研究会の研究推進委員会。
いろいろあって。ブログの更新ができずにいました。

さて,彫り進み版画です。


手順が少し複雑なので,敬遠されている先生方が多いかもしれません。
しかし,ちょっとした準備と手だてを用意しておくことで,子どもたちにとって大きな満足感を得られる授業になります。

いくつかの場面ごとに分けて,気をつけたいことをお伝えします。

☆下絵制作の場面
・自由な線からの下絵作りは、従来の形の図工に慣れてしまっている子どもや能力的に高い子どもが「難しい」と感じることが多いです。
「コレハコウアルベキ」と、感覚ではなく知識で考えてしまうことが原因であると考えられます。
そうした概念を崩し、発想を豊かにしていくことは大変重要なことです。

・また、放っておくと必ず“魚”や“いるか”を見つける子どもたちが多くなるはずです(簡単なため)。
それをさけるために、日頃から『自分の形や色』を目指すようにしたいものです。

・この方法での下絵作りは簡単ですが、それでも「難しい」と感じる子がいます。
そのような子には、その抽象的な形をそのまま下絵にしてしまうと負担が減ります。

ねらいはあくまでも重色の美しさ(子どもたちにとっては刷りの楽しさ)ですので。

・白を含めて5色の色分けをしておきたい。
ですが、そのイメージのとおりには出来上がりません。
1回に彫る場所を決めておくため、と考えてください。
刷る色については何色にするか、刷りながら考えていくのがよいと思います。

☆彫りの場面
・白くする部分は少なく。しかし必ず入れること。大事な一色です。

・彫刻刀の使い方を一通り知っていれば、特に問題なく制作できるはずです。
なので,5・6年生で行うのがよいと思います。

・安全にさえ注意させれば、教師は刷りの指導をしていてよいと思います。

・いろいろな方法を試しましたが、私は輪郭線を最後まで残すやりかたがよいと感じました。


次回は刷りの場面での注意点です。

・『重なる色』彫り進み版画 ~その1~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その2~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その3~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その4~



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『重なる色』 彫り進み版画 ~その2~

2014年07月25日 17時49分33秒 | 過去の題材
長崎です。

以下に、私の“彫り進み版画”の手順を説明します。

ちなみに題材名は『重なる色』。

題材の一番のねらいは、重なっていく色の美しさの追求です。

【用意する物】
版木:どんなに大きくてもB4サイズ。
あまり大きすぎないほうができあがりがきれいです。

版画用水性インク:黒、赤、青、緑、黄、茶、白。
白は使用頻度が高いので多めに用意した方がよいでしょう。

①手順の説明、下絵作り及び版に転写 (2時間)

・彫り進み版画のしくみを説明しておきます。
※教科書の手順を参考にするとわかりやすいです。

・画面に自由に線をぐるぐると描き、そこから、見たて遊びをします。

・ある1つの具体的な形が見つかったら、そこから想像を広げながら、いくつかの具体物を探し出していきます。

・補助線を描き足したりすることもよいと思います。
※見たて遊びからの下絵作りのよさは、誰でもおもしろい絵が描けること。
画面いっぱいに描かれること、です。    

・下絵が決まったら、色鉛筆で簡単に色づけをしておきます。
※色は白を含めて5色以内です。
白の部分は少なければ少ないほどいい。
でも必要。と話しました。
※色の位置のバランスだけは見ておいてあげたいです。
・転写には、カーボン紙を使いました。  

②白くしたいところを彫る(ここから完成まで4~6時間)

・白の部分はもう決まっているはずなのでその部分だけを彫ります。
(輪郭線は残します)三角刀でまわりを彫り、中を丸刀で1方向に彫る、ことを全体指導します。

③1色目を刷る

・この段階に入ったら、教師は刷りの場所にいて指導します。

・2枚同時に刷っていきます。(失敗したら後戻りできないので、保険のため)ですが、同じ物を作ってもおもしろくないので、別の色で刷っていきます。

・1色目は、下絵の中でも1番薄い色、もしくは、その色でないと困るところの色で刷ります。
※この色だけが思ったような色になります。

・一旦水で洗い、乾かします。
※水で洗わなくてはいけないので、インクは水性の物を使います。

・保険の方は、先ほどの1色目とまったく違う色で刷ります。(ピンクなら青、黄色なら赤紫などという感じ)その後も同様。

④1色目の色を残したいところを彫る。

⑤2色目を刷る(2人で持って、4すみを合わせて重ねる)(上下だけは間違えないように!)

⑥2色目の色を残したいところを彫る。

⑦3色目を刷る

…という手順で4色重ねます。

すると,こんな作品が出来上がる…のですが,次は,実践する上で気をつけたいことをまとめますね。

・『重なる色』彫り進み版画 ~その1~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その2~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その3~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その4~



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『重なる色』 彫り進み版画 ~その1~

2014年07月24日 22時06分10秒 | 過去の題材
長崎です。

今回ご紹介するのは“彫り進み版画”です。

各社の5・6年 上の教科書の中にもありますので、実践されたことのある先生も多いかもしれません。

いや,もしかすると制作手順の複雑さから,敬遠している先生の方が多いでしょうか?


“彫り進み版画”とは、文字通り、彫りと刷りを繰り返し行いながら作る版画です。
多色版画ですが、使う版は1枚です。


きれいな色ですよね!

普通の白黒の木版画と違うのは、後からもう一枚刷る…ということができない、ということです。
ですので、何枚か同時進行で刷っていくことになります。


ねらっていた色ではなく,予期せぬ色が表れるのも彫り進み版画の魅力です。

・『重なる色』彫り進み版画 ~その1~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その2~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その3~
・『重なる色』彫り進み版画 ~その4~



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線のゆくえは? 木版画の入門に

2014年07月22日 23時07分36秒 | 過去の題材
長崎です。

今はあまり版画はやらないのでしょうか?

以前は,児童生徒の美術展でも“版画部門”として一般的な絵とは別に審査も行っていたくらい,長野県ではどの地域でも盛んに行われていましたが…。

う~ん,準備が大変だから。
というのが敬遠する一番の理由なのでしょうか…。

でも版画には魅力がいっぱい詰まっています。
ぜひもう一度,見直してほしい題材の一つです。

今日は,4年生の木版画の入門用の題材。

「線のゆくえは?」

彫刻刀を使う木版画の入門というと,一版多色版画が一般的です。
それもいいですが,こちらの方が子どもたちにとって,版画のおもしろさを感じやすいと思っていますがどうでしょう。


以前紹介した「しまうま パンダ」に通じるものがありますが,線だけで画面を構成。
色インクを使って,グラデーションを作って刷ります。

紙をめくったときの「うわぁぁ!すご~い!」という子どもたちの歓声が聞こえてきますよね。


『線ってどんなものがある?』と子どもたちに聞くと…。

「直線」「曲がった線」「なみなみの線」「ぎざぎざ」「カクカク」「ぐるぐる」「めちゃくちゃ」「てんてんの線」「太い線」などなど。

そんないろいろな線を黒板いっぱいに描きます。
するといつの間にか,下絵が完成!
そんな導入です。


作品は,いろいろなパターンで複数刷ります。
これは,しっぱいしちゃた別の子の作品をもらって,上に黒インクで重ねて刷った作品(笑)。

刷り方によって作品の印象もガラッと変わるので,それぞれの子どもたちと相談しながら
進めていくのがいいと思います。

版画,楽しいですよ~(^_^)/~


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想い出を切り取って ボツ題材シリーズ⁇

2014年07月22日 00時04分41秒 | 過去の題材
長崎です。

今日ご紹介するのは,限りなく「ボツ題材」に近く,でももしかしたらすごく可能性を秘めた題材になるかも…!?

という,絵に表す題材です。

今から十数年前。
もともとは,やはり6年生で,「想い出の学校生活を絵に残したい!」という子どもたちの願いから始めた題材ですが…。

まずは作品をご覧ください。

色の感じがおもしろくて,なかなかいいですよね。

じつはこれ,写真をパソコンで加工したものをもとに,トレース,着色した作品なんです…。


いやぁ,今考えるとぶっ飛んだことを本気でやっていたなぁと,思います…。

もちろん写真は,子どもたちが6年間の想い出を振り返る中で,場所も構図も考えて,何枚も何枚も撮影した中の1枚を元にしました。
パソコンでの加工も子どもたち自身が。
どんな色を着色していくか,についても吟味しながら進めていきました。

が!

はたしてこれは表現としてどうなんでしょう?
自分の表現と言えるのか??


でも…。重ねて言いますが,当時は本気でやっていたんですよ(~_~;)


まったくボツにしてしまうにはおしい。
今ならもう少し違ったアプローチができるかもしれませんが。


小学校高学年の絵に表す題材は,やっぱり難しいなぁ…。


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学級目標の周りを 壁画で飾ろう! その5

2014年07月20日 16時04分58秒 | 過去の題材
長崎です。

今日はどんな話題にしようかと,整理されていない画像をあさっていたら,学級目標周りの作品の画像をまたみつけました。
いつもこんな感じで,パソコンの中のフォルダをのぞいて,昔の題材の写真をもとに投稿しているんです。


この年は,自分の顔を絵の具で描いていますね。
大きさもいろいろ。
表情も,着色の仕方もいろいろですが,みんな真面目に描いているなぁ。

一番似てない自画像が,私です…。 

自分の好きなもの,大事な物,得意なことを自分と一緒に描いています。
1年間,こんな笑顔のクラスメイトに囲まれて過ごす教室って,きっと楽しいですよね。
このクラスは男子も女子もみ~んな仲がよくて,やる気もいっぱい。
よしだアートプロジェクを2年間続けて企画したクラスです。
楽しかったなぁ!


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視点を変えた想像画 ~1学期最後の授業でした~

2014年07月19日 22時31分37秒 | 裾花中 美術の授業の時間です
前回紹介した2年生のクラスが,1学期最後の授業でした。

羅針盤を描いていた生徒は,金属的に光る様子を表現したくて,こんな風に描いています。


この生徒は,周りの友だちに「光ってる?どう光ってるかな?」と聞きながら追求していました。


この生徒は,海の中から夜空を見上げる,というなかなか難しい表現に挑戦中です。
ブルーのグラデーションがきれいですね。


乾燥棚があいていなかったので,床に並べて乾かしているところです…。


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