美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

鑑賞学習のすすめ

2014年05月21日 22時47分30秒 | 鑑賞学習のすすめ
安茂里小 坂井です。
このブログの何回か前に、諏訪で対話型鑑賞をしている記事があります。今ではいろいろな美術館で同じ取り組みがされているので、是非参加してみてください。お勧めします。

でも「美術の専門ではない私には、難しそう」と気おくれされる方も多いと思います。実際、学校の教育現場で鑑賞の授業って「どんな風にすればいいかわからない」「そもそも、なにを教えればいいのか、わからない」という声もたくさん聞きます。

そこで、私が提案するのが鑑賞の入門編 
「せ~ので選ぼう!!」です。
所要時間は5分~10分

準備するもの 図工(美術)の教科書か資料集 (作品集でもよい) 折り込み広告

やり方
1) 3人くらいの小さなグループを作る。
2) 持っている資料集のあるページをあける
  (基本的にどこでもよい)
3) その見開きページの中で、自分が気に入った作品を心に決める
4) 全員が決めたら、「せ~の」でその作品を指さす
   (慣れてきたら、選んだ理由を説明する)
5) 次のページにすすむ 以降、時間までこの繰り返し。


そもそも、子どもたちは、作品を見るのが結構好きです。教師がなにも言わなくても、自然に「こんなところがいい」とか「その作品は選ぼうか迷った」とかいろいろしゃべりだします。

これって、「自分の価値観で作品を選ぶ」体験ですし、「自分と違う見方に出会う」瞬間でもあります。
同じ作品を選ばれると「ああ、同じだ」と共感の喜びを感じます。

たとえば授業前の休み時間、心を美術にむける小さな活動として・・・
単元と単元のつなぎに、
授業の補充に
試してみてください。意外に、「作品をみるのが楽しい!」気持ちがわかると思います。

このシリーズは、ちょっと続けたいと思うので、カテゴリーを増やしました。続きはまたの機会に!



















My手ぬぐい作り モチーフの並べ方を考えよう

2014年05月21日 22時13分51秒 | 裾花中 美術の授業の時間です
裾花中学校,長崎です。

『美 going on』。少しずつですが,賛同してくださる先生方が増えてきています。
とてもうれしいことです。

さて今日は,1年生のMy手ぬぐい作りの続きです。

自分の願いから中心のモチーフを決めだした子どもたちですが,次に,手ぬぐいにどんな風に並べようか考え始めました。

リピテーションやシンメトリーなど,構成美の要素について学んだ後に,自分の手ぬぐいをデザインしてもよいのですが,私はこんな方法でアプローチしてみました。

何の予備知識もない中で,「どんな並べ方が考えられるだろう」と問いかけ,○印を使っていろいろな並べ方をみんなで描きだしてみました。
グループ内で見合った後,いくつかのおもしろい並べ方を大きな紙に描き写します。


各グループから出されたそれらを,黒板に貼りだし,子どもたちと話し合いながら似ているもの同士をまとめていきます。
そしてその後に,「実はこれはね…」と,構成美の要素について学習しました。


どちらの方が学習としてよいのかはわかりませんが,自分たちが描いた並べ方を分類していくときの子どもたちの観点がなかなかおもしろくて,(「大きい○と小さい○が順番にななめに並んでいる」などなど)リズムやアクセントなどという言葉よりもとてもわかりやすく,楽しく学習できたのはよかったと思います。

記事に興味を持っていただけましたら,クリックしてください。
にほんブログ村 教育ブログ 図工・美術科教育へにほんブログ村

教育・学校 ブログランキングへ